Member : 組長、あーさ
Timeline :大平牧場~乾徳山登山口0850~1015旗立岩懸垂下降点~中央稜取付き1135~1318終了点~乾徳山頂上~登山道~大平牧場
Author :組長
春うらら、というか夏。
前日は、半分仕事で三ツ峠の岩場。久しぶりに一人だったので、岩場までの登山道を少し頑張って歩いたら、38分。現役の山ヤです、と、まだかろうじて言えるかな!?
まあ、もっと若いイケイケのクライマーは、全然スピードが違うんだろうなぁ。
ロープも100mも持っていたし、カムもワンセット以上あったし、まあよしとしよう。
やっぱ歩けないと、シコ踏めない相撲取りみたいで、山ヤとしてなんか恥ずかしい。歩きは基本。
大平牧場に着くと、婆さんが早速集金にやってきたが少し先に行った林道上にも駐車は出来るみたいだ。まあでもこの婆さんにお駄賃払うのもそんなに損した気分にはならなかった。
麗らかな春の陽気の中、親子登山のパーティーや山ガール的な中年グループを追い抜き、岩のごろごろした登山道をゆく。
次第に、春というよりか夏くらいの日差しと気温になってきて、まだ暑さに慣れない体にはしんどい。
昨日はもっとでかかったが、今日も変わらず富士の山が、春霞の中に大きく裾を伸ばしていた。
乾徳山は実は初めてだったが、ハイキングコースの脇には魅惑のボルダーがゴロゴロしており、一見手付かず??とも思ったが、こんな目立った岩たちが登られていないわけがなく、どうやらボルダーとしても登られているようだ。
関東周辺の目立つところにある岩で登られていない岩なんてほとんどないといっていい。お世話になっているケンさんの知人が開拓したコクシネルロックだって、かの内藤さんがよくこんな歩き回られたところで見つけたな、と驚いたそうだ。
開拓クライマーが血眼になって探している一方、山ついでにいい岩ないかなくらいのテンションでは、見つかるはずがない・・・。
扇平 |
フジヤマ |
中央稜へは稜線登山道付近から、2Pの懸垂下降と10分程度の歩きで取り付く。
懸垂下降ポイントは、体が入る程度のチムニーになっており、落石も多く堆積しているため、下に他パーティーがいたり、リードが降りたあとは十分に注意が必要だ。
2P目終了点付近にいるクライマー |
ラッペル1発目 |
準備をしているとだいぶ虫が多くなってきて鬱陶しい。
早速、1P目に取り掛かる。
比較的寝たフェイスから最後は少しかぶったリッジをガバを使って乗っこしていく。リスはあるが、チョック類が有効な場所は少なく、残置を使いながら登った。
Ⅳ+またはⅣ(A0)とのことだが、まあそんな感じだろうか。乗っこしはガバだが、高度感とガバがもげたら・・・と思うと少し怖いが、ムーブ的には至って簡単である。
取付き |
1P目 |
中間部もライン取りを間違えると少しスラビー |
最後はリッジ右側から小ハングをのっこす |
2P目は、そのままナイフリッジの上や側壁を進んで、少し広くなったリッジの簡単なフェイスを上がっていく。プロテクションは取りやすいがそもそも簡単なセクション。
2P目からは、左手に登山道が指呼の距離にあり、たくさんのハイカーの格好のインスタ素材を提供することになってしまう。
こういうのはやだなぁと思いながらも、パリパリに乾いた快適な岩場を南アルプス、富士山をバックにグイグイ登っていく。
2P目の出だし |
2P目の途中 |
2P目終了点 |
3P目は、簡単なリッジからこれまた簡単なフェイスを登って、初めて登場するピカピカのハンガーボルトで終了。そのまま登山道に合流するが、ハイカーがキャーキャーしているので、しばらくハイカーのこれない岩場にいたい気分になった。
2P目の終了点 |
3P目は開放感に溢れたリッジですこぶる爽快 |
3P目の最後のフェイス |
乾徳山は、登山体系によると他にもたくさんルートがあるようだ。ただ、最近登られているのは、今回計画した2ルート程度なよう。山頂の反対側にも美しいリッジがあるから、再生すればまだまだ手頃なクライミングルートは作れるんではないかなと思う。
下山後は、そろそろガリガリ君の季節になってきました・・・。