Date : 2026/8/11-16(羽田9発-18帰)
Member :じょーじ、えりな
Timeline :
Timeline :
09日:羽田→北京首都国際空港→マナス国際空港→ビシュケク
10日:ビシュケク→カラコル
11日:カラコル→アクスー→アルティンアラシャン
12日:アルティンアラシャン→アラコル峠→AZIZ Camp
13日:AZIZ Camp→Ayu-Tor Ryce Camp(Karakorl Gorge Camp) →3200m地点
14日:3200m地点→Telety Pass→Telety Camp→Kok-Jaiyk Camp(ユルト泊)
15日:Kok-Jaiyk Camp→Jeti-Ögüz village(Seven bulls/下山)→Jeie Ögüz (タクシー)→カラコル(マルシュルートカ)→アクスー(タクシー)→カラコル(マルシュルートカ)→ビシュケク(長距離バス)
16日:ビシュケク観光(元予備日)
17日:ビシュケク観光(元移動日)→マナス国際空港→(機内泊)
18日:→北京首都国際空港→羽田空港
Author :じょーじ
中学生か高校生のころに沢木耕太郎の深夜特急を読んでから、ぼんやりとした大陸横断・シルクロードへのあこがれがある。そんな人も多いのではないだろうか。あの本にはそんな毒気がある気がする。ただ私は入社数日で会社を辞めることも在学中にしっかりと時間を取って海外を放浪する勇気もなく、人生の安全地帯から時々手元にある小さな余裕をかき集めて自分にとっての大きな冒険をしようとしている。
キルギストレッキングとの最初の出会いはやまとみちのブログだった。2025年の大阪万博で回ったパビリオンの国を調べようとしてだったか、海外スキー遠征を調べようとしてだか、ジョージアだったかその辺の国を調べている中で見つけた。
コモンズの小さいブースだった。
中央アジアの知られざる絶景を1000km、4ヶ月をかけて民俗学的に歩く旅。
写真/文:安原あかねさん
荒涼とした大地と神々しい峰々を抱える大地の写真に心震えた。そしてなんといっても天山山脈という字面に憧れる。その後いろいろと調べているとブログのようなキルギスの中でも特に辺境に位置するところでなければ、観光地として整備されていてトレッキングもしやすいと分かったので、2026年の夏休みはキルギスへ。
ヤマレコの記録と使い慣れないAllTrailsとネット情報を見比べて、計画を練っていく。ガイド本には国内を横断する500Kmのトレイルもあるとかで国境を除けば特段パーミッション手配も不要で歩けそうと確認。併せて中央アジア史を研究していた友人に文化史の入門書を紹介してもらって事前情報をInputした。中央アジア史観で歴史をとらえると産業革命以降の中心となっている西洋史観でとらえた歴史と違うように世界が見える。ただどちらかというと楽しみなのは天山南路の交易で栄えた食文化。そのほか現地ではホーストレッキングが楽しいとのことで、八ヶ岳山麓の乗馬クラブで馬の乗り方だけマスターをしておいた。
キルギスまでは日本から直行便はないので、中国か韓国経由で飛ぶことになる。今回は中国国際航空で羽田8:30発→北京首都国際空港11:20in17:00out→マナス国際空港20:40の旅程。バゲッジスルーなのでトランジットも楽ちん。
まだまだ元気な羽田。サブザックもガッシャーにいれているのでだいぶでかくなっている。中国首都国際空港ではトランジットトランスファーで入国しなかったのでターミナル2には入れずターミナル3の中でひたすら時間つぶす。(ターミナル2のほうが暇つぶしできるお店が多かったらしい。)といってもかなり広いので端から端へ歩くだけでだいぶ時間がつぶせる。
だがしかし6時間は長いのでひたすら飲み食いして時間をつぶす。右のヨーグルトドリンクは数年前西安旅行した時においしかったと覚えているので、すかさず購入。左の水餃子は今回のサブテーマの食文化の変遷をたどるキーアイテムの餃子っぽい料理。羽田では出国審査後の六厘舎でちゃんと日本の焼き餃子とビールをキメてきた。たださすがの空港価格なのか円が弱いのかレストラン飯は財布にくる。
