霞沢岳西尾根

2012-03-04

03_積雪期 l_北アルプス

Date : 2012/3/3-4
Member : あ〜り、ナシ、もとき(記録)
Timeline : day1 釜トン入口(9:30) - 取付(10:20) - 2230m幕営地(14:30) 
day2 幕営地(5:50) - 2500m岩場(8:00) - 山頂(9:15) - 釜トン入口(13:30)


北アルプスの初級バリエーションということで、霞沢岳西尾根に行ってきました。長〜い尾根に、ちょっとだけ岩場があるルートです。


もともと、2月の2週目、厳冬期まっただ中に実施する計画でしたが、諸事情により3月になってしまいました。もう雪は少ないかな、とテンション落ち気味でしたが、前日金曜に恵みの雪が降ったためラッセル通し。しかも、自分たち以外に入山者なし、という贅沢な条件でした。

【あ〜り、ナシ@取付】

9時半に釜トンネルを出発、ひたすら樹林帯を登ります。あ~り、ナシさんと交代でラッセル。時折、腰まで埋まりますが、ルートを選ぶと膝下で収まるようでした。ワカンは、少しだけ使いました。



15時、カズさんに教えてもらった2230m付近のテン場に到着。他の登山者の記録によると2000m付近に幕営するのが一般的なようですが、こちらの方が展望がよく、お勧めのスポットです(ひと張りのみ)。


周囲の白い山稜とどこまでも広がる青い空、目線と同じ高さでゆっくりと流れる雲。ポカポカと照りつける日射しが半日労働の疲れを癒してくれ、ビールは旨いし、もう言うことなしです。里で抱えているお仕事のことが、急速にど~でもよくなっていきます。


ナシさんはあ~りから懸垂下降の特訓を受けていました。もときは、せっせと水を作ります。夜はあ~り特製しゃぶしゃぶで、肉を大量に食べました。


初日に高度を稼いだので、翌朝はのんびり6時に出発。ラッセルのち、きれいな雪稜を通過。




8時前には、2500m付近の核心部に着きました。


【左上の岩場が核心部】

核心は2級程度の岩場で、簡単ですが一応ロープを出しました。ピナクルで一箇所ランナーが取れ、25mで枯れ木、30mほどで生きてる木に届きます。あ~りがリード。もときが末端、ナシさんは中間エイトで、2人同時に登りました。左手の斜面を、灌木伝いに巻いてもいいと思います。


岩場に続くナイフ(?)リッジも、一応ロープを出しました。今度はもときがトップ。雪屁が一部北側に張り出していたりして、慎重に進みます。50mいっぱい伸ばして、腰絡みでビレイしました。


山頂はもうすぐ。広くて快適な斜面をえっちら歩きます。天気は予報通りの快晴。山頂付近は広くて爽快ですが、ガスってるとヤバそうです。


頂では、とりあえずバンザイ。真っ白な西穂の稜線がとても印象的でした。


【穂高、明神】

核心部の下りは、懸垂支点の枯れ木がぐらついて不安だったので、少し掘って太い幹を出しました。25mいっぱいで灌木に届きます。ナシさんも、特訓の成果か無事下降していきました。


霞沢岳西尾根は、想像通りの初級バリエーションルートでした。厳冬期に来るとまた別物かと思いますが、今回は日だまりに癒される雪山山行となり、楽しめました。

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