Member :ひがし、マッキー(Ⅼ)
Timeline :5:22ミドリ池入口~6:27しらびそ小屋~9:26左カンテ取付き~12:40左カンテ終了点~13:15稲子岳山頂~15:10しらびそ小屋~16:11ミドリ池入口
Author :マッキー
冬至です。
ひがしと一ノ倉沢以来の山行
天気は稲子岳、しらびそ小屋、本沢温泉上空は晴れていたが周囲の空は雲やガスが出ていた。常に西から風が吹いていた。天狗岳より西は常に雲が湧いていた。登攀の最中は風が常に風速10m弱位吹いていた。
朝、しらびそ小屋の温度計は-8度とそれ程冷えていなかったが、帰りに午後3時頃に寄った時も-8度と1日気温は上がらなかった。ミドリ池は凍ってはいたが体重60半ばの大人が跳ねたらドボンはしなかったが、水が出てきた。
登攀中はフリースを着ながら行動した。ビレイ中はそれでも寒かった。環付ビナが凍って開かなくなった。
一般登山道を外れてから取りつきまでは股下ラッセル。急斜面とパウダーの深雪に時間と体力を削られた。
アプローチはピンクテープ沿いに登ると取りつきに着く。取り付きは壁の末端から一段上がった、テラス?バンド?のような場所にある
マッキーはピッチの区切り以外はナチュプロでチャレンジ
1Pマッキーリード
スタートから6mくらいまでは難しいが、ここを抜けると後は簡単。30m
2Pひがしリード
途中にある3mくらいのクラックがこのピッチの核心。キャメロットの3番が決まる。30m
3Pマッキーリード
左がクラック、右がチムニー
冬は一般的に右のチムニーを登るらしい
今回は左のクラックから。スタート直後はハンドジャム、その後はフィストジャム、アームバーが決まる。徐々にワイドになる。
フィストで2手だし、左腕でアームバーが決まる高さまで身体を上げる。
後は左腕のアームバーでバランスを取り、右手でアックスを持ち岩上部にフッキングし身体を引き上げた。ここでカムの3,4番がなくランナウトにビビりボルトを使ってしまった。35m
4Pひがしリード
10m位トラバースしたのち登り始める。基本ルンゼ状の垂壁ではあるが、岩が自分側に迫り出している部分もあり難しく感じた。登るラインがわかりにくい。
ひがしが写っているあたりから直上する。この近くにもビレイ点があるらしい。40m
4P終了点から40m位で柵につく。
ここから稲子岳山頂までは遠くはないがラッセルと藪で思ったより時間がかかった。
うまい棒みたいな看板 |
終了点から一般登山道までの下降は間違えたからかこういうものなのかはわからないが、大変だった。始めのうちは柵とロープにそって下山した。ロープがなくなってからは、木の生えている密度が濃かったり、一面に倒木や岩がありその上に雪が70cm位積もっていたりしていた。地面が歩けないのでうまく雪の積もった倒木や岩を渡るように歩いた。岩や倒木の隙間に落ちたら捻挫、骨折しそうで怖かった。
一般登山道からのアプローチと下降は大変だったが、登攀はとにかく面白かった。今回は雪が多く浮石やザレが気にならなかった。前泊日帰りで手軽に行ける良いアルパインルートだった。
登攀は想定していた以上に難しかった。ピリ辛に感じた。楽しいの範疇ではあるが本気でやらないと登れない感じだった。ルートの内容は凄く面白い。冬季クライミングに載っているとしたら2級はあると思う。2級のルート登ったことないけど。
冬季の阿弥陀南稜・北稜、赤岳天狗尾根、サギダル尾根の難しいところを組み合わせても左カンテの方が難しい。
日和田で簡単なルートをアイゼンアックス空身でリードできる位であれば問題なく行ける。
キャメロットの0.3〜3サイズのクラックが多くあり、ナチュプロのみで行ける。マッキーは3Pのクラックの1クリップ以外はナチュプロだけで登った。
カムは4番が1つあった方がいいように感じた。
ひがし、お疲れ様でした。またどこか行きましょう。