ヒマンジット。
笑顔で中指立ててるようにしか見えないご当地キャラ。なかなかROCKだ
北京国際空港からマナス国際空港まではヒマラヤのほうが見えるように進行方向左側の席を選んだのに、間違えて右側の席に座ってしまう痛恨のミス。たまたま私たちが座った席に座る予定だったのもペアだったため、そのまま席の交換となってしまった。なので機内からはひたすらウイグルの大地を眺めながら事前にDLしたVIVANを見ていた。
何もない砂漠の中を突っ切るハイウェイがめだつ。
空港につくと標識はキリル文字のキルギス語・ロシア語になる。警備も旧ソ連を想像させる帽子の軍服を着ていて西側諸国とは違う雰囲気を感じる。荷物カウンターを出ると数社のSimカウンターがすぐあり、旅客がみな吸い込まれていく。街中のほうが安いとどこかに書いてあったが面倒なのでその場で購入。Simの設定も手際よくやってくれた。私が購入したのはMEGAの1か月使い放題の850KGSのプラン。VISA決済で1600円程(※旅行中は計算が面倒なので1KGS≒2円で計算していた。実際のレートは1.8~1.9程度)。電波は街中では特段問題なくつながった。
マナス国際空港ではユキヒョウのマスコットがお出迎え。
今年は隔年開催のWORLD NOMAD GAMESがキルギス・ビシュケクで9月から開幕するらしく盛り上がっていた。(日本からもレスリング?でチームが参加してたらしい。あとは白鵬がゲストとしてインタビューされていた。)
空港を出ると白タクのお兄さんたちに囲まれるが強い気持ちをもって断りながらYandex GO(ロシア版Uber)で呼んだタクシーのところへ。空港からドミトリーまで30分程度。高速道路はなく普通の国道のはずだが前評判通りとにかく飛ばす。ただネズミ捕りがよくいる場所は把握してるようで要所要所で減速していた。プロだ。ホテルまでは30分弱で926KGS。タクシーの交渉もせずに済むのでとても楽。旅情のかけらもないが。。。
国道沿いの電灯のほかは真っ暗で、時々目立つのはスーパーかコンビニのネオン。
予約した住所通りのところで降ろされたものの、人通りも少なくぱっと見普通の民家なのでスマホがなかったら絶対わからないだろなという鉄門を開いて22時半前にチェックイン。Bookign.comの予約はちゃんと通っていた。近くのスーパーで水と軽食を買出しすぐに就寝。ケバブと特産のクルト(乾燥チーズ)
翌朝起きて近くを散歩するとある多分アル・アルチャ国立公園の山が見えた。さすが平均標高3000m弱ある山岳国家である。ビシュケクは標高700mくらいらしい。今日の核心はカラコルへのマルシュルートカ(乗り合いバス)にちゃんと乗ること。事前の情報ではWestターミナルかNEWターミナルかどっちなのかよくわからなかったのでドミトリーのオーナーに聞くと最近WestターミナルからNEWターミナルに移ったらしい(でもWestからも出てるらしいとか)。Westに近いドミトリーを予約していて、NEWターミナルは郊外のハイウェイ沿いだったので行くためには路線バスがよいと教えてもらい、最寄りのバス停まで歩く。街を走る路線バスには番号が振ってあり、教えてもらった45のバスを待っていると同じバス停で待っていたお爺がこのバスでも行くよと教えてくれたので乗ってみる。市内の路線バスはキャッシュレスで専用のICカードかVISAのタッチ決済で20KGS。格安。ただ路線図がわからないので念のため運転手に聞くとこのバスはいかないとのこと。おい、お爺。値段払わなくていいからと45のバスが来るところで下してもらい、45のバスに乗りなおした。
NEWバスターミナル
