Date : 2012/10/13-14,20-21
Member : さちさん、Kさん(会員外)、組長
Timeline :13~14日、20~21日、有笠山サンダンスエリア・古谷ロックエリアでクライミング


クライミングには最高のシーズンになりました。
2週連続で有笠のどっかぶりフェイスを楽しんできました。


個人的には有笠は初めての岩場。何となく難しいイメージがありましたが、是非行ってみたい岩場の一つでした。一方、ベテランクライマーのさちさん、Kさんは5月に引き続き、秋シーズンもすでに3回目?の有笠です。


1週目。

秋の行楽シーズンなので、気合入れて5時頃さちさん宅をスバル・サンバで出発。心地よい空き晴れの中、サンバがエンジンフル回転で関越を頑張って走って、群馬は中之条に到着。それにしても群馬の田舎?(群馬出身の方、すみません・・)にサンバの似合うこと。。まさに風景に溶け込んでいました笑。
有笠の岩峰が見えてきました。西口登山道入り口には他の車はいません。サンダンスエリアまでは登山道を15分ほど。岩場にはやはり誰もいませんでした。1週目は2日間とも我々だけ。独占でした。

サンダンスは、中央に迫力満点のルーフ、左に垂壁、右側には薄かぶりのフェイスと逆階段状の荒々しいフェイスがあり、岩の威圧感に圧倒される。
湯河原や小川山に行くことが多い自分にとっては、これだけの前傾壁を持った外岩フェイスは初めてです。かなりワクワク。

早速、「苔の庭」10bでアップ。このルートはサンダンスで唯一90度以下の壁です。80~90度くらいでしょうか。ホールド・スタンスは少々細かい。始めなので少し力が入りましたが、オンサイト。Kさんはもちろん余裕のマスター。さちさんも、気合のレッドポイント。
 
「苔の庭」
その後、Kさんは、春先から狙っている「ビッグプレゼント」12bへ。逆階段状の大迫力のルートです。いつかやる気になるくらいの?実力がついたら是非トライしてみたいです。。Kさん、気迫のクライミングを続けていましたが、1週目は落とせず。フットワークが非常に複雑で難しいらしいです。それにしてもものすごい気迫と集中力。クライマーの端くれとしてとても勉強になりました。
一方、さちさんと自分は、「大地讃唱」11bへ。・・・と、その前に自分は「友よさらば」10aで遊ぶ。最後が少してこずりましたが、マスターでオンサイト出来ました。体感では10b。Kさんによると有笠のグレードは眉つばものが多いらしく、「友よさらば」は10c近くあるとのこと。

そして、「大地讃唱」11b。
こいつも実際は11c・dらしい。体感でもそんな感じ。2ピン目付近にムーブ的な核心があり、その後もガバが続くけど、100~110°くらいの薄かぶりフェイスが長めに続くのでうまくレストしながら行かないと力尽きる。自分は核心のムーブはこなしましたが、その後疲れてテンション・・。さちさんは、核心の右手凹角に手が届かない。春から、それこそ何10回もいろいろなムーブを試しているそうですが、やっぱり届かない。体格、身体能力などいろいろ要因はありますが、届かないもんはしょーがない、って感じです。結局、「大地讃唱」はレッドポイント出来ず。
大地讃唱の核心

核心の後。疲れるー

温泉&宴会で頭を切り替えての翌日。
今日も相変わらずいい天気で他のお客さんはいません。ただ、朝方はたぶん5,6℃で結構寒いです。
まずは、「友よさらば」でアップ。

昨日の疲れか、はたまた食べすぎか、いまいち体の動きが良くない。「大地讃唱」は何か無理そうなので、サンダンスから歩いて1分ほどの古谷ロックへ。「夢の浮橋」11aに照準を合わせます。傾斜は130度くらい?パンツーではタワーくらいの傾斜です。大地讃唱もそうですが、ガバが多くダイナミックなムーブが楽しめるスポーツルートです。ジムに近い感覚で登れます。ただ、ちょっと脆いのが怖い。3ピン目のアンカーが結構錆びてます・・・。万全を期して4ピン目と連結してトライしました。
体感グレードは11a。Kさんによれば他の有笠の11aよりは難し目ということだそうです。核心は4ピン目をクリップした後のもっとも傾斜がきついところを乗り越えるところのムーブ。いろいろ試し、左手スローパー、右ヒール、右カチ、右足乗せ替え、左手ガバへ、と、ムーブは解決。まあ、やったことがない人にとっては何が何だか分からないと思いますが・・・。
とにかく2週目の宿題として持ち越しです。やっぱり外岩は通わないと。
夢の浮橋

