Member :じょーじ、(会外:K君、F君)
Timeline :待避所0400→堰堤0500?→矢沢のコルあたり1000→爺ヶ岳中峰1230→矢沢のコル1345→待避所1500
Author :じょーじ
北アルプスと私たち
乙妻山滑走から1ヶ月弱たち、またどこか行きたいねということで、「あの山の山頂から滑ったんだぜ」と自慢できる爺ヶ岳に行くことに。
スタートは4時待避所。積雪期爺ヶ岳の標準ルートになりつつある東尾根の登山口の少し手前から入山するため、我々以外には誰もいない。3月になったといえどもまだ4時は暗く寒い。そうとは言ってもロングコースなのですぐ出発。(そしてK君に引き摺り回される)
テキパキと出発の準備
尾根の取り付きの手前の堰堤までクロスカントリー(爆速)
地元の人のわんちゃんおさんぽコースらしいトレースが多い
今回は綺麗な写真がたくさんで気持ちの良い山行に見えなくもないが、やはり上りが長い・・・!尾根に乗ったのが8時過ぎ、獲得標高1000m強。唯一の救いは雪が締まり気味でラッセルというほどではないこと。ただ結構斜度があるのとアイスバーン気味の雪面でのキックターンに気を遣う。。。K君がペースメイクしてくれて助かるのだが、彼は春スキーに向けて85mmの軽い細板を卸したとか。。。ずるい。
尾根に乗るとYAZAWAのコルあたりまで細かいアップダウンの繰り返し。
グライドクラックまでとは言わないが、深い割れ目が浮き出ており春を感じる
もうここで滑って帰りたいなんて思っていない。
ピークを捉えてからが長かった
小冷沢へドロップしているシュプールが刻まれていた。
登山者曰く10分くらい前に滑ってたとのことで見れず残念。
雪のコンディション次第では白沢滑走して登り返し、
YAZAWAに突入する計画ではあったものの、
登ってくる間ずっと白沢東面が雪崩ていたので白沢に入らずYAZAWAのほうへ向かう
北アルプスの峰々を眺めながら雪面を切り裂く
雪面はパック気味だったがヘビー級の私は雪をめいいっぱい踏みつけて楽しく滑走。
フェザー級のK君F君は硬くておもろないと残念がっていた。
YAZAWAのコルまでは前哨戦。谷底に向かってドロップしていく。ただYAZAWAのコンディションはあまり良くなく、パウダーともざらめ雪ともどちらともつかない、しっとりといかねっとりとした重めの雪。
午前中日射で緩んだ雪面が日陰に入って凍り始めていたのもあるかもしれない。
ドロップポイントはスティープで気を張っていたが、上部を過ぎれば堰堤までは消化試合と1日お疲れ様モード…と思いきや、K君がなかなか降りてこない。
そんなところに無線が入り、なんと新しく卸した板とこの雪面の相性が悪く、ギャップを乗り越えるたびに前転が止まらないとのこと…
文字通り七転び八起きでへとへとになったK君を待ちながら堰堤を乗り越え、わんちゃんの散歩道を帰った。
めずらしくへとへとのK君。後ろのルンゼがYAZAWAへのドロップポイント。堰堤大町駅付近から望む爺ヶ岳
「あそこのピークから滑ったぜ」と言えるようになりました。
厳冬期を開けたといえども、前日まで2月だった北アルプスの山スキー。山スキーの機動力を最大限活用させるコースだと思う。山頂から眼下に広がっていた槍、黒部川の山々はかっこよく、この時期の北アルプス深部を滑れたら…この時期じゃなくても積雪時に行けたら…という野望が心に芽生えていた。そして旅は2025年GWに続く。
おわり。