宇賀渓蛇谷

2018-05-19

06_沢登り m_西日本

Date : 2018/5/19
Member : ちえ蔵、あーさ、組長
Timeline :宇賀渓駐車場0844~入渓点0930~1012蛇谷出合~1028五階滝~1101四連の滝~1405竜ヶ岳頂上~中道登山道
Author :組長


鈴鹿の渓と岩を巡る旅・・・



美しい氷と素朴な山小屋に魅了された御在所遠征から3ヶ月。再び鈴鹿の山を訪れた。今回は、鈴鹿の渓と岩を巡る。

鈴鹿山脈は、東京からだと週末土日で行く山域としては、ギリギリの遠さ。相変わらず、トンネル続きの一直線の新東名は、早朝というよりはむしろ夜に出発した寝ぼけ眼には少々辛い。

最近、新東名の個人的な定番になりつつある岡崎SAのパンのトラでおうはんメロンパンと焼きたてカレーパンを調達(ちなみにパンのトラのレジはAIレジとしてニュースになっていた)。

街は雨上がりで朝の光に溢れつつあるが、山々にはべっとりと雲が張り付いていた。

観光地でもある宇賀渓の駐車場につくと、早速の人だかりに面食らう。
そう、ここはかの有名な鈴鹿セブンマウンテンの一つ竜ヶ岳の出発点なのである。
鈴鹿セブンマウンテンって何やねん!?というのはさておき、今は季節的にもシロヤシオの開花のピークであり、鈴鹿のハイカーの垂涎のルートなんである。たぶん。

しかも鈴鹿安全登山キャンペーン的なものを開催中で、入山前に登山届提出とともに色々と質問を受ける。
ヘッデン?あります。
地図?あります。
雨具?あります。
行動食?あります。

すごーい!さすが山岳会ですね!
完璧ですね!

昨今のお粗末な登山やハイカーの実態が垣間見える・・・。

わざわざ東京から来たことが分かると少し引いているのが感じられたが、まあそんなことはいい。

しばらく登山道を進んだところ、道が宇賀川本流の左岸に渡る橋の袂からご入渓。
さっそく白く美しい花崗岩と新緑のコントラストが美しい。
入渓後すぐに現れる魚留滝は、右側から容易に登れそうだったが、まだまだ肌寒い気温と上がっり切っていないテンションのもとでは、腹まで浸かるアプローチをこなして攀じる意欲が湧いてこなかったので、定石通り左岸巻き。

 
入渓点


魚留滝
先に続く白い花崗岩とエメラルドグリーンの水流。素晴らしい渓相だ。ただ、昔、側壁に渓谷道でも通していたのか、少し人工物の多さが身に付く。
 
まだまだ気温が低く、水と心置きなく戯れる気分ではなかったので、わらじ初めならではの足元の定まらなさを感じながら、へつり主体の遡行となる。

 しばらく行くと顕著な二俣となり、本流にはつばめ滝8mが豪快に岩を穿って落ちていた。
水の侵食が織り成す美しさやむき出しの自然に触れられるのが渓の魅力だ。
氷が終わってからは、毎週小川通いでカラファテNanaの店員さんと親しくなってしまったが、再び渓に戻ってきた。
岩は己に向き合う要素が強いのに対し、渓は自然に向き合う要素が強い。
つばめ滝

美しい13m

左のルンゼからあがる
 途中で登山道が横切る。急に視界に入るハイカーにあっちもこっちもびっくりする。
登山道から鑑賞できる五階滝は、一見手ごわそうに見えるが、右壁の弱点を拾って容易に登ることが出来る。
五階滝

出だしのへつりの方が悪い
 その後もゴルジュ地形の中に次々と現れる滝をどんどんと越えていく。
ワンポイント、ボルダリーなところもあるが、概ね容易に越えていける。
2条5m
4連の滝と言われる連瀑は、高度感も出てくるのでヒモを出す。こちらも見た目の割には容易に左壁を登っていける。
四連の滝


滑りも少なく快適だ
 その後もゴルジュや滝が連続する。渓相は丹沢の小川谷廊下に似たところもあるが、長さは1.5倍くらいある。
中上流部は多少冗長に感じるところもあるが、次第に開けてくる空とツツジの色彩に心が弾む。
そのまま青空の笹原の詰めへ、といきたいところだったが、樹林帯を抜けると上空はどんよりと曇り、半ば台風並みの風が吹いている。2月もそうだったように冬型が強いと鈴鹿でも天気が荒れるが、今日はそんな日らしい。


沢山の種類のツツジ

青空の源頭を想像していたが、幻想的な源頭へ。

シロヤシロも強風で散りつつあった

膝程度の笹を詰める

最後は頂上よりも左肩の登山道に出るが、風が猛烈に強く、時折体がもっていかれそうにさえなる。
頂上からは360度の大展望が望めるはずだったが、今日はそんな日じゃなかった。

早々に中道登山道を下り、桑名市内にて、桑名のハマグリを食す。桑名と言ったらハマグリ、らしい。焼きもうまかったが、セイロ蒸しが素晴らしかった。

西の方には、死ぬまでに行きたい渓がゴロゴロある。そのスタートを切る鈴鹿の名渓だった。


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