バスの乗り換えで時間を喰ったものの9時前にはターミナルにつけた。昨夜の飛行機に乗っていた日本人の顔がちらほら見える。写真の左側に並んでいるベンツのトランスポーターが全部マルシュルートカで行先ごとに人が集まるのを待っている。カラコル行きは人気なので、呼び込みのおっさんがひたすら「カラコォル!カラコォル!カラコォル!」と叫んでいるので迷うことは多分ない。ちなみに501のマルシュルートカがカラコル行のバン。ターミナルの両替所でUSDをKGSに替えて、キオスクで飲み物と軽食を買う。カラコルまでは6~7時間だ。カラコルまでのマルシュルートカの料金は荷物と合わせて700KGS。同じバスに乗り合わせた日本人カップルと運転手が2人分払った!貰ってない!と押し問答してたが強い気持ちで払ったと押し通していた。やはりまずは気持ちが大事。バスに乗って待つと10分もしないうちに満員になったので出発。ビシュケク付近のハイウェイは舗装がきれいで快適に飛ばす。ハイウェイはカザフスタン国境に沿って走るので途中国境検問所(たぶんトクモク/Пограничный пункт Токмок)も見えた。トクモクの街を過ぎると建物が一気に減り、イシククル湖の北側に走る山脈が見えてくる。この峠を越えると天山山脈が見えてくるはずだ。
←バンのフロントガラスは当たり前のようにひび割れ →検問所
車より遅い。
峠をぬけるあたりのドライブインでランチ休憩。特に時間がアナウンスされるわけでもなくみな自由に三々五々散らばっていく。併設のレストランで昼食をとる。作り置きのものから選ぶ社食形式なのでオーダーは簡単。炊き込みご飯のプロフとはし巻きような料理のブリゾール(たぶん)紅茶をつけて600KGSくらい。どちらも好みの味だ。ただ出汁や鰹節などのうま味がないので、野菜や肉と香辛料の味付けが少しワイルド。ちなみに公衆トイレはどこも受付のお婆がいて15KGSをコインで払う。
←レストラン →この辺もトレッキングできるらしい
←レストラン →プロフとブリゾール
御飯を食べ終えるころを見計らってドライバーが鬼クラクション。出発の合図らしい。出発してからは右手にイシククル湖・左手にはげ山を眺めつつただ時間がたつのを待つ。イシククル湖あたりからハイウェイの舗装がところどころ砂利道になり乗り心地が悪い。カラコルに着いたのは16時前。ドミトリーまでは3Km程度で歩けないこともないが、YandexGoが便利すぎるのですぐ手配。150KGS。安い、早い。
バスターミナル
カラコルの中心街はコンパクトにまとまっており、24時間営業のスーパー、スポーツショップ、旅行代理店が歩ける距離に全部あった。買おうと思っていたガス缶はドミトリーに置き残されていたロング缶で買わずに済んだが、現地の地図があるとうれしいと散策。いろいろと回ったものの、山と高原のような地図は見つからず、旅行代理店のおばちゃんが親切でコピーしてくれたお手製の遡行図のような地図をもらった。生きているキャンプの場所がわかるだけでうれしい。夜ご飯はドミトリー近くにある地元の評判店で済ませた。
水餃子。シンプルな味付けでおなかにやさしい。
ハンバーグステーキ。この国は肉がうまい。
酔っぱらったときにつくるつまみに近い味がした(笑)
左二つはビール。右の白いのはキルギス伝統乳酸飲料の「チャラップ」
ドミトリーに帰ってビール片手に翌日からの作戦会議。インドから低気圧が流れ込む影響で明日から数日雨予報。とりあえずつっこむか、天気が良いと予報のオシュやビシュケクに戻るか悩む。計画通りに行かない方が楽しいと思ってしまう捻くれた星の下に生まれた私だが、1日も天山山脈を歩けないのはとても辛い。ドミトリーに滞在しているバックパッカーもみんな悩んでいた。日数はあるのでとりあえず強めの雨予報の明日午前は標高の低いところで様子を見て午後と翌日の予定を決めることに。キルギスはイスラムも多いものの飲酒に関しては寛容なようでスーパーにはたくさんアルコールが並ぶ。すっきり目かつしっかりとした味でおいしかった。ただ、チャラップはどうしても飲めず、ドミトリーのちびっこにあげた。味としては飲むヨーグルトをめちゃくちゃ薄めて、にがりとお酢を足したような味。
宿に置いてあったお手製ガイド本雨。天山山脈は見えない。
アクスーまでは工事中で砂利道。たぶん天山南路そのもの。
温泉までタクシーも味気ないのでアルティンアラシャンと温泉の分岐で下してもらう。普段なら川に入れるようになってるところがやはり増水でNo Entryになっていた。温泉で移動疲れをとると、何となく歩く気持ちになってきたので、ひとまずアルティンアラシャンまで歩くことに。人もバスも多いから遭難することはなかろう。
ツアーガイドのバス。
