谷太郎川・鳥屋待沢

2014-04-29

06_沢登り g_丹沢

Date : 2014/04/29
Member : ちえ蔵、とも、組長
Timeline :鳥屋待沢出合0815~入渓0840~0945大滝~1056【530】二俣~1349三峰山頂上~不動尻~1614鳥屋待沢出合

今年もまた・・・

「沢、始めました・・・」



今年の沢初めは、4月末。。
去年は3月末。去年早すぎたね。。まあ4末でも早いと思う人には早いかな・・・笑

今季一発目!!!・・・ではない

2日前に大雲取谷を単独で行ったのが今季初。でも散々だった。雪渓敗退・・・。単独で延々と続く不安定な雪渓、きわどい高巻きを繰り返すのはデンジャラスだった。もはや沢登ではありません。

ということで、雪渓に対して多少の不安はあったものの、鳥屋待沢は標高も低いし、雪渓があっても大したことないだろうと思ってて・・・。

ともさんのビーエムで東名を安全運転でかっとばし(矛盾している気がしないでもない)、ビーエムが入っちゃいけない田舎の林道に分け入る。

鳥屋待沢出合の権現橋は何となくすぐわかったが、「権現橋」の名称は確認できなかった。

左岸の仕事道をたどる。

10分ほどで堰堤上の河原に出て、沢装備を整えて入渓~。
・・・の前に、やつがいた。気色悪くうねっている。
自然が好き、山が好きなら、生きとし生きるものすべて好き。でも、やつだけはマジで絶滅してほしい。
でもなぜか、やつらに一番好かれる。沢装備を整えていたので被害はなし。これからの季節、東丹沢はやつらに支配されるだろう。

入渓後、しばらくは平凡な渓相が続く。

鹿の足跡、熊の足跡を追い、時折現れる小滝を見つけては、ボルダリングしていく。
創造力を働かせれば、どんなに小さな岩にも課題が見えてきて楽しめちゃう。想像力は無限大だ。

こんなんでも意外と悪いぞー

沢はだいぶ荒れている。大雪のせいだろうか。倒木が多い。浮石も多い。
ボルダーやって、できるたんびにハイタッチして盛り上がる。
沢はテンションあがるね!!
こんな平凡な渓相でも「沢はいいね」と、ともさん。おっちゃん、楽しそう。

そして現れる10m大滝
左から登れなくもない。ただ、下部はぬめぬめ。プロテクションも取りにくい。傾斜は寝てはいるが、結構悪そうなのでパス。左のぐずぐずの斜面をあがって滝上にトラバース。

その後は、登れる滝がどんどん現れる。

各々、登りたいラインを見つけて好き勝手登ってく。基本的に難しいとこ狙いで・・・笑。
ゴキゲンのおっちゃん


5mトイ状滝は、ツッパリからの左壁登り。最後がぬめる。

ツッパリからの・・・

左壁

丹沢っぽい

山の懐に抱かれる
 530二俣を右に進む。
ガイドブックには左俣の遡行図も載っているが、水がなく惹かれない。
右俣、最初の8メートルは左から小さく巻く。
次の8メートルは少々ぬめるので一応お助けロープを出す。ナッツ決める。
右俣は、次々と登れる滝が現れて面白い。
基本、難しいところを登る
 そして、ついに現れてしまった。
そう、雪渓。丹沢の里山にもまだこんなに雪が残ってる。今年の大雪はやっぱりすごかったんだ。
なんてのんきなこと言ってる場合ではない。雪渓は沢ヤの天敵。判断力を研ぎ澄ませる。
沢床を埋める雪渓

ダブルストック!!!
 雪渓の状態も不安定な部分が多い。ぐずぐず斜面の高巻きはなかなか緊張する。
人が乗ることを予定していないスタンスは無情にも崩れ去る。枯れた灌木は、「もっと強く生きなさい!!」と説教したくなるように、ひっこ抜ける。

延々と続く雪渓

最後のぼろい斜面はロープフィックス
 最後の急峻なツメも結構デンジャラスだった。何度かロープをフィックスして、崩れる前に次の一歩へ、っていう感じのいわゆるだまし登りで高度を稼ぐ。土のにおいを嗅ぎ、つかめばすべてはがれる岩をつかみ、ぼろぼろの土壁をよじ登る。楽しいかなんて関係ない。僕はこんな時とにかく興奮するのだ。変態なのだ。

まあそんなことはいいとして、
ばっちり山頂に到着。

三峰山頂上~
 不動尻経由で登山道を下山。
里山に似つかわしくないビーエムが、所在なさげにとまってた。

帰りは、別所温泉の町営みたいな温泉に入って、つけ麺食べたいともさんの要望で
、有名な「ZUND BAR」で、ラーメン、つけ麺をいただく。相変わらずうまい。

ということで、鳥屋町沢。。。
最初は平凡だが、中間部より滝場が連続して、大滝以外楽しく登れる。右俣も滝が多く、新緑の季節は気持ちのいい遡行ができる。
でも、今回は予想以上に雪渓が残っていた。まだ2週間ほどは雪渓の影響があるだろう。不安定な雪渓状のルーファイ、両岸のぼろ壁の高巻きなど、初心者には少しハードルが高い。
最後、どこにツメるかにもよるが、最後の急峻なぼろぼろ斜面は結構危険。だまし登りの経験とライン取りが大事。

総じて2級の沢といった印象。
雪渓さえなければ、シーズン初めの足慣らしとしてよい沢だと思いました。あと、やつらさえいなければ・・・。

(組長)

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