荒川三山・赤石岳

2013-10-12

01_無雪期 j_南アルプス

Date : 2013/10/12-14
Member :Akko
Timeline :1日目:椹島8:15→清水平11:20→千枚小屋14:15
2日目:千枚小屋5:15→千枚岳5:50/6:15→東岳(悪沢岳)7:45→荒川小屋10:15→赤石岳12:50→赤石小屋15:10 
3日目:赤石小屋5:15→8:00

これ以上ない秋晴れの3日間、前からずっと行ってみたかった南アルプスの南、荒川三山・赤石岳をじっくり味わいながら歩いてきました。

アクセスが悪く、今までなかなか行けなかった南の南。今年は是非行ってみたいと思い、バスをチェックしていたけれど、不定期だし、平日発だし、今年も行けないかとあきらめかけていた。けれど、10月の連休に縦走したいなと何気に毎日アルペン号のスケジュールをみていたら、畑薙ダム行のバスがある。しかも残席わずか。即クリック、即決済完了。

バスはとったけど、どの山を登ろうかしらと調べてみると、このエリア、畑薙ダムまでバスや車で行っても、その先登山口までのアクセスが少々複雑。あまり記録もないので、以下、少し説明。

聖岳エリアは井川観光協会、荒川三山・赤石エリアは東海フォレストが運営する小屋に素泊まり以上で宿泊したお客さんを対象とする、それぞれの無料送迎バスしか走っていない。聞けば、荒川三山・赤石は東海フォレストの私有地なので、そのエリア内は、公共交通機関は走らず、かつ東海フォレストが営業目的でバスを走らすこともできないためこの仕組みだそう。井川観光協会も同様の仕組みを導入。そんなわけで、営業している小屋も限られているこの時期、この登山口までのバスの都合で、初の南の南は荒川三山・赤石岳を登ることに。ちなみに、荒川三山の場合、畑薙から椹島ロッジまで1時間バスに乗りますが、この距離を歩くと4時間。バスに乗車するときに3000円支払い、小屋ではその領収書を見せ、素泊まり以上料金と3000円の差額を支払う。帰りのバスは、小屋宿泊の領収書を見せて乗せてもらう仕組み。というわけで、1日は小屋に泊まらないとバスに乗れないため、迷いに迷いましたが物好きなのでテントも担いでいきました。

無事にバスに乗せていただき、椹島到着。椹島はとても気持ちよさそうなキャンプ場。今日は、秋晴れの3連休ということで人も多め。多いといっても、3連休の上高地とは到底比べ物にならず、おそらく100人強程度。8割の人が椹島→千枚小屋→荒川岳・赤石岳→赤石小屋→椹島の右回り、その他が逆回り。私はポピュラーな右回り。混んでいるんじゃないかと心配しましたが、そこはスケールのでかい南の南、すぐにばらけて、気づけば周りに人はいなく、静かな山歩きを楽しめました。

椹島ロッジ
1日目の千枚小屋までは、樹林帯のだらだら登り6時間。でも、さすが東海フォレスト私有林。多様な美しい森で、秋の太陽と青い空が気持ちよく、飽きのこない樹林帯歩きでした。

千枚小屋についたら、突然富士山が目の前にでかでかと見えます。さすが、南の南。富士山が近い。千枚小屋は新しい小屋。でも、あまり知られていないかもしれないけれど、素泊まりの人は1/10の百枚小屋。事前にまりさんに聞いていたから衝撃は少なかったけど、その名の通り。しかも、この日はその百枚も激混み。ということで、私はいちおうの了承を得てテントに避難。
千枚小屋からの眺め
2日目はコースタイムが10時間強。千枚岳でご来光という計画の人が多いようで、私も同じく千枚岳でご来光。富士山が近すぎて、美しすぎる。
千枚岳からご来光
そのあとは、ひたすら歩き続けます。とにかく、噂には聞いていたけれど、南アルプスの南は山がでっかい。荒川三山って、3つで1つ?北なら水晶と鷲羽、蝶、常念くらい別の名前がついてもよい気がするんだけど。。。そして、アップダウンも大きい。こんなに落とされて、あれをまた登るわけ?10時間のコースタイム以上にタフ。でも、そのスケールのでかさが美しい。
モルゲンロートの赤石岳
そして、終始富士山がきれいに見えます。

悪沢岳から、中岳・前岳・赤石岳。 遠いなぁー
荒川小屋近くから、荒川三山の方 ご機嫌
赤石岳から荒川三山 歩いてきた道が見えます
赤石小屋から夕方の聖方面
 赤石小屋のテン場はせまいけれど、テントの人は少なく、張れなくなるようなことはあまりないそう。快適でした。
早朝下山。美しい森でした。

 南アルプスの南は、美しくダイナミックでした。来年はもっともっと登りたい。

最後に・・・こんな美しい南アルプスのど真ん中を横切るリニア新幹線南アルプスルートのトンネル工事が着工される話。ルート計画を見るだけでも悲しい。椹島から畑薙までの林道は台風がくれば崩れて通行止め、畑薙ダムも山の崩落の土砂で埋まってしまっているような場所。この時代に、こんな計画が通り、着工されているのが悲しすぎる。個人的な感想です。ずっと、静かな南アルプスを歩けることを祈ります。

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