なぜに軍用車?!とこの時はまだわかっていなかった。
確かにこの林道を走るのはこのトラックになるのはわかる。他ランクルや日産パトロールなど大型SUVがガンガン道を攻めていた。ここだと時々走るRAV4エクストレイルが頼りなく小さく見える。
降り続けた雨のせいで明らかに増水した川は越水していてところどころ林道はもはや川と化していた。日本だったら確実に通行止めだろうなと。帰国後にチベットの大規模山塊崩壊のニュース見てもしや危なかったのか・・?とも思わなくないが、そこまでリスク考えるともうどこにも行けない気がした。むしろあの崩壊の日の天気わかんないし。アルティンアラシャン手前のキャンプ?を越えると林道は川から離れ、標高を上げ景色が変わっていく。
野犬なのか放し飼いなのかわからんけどリードついていない犬は怖い
雲の向こうにでかい山が見え始める。
細かい上り下りを繰り返すとアルティンアラシャン。後半は雨は上がっていた。
分岐からゆっくり4時間半の行程。ここで標高は2500mくらい。なので見えてる山々も軒並み3000m峰。登り始めが1700mくらいなのでそこそこ登っている。テント場は指定地みたいなものはなく空いているところに適当に張るらしい。ただだいたい奥のほうに張っているみたいなので手前のユルトキャンプを越えて進む。ここで馬文化の恐ろしさを知ることになる。アルティンアラシャンに入ると、ホーストレッキングの馬が多くなる。そして雨で緩んだ砂利道を馬が歩くと道そのものが掘り返されてひどくぬかるむ、というかとても滑る。なので手前のユルトから奥のテントサイトまで歩くのにひどく難儀した。チェンスパ持って来ればよかった。
濁流を渡渉する2ケツローカル民。前のお兄さんはスプライトケース持ちながら後ろのお兄さんはピース。
テント場につくと少しガスも晴れ、雪を冠る4000m峰がかっこよい。とりあえずテント張って暖かいものを飲むかと準備を始めると買ったはずのライターが見当たらなくoh...すみませんどこかで落としました。暖かいものを取りたい気持ちを我慢して英語話せるユルトの管理人にマッチを分けてもらって難を乗り越え、ついでに水場とトイレ探し。マッチケースがかっこよかったんだけど写真撮り忘れた(そして帰りの中国トランジットで没収)残念。標高が高い&体が冷えていてバディが高山病ぽいので、いつものナスカレーを食べて眠りについた。
夜のテントサイト
翌朝の天気は高曇り
翌朝の天気は高曇り
何となく湿ったシュラフからはい出しテントから顔を出すとどうやら雨は降っていないらしい。雲も昨日よりかは高いところにあって、悪くなさそう。体調がよくはないバディは帰りたさそうにしていたが、気持ちが乗ってないだけのようにも見えたので、どうせなら峠までは行こうと説得して朝飯を食べて出発する。遅めの9時出発。登山道のぬかるみがひどいのは手に取るようにわかるので馬が上がれるKeldike Campまで馬を借りることにした。問題は縦走ザックで乗馬ができるかだ。
キルギス人は日本人と遺伝子が似ているというだけあって、幼い子は日本人らしさがとても伝わってくる。「かつて兄弟であり、魚を好んだ兄が日本へ行き、肉を好んだ弟がキルギスに残った」という逸話があるのもわかる(キルギスはいろいろと肉)。山中だと日本人なのかローカルなのか区別がつきにくい(ローカルの人は分かるけど日本人を探せと言われるとむずい?特に男性)。なので私は何度か日本人に現地ガイドと間違えられた。アルティンアラシャンの貸馬屋では1件目は断られたものの、2件目の貸馬屋で馬とガイド出せると見つかった。言い値の8500KGSで握手。雨パラついてきたし、交渉する気持ちがなかった。ちなみにアルティンアラシャンはキルギス語で「黄金の温泉」という意味だそうで、野天風呂が何個かあるらしい。いかなかったけど。
道中はやっぱり道が悪く、偶然上のキャンプにいたビシュケクからカラコルまで一緒のマルシュルートカだったカップルは途中で馬を借りたと言っていた。
渡渉もなんのその
ついてくれたガイドMr.イマ お家のお手伝いだそう。
