Date : 2017/3/4-5
Member : 組長、トモ、あーさ
Timeline :4日 美濃戸口~赤岳鉱泉アイスキャンディー
5日 ジョウゴ沢
Author :組長


シーズンラスト、か?


冬の八ヶ岳は沢にこそ本当の魅力が詰まっている、と誰かが言っていた。
別にすべての尾根を攻めたわけではないが、少なくとも中山尾根くらいまでのボクが行ったことあるレベルのルートを見ても、やはり沢筋の美しさ、楽しさは格別だ。
尾根や壁ルートのラインは定まりすぎるほど定まっているが、沢筋は八ヶ岳のあってもまだ少しは自由度が高い感じがするのもいい。

今度こそと意気込んで臨んだ赤岳山荘までの道は、四駆四輪金属チェーン(チェーン2つしか持ってない)をつけないとダメと入口で通せんぼしていたのでまたもや八ヶ岳山荘まで。結果的に、道路状態的にはうちの車なら全く問題なく通れるレベルだったが、変に後ろ指さされんのも嫌なので仕方がない。
そういえば先日の湯川で、ある有名なガイドが、通りすぎた二人連れのクライマーに後ろ指をさしてヒソヒソと「あのふたりは鉱泉要注意人物だから気をつけて」と言っていた。狭い日本。鉱泉で変な噂が広まったらウィンタークライマーとして干される。

2日前くらいに降雪があったので北沢の登山道は快適なトレールになっていた。
キャンディーはハング部分を除き状態はよく絶賛営業中。鉱泉の若旦那が元気よく受付してくれた。
いつも思うが、ほんとによくこの年で、この日本を代表する山小屋の主としての責任を引き受けたものだ。おそらくこの小屋ならこれからもずっとここにあるに違いない。そして彼はこれからもずっとジジイになるまでここにいるのであろう。話したことはないので知らないが、多分そのことを引き受けたんだろう。人として、社会のつながりという意味で確固たるものが乏しいボクにとってそれはとても羨ましいことでもあり、一方で、まだまだ行きたいところやりたいことが多い中で同じ立場になったとしたら、その選択はボクにはできそうもないように思った。



 最近、鉱泉では盗難が増えているらしい。別に昔から(といっても20年くらい前しか知らない)この手の話はあったが、これだけ人が集まり観光地化すれば、それは世の常としてある意味仕方がないことなのかもしれない。
アックスやアイゼンを盗難に備えテント内に収納する。残念なことだ。

翌日は朝一でジョウゴ沢。
朝早めに出たせいか、誰もおらず快適にF2ににロープを伸ばす。
F2は登れる状態ではあるものの、中央部分に進もうとしたときに内部から鈍い嫌な音がしたので左よりから登った。落ち口付近は水流が見えている。
F2


冬の八ヶ岳は沢にこそ魅力が詰まっている
ゴルジュを越え、見上げる乙女の滝はだいぶボロボロで、状態が良ければ登ろうかと思っていたが触手が動かなかった。
そのまま本流を進みジョウゴ沢本谷大滝へ。
こちらもだいぶ雪で埋まっており、高さがない。しかも風の通り道になっている上、日当たりが悪いので寒い。まあ、日当たりが悪いんだから滝が凍るんだが、寒いことに変わりはないのでそれぞれ一回登って終了。 
ジョウゴ沢大滝

アンカーは左岸
 暖を求めてナイアガラの滝へ。
こちらは相変わらず日当たり良好で南国気分。相変わらずここからの景色は八ヶ岳随一の素晴らしさだ。
昨年来た時よりも随分と滝は発達しており、デカイ。ただ、中央部は融解と結氷を繰り返したせいか、ハングしたつららが幾重にも下がっており、日も当たりすぎていて叩けばまるごと落ちそうな感じがしたので登れそうもない。
左側を登ってトップロープを張った。

日焼けした

抜け口が悪い。

おじさん腕パンパン

ミノムシがいた

ウェアは明るい色がいいね


バランスのとれたクライミングの動きができるにようになってきた


中央部はかなりボリューム感がある
帰り道はベチャベチャの雪で春を感じさせる暖かな日差し。また春が来てそして夏が来る。
アイスのシーズンは日本ではとても短い。コスパで考えれば非常に悪い遊びと言える。
でも、大自然の織りなす美しい造形に触れずにはいられないし、そこに挑むクライマーの美しい姿に惹かれずにはいられない。

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