夢の浮橋の核心


2週目。
前週の宿題をなんとしても片づけなければ。
最高の空き晴れの中、1週間ぶりに群馬の片田舎の故郷に帰ったかのように、お馴染みスバル・サンバが心地よいエンジン音を響かせます。今週は、他のお客さんが途中からやってきました。ものすごく強い3人組でした。もちろん彼らは、Kさん同様、サンダンス看板ルートの「ビッグプレゼント」へ。13クライマーにとって、「大地讃唱」あたりはアップのようでした・・・。
今日は完全に「夢の浮橋」狙い。アップもこいつのヌンチャクかけ&ムーブおさらい。
そして、本気トライ。決めた手順通り冷静に体を動かして行く。核心のムーブを決めている最中に、「ああ、これはいけるな」と思いました。ジムでもそうですが、レッドポイントを決めに行く時は、途中で冷静に完登が読める。最後のセクションも淡々とこなし、静かに終了点にクリップ。1週間こがれたルートのレッドポイントだから、ガッツポーズだとか吠えたりだとかするのかな、というよりも、しちゃおっかなーなんて思っていましたが、静かで冷静なレッドポイントでした。まだまだ先に登りたいくらいの感覚でした。試行錯誤したルートに登れる時というのは、意外とあっけないというか、静かなことが多いですね。

さちさんも「夢の浮橋」に狙いを変えて、ムーブを探ります。こちらも自分と同じムーブは無理らしく、いろいろ探りましたが、1日目は解決できず。Kさんは、相変わらず「ビッグプレゼント」で気迫のクライミングを続けています。13クライマーは微妙なムーブどうこうというより、スピードとパワーでぐいぐい登っています。さすが。
夢の浮橋
さて、「夢の浮橋」も終わったことだし、次に自分のレベルで落とせそうなのは・・、ということで、すぐ右隣の「カシン」11bにトライ。グレード通り、「夢の浮橋」よりは難しい。傾斜は「夢の~」と同じ、下部はやはりガバが多いですが核心となる4ピン目付近は、ホールドが甘く、またスタンスも細かい。その上、核心のホールドのエッジが立っていて、痛い。というよりも流血。。他のクライマーの奮闘の跡、血がついてました。こいつはムーブというよりもどんどん手を出す。ストレートはなくどんどんジャブを出してく感じです。細かいフットワークに悩んでいると、保持しきれません。出血したので、とりあえず明日に持ち越し。
ついでに、古谷ロック近くに熊さん発見。岩にしがみついて吠える人間を見てなんと思っているんでしょう・・・。。翌日は、カモシカさんも物珍しそうにずーっとこちらを眺めていました。人間て不思議な生き物だよね。

翌日。
今日は自分は「カシン」狙い。手順はもちろんありますが、気合次第な感じです。下部をささっとこなし、右、左、右、右!!とジャブを出す。痛い。痛い。痛い。1回目は痛くて落ちる。
痛いんでもう何回も出来ないなー、というか、やりたくないなーって感じなので、テーピングを巻いて、次こそ決めるぜ2回目。
ようやくレッドポイント。11bのレッドポイントは初めて。グレードにこだわるのは空しいとかナンセンスだとかいう人もいますが、自分みたいな初級クライマー(というか人間初級みたいなやつ)にとっては、やはり最高グレード更新はうれしい。スポーツクライミングにとってグレードは楽しみ方の重要な要素の一つだと思います。12とか13くらい登れるようになったら「グレードにこだわるのなんてナンセンスだぜ・・・」なんて渋く??言ってみたいものです。ただ、まあ今回は、嬉しさというか、このルートからの解放感??でついついガッツポーズ&ハイタッチ。
正直なところ、もう「カシン」はいいです。「夢の浮橋」よりは確かに難しいですが、「夢の浮橋」の方が内容が面白いのでオススメ。
調子乗って「大地讃唱」再トライ。何とかトップアウトしましたが、もちろんテンション込み。まだまだ修行を積んできな!とばかりに返り打ちにあいました。

さちさんはついに「夢の浮橋」の独自のムーブを発見。近いうちにレッドポイント?
Kさんも先週よりはかなりムーブがつながっているようです。来週あたりにはサンダンスから解放??
帰りの関越はまあそりゃひどい渋滞です。いいです。予想通りです。

初の有笠。Kさんやさちさんのクライマーとしての姿勢、技術を学べたことが個人的には大きな収穫でした。Kさん、さちさん、本当にありがとうございました。

(組長)


このブログを検索

人気の投稿

最近の投稿

Archive

QooQ