道中に自宅のユルトがあり、そこで犬連れてくるから待ってて!といって本当に犬を連れて上のキャンプまで。たくましい。持ってきたツルヤのドライフルーツとカルピスラムネをあげるととてもおいしそうに食べてくれた。うれしいね。
峠に向けて川沿いから進路を変えるとすぐに森林限界を越えて牧草地のようになる。
長い上りを進む。
山スキーオフ会でキルギスBCをうまくやるには馬を買ってアプローチに使うのがいいのでは?とBC遠征を報告していたホリゴメさんが話していた意味がよくわかる。機動力抜群。またロバ旅の太郎丸さんがなぜはまったのかもわかる。馬でさえとても愛嬌がある。
途中休憩しながら進むも、1頭の馬がばててしまい最後はバディは歩いて登っていた。馬も疲れる。そんな山道。ただとてもきれい。KILDIKE CAMPは岩稜帯にあるのもあって少し殺風景。そして標高もほぼ富士山山頂なので空気が薄い。ただキャンプとしての機能はしっかりあるようでWi-fi、ランチ提供もやっているようだった。到着が14時前とあまり時間もないので息を整えたら最後の上りに入る。このキャンプより上は斜度が増すのでホースタクシーは入れない。ただ峠までは200mの上りなので1時間で着く。
遠くに見えるのは5000m峰だろうか。同定することはできなかったが。
アルティンアラシャンと変わって乾いたザレ路であったがとても歩きやすかった。
3920mの峠、アルティンアラシャン・アラコルパス。目の前に広がる高山湖。ここがほぼ4000mにあるというのが違和感。奥には氷河が見え、融雪水が作る川は濃いシルク色だ。峠まではそこそこの人がいたものの、ほとんどの人は折り返しでアルティンアラシャンに戻るみたいでカラコル湖へ向かう道には人影がない。人の多さにうんざりしていたのでちょうどよい。峠を越えてから天気も良くなって日差しが心地よい。湖畔に見えるユルトまでゴーロとまではいわないようなごつごつした登山道を降りる。
高山植物を撮る余裕も出てきた。
3600mほどの標高で、空気が乾いていてじっとり湿った装備も乾いていた。
山行中ずっと雨か曇りの予報だったけれども、どうやら外れたらしい。テントも乾いていた。今日のゴールをTelety Passの手前のテント張れそうな場所に定めて出発する。
久しぶりの青空アラコル湖から流れる川沿いの渓谷を下る。
アルティンアラシャンの反対側からアラコル峠に向かうパーティもそこそこ多くにぎやかな時間が続く。大体同じ時間に上がり始めたのかピークを越えるとまたすぐ静かになった。
空き地で昼寝しているハイカーがいた。一緒に横になりたがったが先にすすむ。
ここでこちら側を歩く入園料としてまた300KGS支払う。カードが使えたのが助かる。
山小屋価格だけれども暖かいものを食べれるのはありがたい。
カップラーメン。
ランチBOXセット。コーラしかかたん。アスク温泉からずっと同じペースで歩いていたアメリカンお兄さんたちはKarakorl Gorge Campで下山するらしかった。この先Telety Passに向かう人はさらに減る。
ただこの旅で一番きれいだったのはKarakorl Gorge Camp→Telety Campだった。
Karakorl Gorge CampからTelety PassのとりつきまではU字谷の広い谷底をあるく。
この場所をかつては広大な氷河が流れていたと考えるとロマン。
ここでも交通手段は馬。 牛は放し飼い。
ただ西のほうからもう一つ黒い雲が近づいてくるのが見えるので急ぐ。結局テント張った後また雷雨。逃げようもないのでテントの中で撃たれないことを祈って昼寝してやり過ごした。
3200m付近はちゃんと平らですぐそばに小川も流れている絶好のテン場だった。周りは放牧されている牛さんだらけだけど。左の写真の小岩の影は焚火のあとも残っていて、みなこの辺でビバークしているのがわかる。牧草地なのであまり薪になる木は落ちていないが気合で探した。
牛と山3200m地点での焚火
おまけにペルセウス座流星群の極大日もかぶっている。
天体観測のTHE NIGHTだ。
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翌朝は日の出前に牛の気配で起床。
なんだこいつという顔でこちらを見る牛。
