雨飾山P2_山スキー

2025-01-11

03_積雪期 10_BC d_上信越


Date : 2025/01/11
Member :じょーじ、(会外:K君、F君)
Timeline :山田旅館手前スノーシェッド6:30→山田旅館7:30→雨飾高原キャンプ場9:30→1500mジャンクション11:30頃→P2手前13:00→滑走→山田旅館16:30
Author :じょーじ
雨飾山P2


北海道遠征で一緒だったK君から成人の日連休に雨飾山P2狙わないかとお誘いいただいた山行。日本100名山の一つで「女神の横顔」の印象が強い一座だが、山スキーだとP2と荒管沢が有名。今回はそのうちの一つP2が目標。大学から山スキーを嗜むF君との3人で低気圧が抜けて等圧線が緩んだ成人の日の3連休初日を狙った。
山行にあたっていぬあるきさんのアドバイスも予めいただいている。いつもありがたいばかりである。

6時過ぎの除雪作業が終わるのを待ち、山田旅館手前のスノーシェッドの邪魔にならないところに車を寄せる。9時頃から晴れる予報と12時頃から晴れる予報とがあったが7時前はどちらの予報通りの雪。こういう予報の日はいつも、マジかよ行くのかよ…とテンションが上がらないが、晴れるとテンションぶち上がるのを知っているので、晴れることを信じて出発する。

スノーシェッドからの雪景色
出発するも山田旅館裏からの取り付きがわからず右往左往。。。来たことあるK君は雪が多すぎて前行けたところが全然登る雰囲気がしてない。。。とのことだったが、なんとか突破してひとまずキャンプ場まで進む。
山田旅館の古ゲレンデエリア
我々以外に入山するパーティーもいなく、前日までの降雪でトレースは皆無。膝ほど踏み込む深雪を3人で回していく。
日本海の湿ったパウダーがシフトビンディングに噛んでブレーキ上がらなくなる微妙なメカトラ。結局この後ずっとハイクアップ中ブレーキが下がっていた。(シフトビンディンに時々あるやつなのでしょうがないと諦めつつ、ATK欲しいなぁと思ってしまう💵)

スノーブリッジ
途中懸念だったスノーブリッジもなんとかかかており、ながい林道歩きをもくもくと進む。
ひたすらラッセル。地味に辛い。
少しガスが晴れてきて、期待がふくらむ9時過ぎ
キャンプ場
キャンプ場に着く頃には青空が広がり安心する一同。キャンプ場で休憩しようとスキーを脱ぐと、胸あたりまで踏み抜く。ワカンスノーシューだったら50m進むのに1時間かかりそうな積雪で、毎年恒例スキーの機動力を感じる瞬間。
いざP2に向けて出発
この先ラッセル地獄が始まることを知らず無邪気な我等
取り付き手前で一応コンプレションテスト。思ったより悪くなかった。ただ良くもないのは間違いないので雪崩地形に入らないよう、入る時はリスクを減らすよう認識を合わせる。
登りたい尾根に取り付くため仕方がなく沢筋を突っ切る
その先の尾根に出るまでの急登がめちゃくちゃきつい。シーズン序盤で体ができあがっていないのを感じる(オフトレ不足)。あと、太陽が出てめちゃくちゃ暑いし、雪が腐ってきて嫌な感じ。
K君が鬼ラッセル・鬼引きのルート工作のおかげでなんとか尾根まで出る。
尾根に出るとそこそこ大きめな雪庇が出来上がっていた。樹林沿いをすすむ。
この辺から視界が開け、白馬/雪倉方面の絶景
P2手前のオープンバーンが見えてくる。この時期ならではの柔らかい雪面。調子に乗って降りすぎないように、滑走限界の目印となるように大回りでトレースを刻む。
いい笑顔だがみな足は限界。だいぶしんどいがあと少しを頑張る。
K君の鬼ラッセル。一に体力、二に体力な山行。
どんなに辛くてもカメラ向けられれば応えたくなるテンションが楽しい
妙高火打の方も綺麗
P2をロックオン
ただ、森林限界を迎えるあたりで、迫り出した雪庇の断面を叩くとスパッと雪が切れるのをみて、3人ともにここまでと悟る。意思決定が比較的揃う3人組だけれども、これは揃わない3人の方が珍しいのではと思うレベル。
この青と白の境界線の先がP2
とりあえずピットを掘る
見事なスラブが出てきてこの笑顔
ピークは踏まなかったもののこの絶景で満足
帰りたくないなーとぼやきだらけながらも滑走したくてうずうずしている3人
期待通りのパウダー
尾根までは極上のパウダーを喰らうも、尾根から下は日射と気温の上昇で雪が腐っていて、限界を超えてる太ももがつらく修行時間となっていた。
つらかった急登の滑ると一瞬。ただ重くなっていて残念。
どうしても沢筋を通らないとキャンプ場に戻れないので、しっかりリスク評価とリグループポイントを決めてから入る。ついてないことに私の順番のため、ファーストペンギンというか生贄というのか、覚悟を決めて一気に抜ける。
想定していた通りにスラブが流れる
案の定、スキーカットで表層が雪崩れるがサイズ1にも満たない小さなもので、雪崩層の下は安定してそうなのでスラブが落ちきったら後続がやってくる。
その先もトラバースが悪く、嫌な地形で難儀。
キャンプ場を越えて後ろを振り向くとP2と僕らが刻んだシュプールがよく見えていた
あとは山田旅館までボブスレー。最後の楽しみは日本最古ともいわれる山田旅館裏の古ゲレンデ。まだリフトもない時代スキーヤーは板を担いで滑ってたとか。ただ、今回は緩んだ雪が固まって中途半端なモナカ行きと疲れのせいで、何もないところでF君が激しくクラッシュしていた。
クラッシュ前のF君
山田旅館と満月
3人ともに出し切って下山。山田旅館の日帰り入浴時間には間に合わなかった。なのでこの山域後恒例の道の駅おたりへ。
道の駅おたりのレストラン
鬼の厨
スキー客も多く、おかわりご飯待ちだった。

【感想】
回収しないといけない山がまた増えてしまった。
1月の雨飾は静かで、最初から最後まで我々パーティで独占した山行になった(我々はずっとうるさかったけど)。1000mの登りも3人でラッセル回していくとめちゃくちゃハード。強いK君がいたから成り立つ山行だったのは間違いない(言うまでもなくリーダーはK君)。でも天気予報を見定め、ラッセルでルート切り開き、自分たちで進退や滑走コースを決める、とても山スキーらしい1日だったと思う。


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