売店で買ったラーメンを食べて出発(フリーズドライ野菜は自分で入れた)
ラーメンは一昔前のインスタント麺を思い出すシンプルな味だった。
最近のはガチャガチャしすぎてる気もするのでこういうTHEインスタントもよい。
この日はTelety Passを越えてどこかのYurtに泊めてもらうことがゴール。
せっかくキルギスに来たのだからYurtで泊まりたい。問題はKok-Jaiyk Campまで何キロかわからないこと。AllTrailsで何個所か山小屋の記録があったがどこだかはっきりしなかった。ただローカルの地図にあることは書いてあるから信じて進む。
空は朝から澄み渡り、気持ちいい青。テン場に別れを告げて出発する。
峠から流れる川を何回か渡渉しながら標高を上げる。
小さいマーモット・太ったマーモット・家族のマーモット、マーモットの楽園だった。ローカルの人はマーモットも食べるらしい。どんな味がするのだろう・・・
標高を上げるとまた牛の群れ。
こんなに写真映えする牛を見るなんて思いもしなかった。
湧き水も出ていてよいテン場かもしれない。
ここから上は荒涼としてきて、今までの牧歌的な景色から少し変わる
今回はピークをどこも踏まないトレッキングなのでピークを踏みたい熱い何かがこみあがってきた。ここからしばらくは西側から吹く風のせいなのか、峠を越えるとしばらく岩稜帯が続いた。
ユキヒョウがいないかと目を凝らしてみたが残念ながら見つからなかった。
冬BCで来れないか・・・さすがに雪崩の巣窟か・・・
さっきまで見えていた氷河は明らかにどす黒い雲で覆われていた。
この辺りは馬の群れが多かった。30頭くらいの群れになると周りを警戒している馬が数頭いるのがわかる。馬は前頭前野がほぼないと八ヶ岳のホースパークのガイドは言ってたけどどうやって役割分担しているんだろか。
Boris Yeltsin Peak
Jeti-Ögüzの村につながる谷に出るとBoris Yeltsin Peakが目の前に広がっていた。ここからまた上流に行くとArcha Torまで歩けて、塩湖があるとAmazonでぽちったガイド本に書いてあったけれど、食料と予備日数と疲れとで今回は見送り。
先の集落から下は治水かなにかの工事中で工事現場の横を面白味もなく歩く。
川水も氷河が削った砂で浄水がだるいので気力で歩く。Campまであと何Kmなのかわからないのがメンタルにクる。とぼとぼ歩いていると工事車両から大声で何か叫ぶお兄さん登場。なにか怒られることした?とビビっていると、下まで行くからから乗ってけよとのこと。渡りに船…いや渡りにUAZのバン。
たぬき?とかいう名前の日本食料理屋がカラコルにあるらしく、そこで仕入れた弩下ネタの日本語で爆笑しつつサスペンション皆無のUAZで工事監理事務所まで送ってくれた。下ネタは世界をつなぐ。ここから少し歩けばCampにつくとの言葉を信じて歩く。
エリクさんの言う通り10分も歩かないうちにKok-Jaiyk Campに着いた。Yurtに泊まれるか気になってしょうがなくて、Campの写真撮り忘れた。Campのオーナーは英語NGロシア人だったのでGoogle翻訳で宿泊交渉。古いタイプのYurtで一人1700KGS?でいいよとのことだったので即決。
国旗のモチーフ。
シルク?の掛布団がゴワゴワの足皮に引っ掛かりまくって気になる以外は快適。
というか昨夜からの睡眠不足で爆睡。朝飯夜飯もつけてもらった。夜ご飯は19時30分かららしく、エリクさんに送ってもらってなかったら間に合わなかった。エリクさん送ってくれて本当にありがとう。
疲れた体に染み入る。
入山5日目の朝も日の出の時間に起きた。
たまごが濃厚でおいしい。赤いのは保温性抜群の魔法瓶。ブラックティーとライ麦系のパン。サラミとチーズとイングリッシュブレックファーストスタイル。
フルーツもおいしい。プラムみたいなのが程よい酸味。朝食を終えると牛の一団がふらっと表れてどこかへ消えていった
この日は5~6Km下った先にある山麓の村に出るだけだが、今日(土曜日)中にビシュケクに戻れれば、翌日日曜日にやってるオシュバザールに行けるので急ぐ。
といってもここから先は車道なので消化試合。
後ろの尾根歩き楽しそう。
Seven Bulls Rockと呼ばれる赤い岩。
GoogleMapには保養施設が書いてあったけど閉鎖。
小さなキオスクと蜂蜜売りの出店があるくらいだった。
錆びれたサイン
ここからカラコルまではバスがなさそうだったのでタクシーを探す。
頼みのYandex GOは僻地で車が見つからず、客待ちをしてるタクシーと交渉。
カラコルまでは5000KGSと吹っ掛けてくるので粘る。(というかKGSキャッシュがもうそんなない。)高すぎる、Yandexだったら1000KGSくらいだぞと粘っていると、下の街からマルシュルートカがカラコルまで出てるからそれに乗ればいい。下の街までなら600KGSでいいぞと提案を採用。
ちょうどタクシーがついたときに前のマルシュルートカが満員になって出発してしまったようなので、ガラガラのマルシュルートカが埋まるのをまつ。待っている間目の前のスーパーを物色。
カラコル市内に入るとみな目的地付近のバス停で適当に降り始める。
特に行くところも決めていないので中心部で降りた。
12時前なのでバザール2階のレストランに入る。
餃子のつもりで食べてたけど、饅頭と同じ語源ぽかった?
日本:マンジュウ、中国:マントウ、キルギス:マンティ
この後どうしても温泉に行きたかったのでアクス温泉へ。行きはYandex Go、帰りはマルシュルートカで帰ってきたのが4時頃。マルシュルートカはカラコルのローカルバスターミナル着で、ビシュケク行のバスターミナルまでは歩くには距離がある。マルシュルートカのドライバーにバス無いの?と聞くと、60のマルシュルートカがあっちのほうからそれに乗れとボディランゲージで教えてくれた。その後オレンジを買った露天商の店主にも教えてもらい、何とかターミナルに行くマルシュルートカに乗れた。ビシュケクから乗ってきたマルシュルートカから降りた大きいバスターミナルに4時半ころについて、ビシュケク行のバスを探す。チケットカウンターで聞いてみるとビシュケクへは大型バスになるという。ビシュケクから来たマルシュルートカはどこに行くのか気になるが、次のバスが5時とのことでチケットを買う。席も予約制。一人700KGS。5時発と言われたが実際の出発は5時半前だった。
ビシュケク行No501バスの最終は19:40らしい
出発まではエンジンがかからずクーラーも効いていないし窓もあかないので車内は灼熱。みな外で待つ。出発してからもクーラーは当たり前のように壊れているので屋根の通気口から入る風で涼しむ。結構風が強いので快適。出発から20分もしないうちにドライバーのアナウンスが入ったのち、何にもないところで停車。旅客もしょうがないな、といったため息をつきながら降り始める。何もわからないので英語ができそうな若いローカルに聞くと、ここでバス乗り換えらしい。なんで?と聞くと知らんけど故障じゃね?と日本人が地震になれているような感じで降りて行った。乗り換えからは順調で、途中トイレ休憩のドライブインと夕食のドライブインにそれぞれよってビシュケクのバスターミナルに着いたのが23時半。ビシュケクはYandex GOがすぐ捕まるのですぐ乗り換えて24時前にはドミトリーにつけた。ここからはビシュケク観光なので語るのはほかの旅行ブログに任せようと思う。一つ残念なのはオシュバザールは移転が進んでいるようで、次来る頃には空港近くの近代的な建物の市場になっていそうなこと。8月移転という記事もあったのでまだ移転前のバザールに行けただけでもラッキーだったのかもしれない。
新しいバスは天窓も大きく涼しかった
トラウトの燻製が大量に売っていた
いろんなデザインがきれい
ショットでいく分にはちょうどいいかも
ビールと最高にマッチする
こちらも酒の当てに最高
マイルドでおなかにたまる。ダイエットにいいかも。
フルーツジュース。
氷で腹下すこともなかった。
奮発したT-Boneステーキ(5000円くらい)。肉々しくて美味かった。
マクシムは黒パンをジュースにしたような発酵飲料
(英語売り切れで仏語)
国立博物館前に掲揚される30mサイズの国旗と英雄マナス像
中身捨てるのもったいないから一緒に飲んでくれ!
と陽気なカナダ人Massyl(22)と保安検査時間ぎりぎりまで飲んで帰国の途についた。
■山行後記
-執筆中-
■便利情報
【トレッキング関係】
・山中の気象条件:だいたい日本アルプスの高地と同じ。午後は夕立がある。夜は冷えるのでダウンがあると快適。(注:あくまでも今回の山行において)
・装備:日本アルプス夏の縦走装備+浄水器+ソーラーパネル
・幕営適地:どこでも張れる。ただなだらかな斜面が多いので好み次第で地形図の平らなところで探すと良さそう。牛と馬のウンチは多数。水は豊富。
・筆者の体力度:高地トレーニングを兼ねて20Kg超のザックで表銀座1泊2日(8/6-7)
・日の出/日の入り時間:カラコルの緯度はだいたい函館と同じ。にもかかわらず現地時間20時すぎまで明るいのは標準子午線が東経90度に対してカラコルで東経78度、ビシュケクで東経72度だから。つまりただ単に時計が1時間遅い。キルギスの朝6時は日本の朝5時くらいのつもりで行動すると吉。
【キルギス旅行関係】
・言語:ビシュケク市内もしくは若い人には英語が通じることが多い。またGoogle翻訳のキルギス語⇔日本語の翻訳で問題なくコミュニケーションできる。
・ローカルフード:香辛料もきつくなく、シンプルな味付け。出汁のうま味が欲しくなるものの、日本人の口に合う料理が多いと思う。発酵飲料以外は。
・治安:深夜飲み歩いていないのでわからないところも多いが、昼間・市街地にて不安になることはなかった。(見た目が日本人と変わらないので悪目立ちせず溶け込める…?)
・両替:市内にちらほら両替所がある。日本円は替えれないのでUSDかEURで持っていく。市内はキャッシュレス化が進んでVISA、Masterが大体使える。
・Yandex Go:ロシア版Uber 日本の携帯番号で登録できた。Visaカード決済。
・Yandex Map:ロシア版Google Map ローカルバスの乗り換えも案内してくれる。ローカルバスはVisaのタッチ決済で一律20KGS。
※データセンタがロシア国内にあるらしく、戦争の影響で使えなくなることがあるらしい。
【中国トランジット関係】
・モバイルバッテリー:CCCマーク付きとそうでないのを持っていたたがCCCマークなしでも問題なかった。ただし容量は見られていた。
・ドローン:中国北京経由だとNGとのことで持って行かなかった。持参したい場合は韓国経由か。
【その他】
【その他】
・予算感:下山後のご褒美ホテル(といっても8000円程度)と夕食など含め飛行機代込み大体20万円くらい。切り詰めればもっと安くできる。
















































































































































































































