万太郎谷井戸小屋沢右俣

2014-09-27

06_沢登り d_上信越

Date : 2014/09/27
Member : ちえ蔵、組長
Timeline :吾策新道入口駐車スペース0751~万太郎谷入渓0820~0943井戸小屋沢出合~1035小障子沢~1120大滝~1255稜線登山道~1457吾策新道登山口

This is 谷川の沢!!


前夜。
酔客を乗せた不快な終電電車で帰宅し、始発前に出発する。相変わらず、慌ただしい週末。なぜそこまでして、沢に行く???
Because  it's  there!!!   笑

朝っぱらから環八の渋滞にはまる。秋の行楽シーズン・・・。
朝のうちは雲があったが、次第にお日様が優勢となり、青空が見えてきた。
吾策新道入口の手前の駐車スペースには、すでに数台止まっていた。

舞茸を取りに来たおじさんたちがいた。沢の周辺に舞茸があるらしい。帰りの越後湯沢駅のお土産屋にひと箱2万円で天然の舞茸が売っていた。沢登りどころじゃなくて、舞茸取るべきだったかもしれない・・・笑。

気を取り直して、2つ目のスリット状の堰堤から入渓。
もう一つ堰堤をくぐると、深い森の中の悠久の流れとなる。心安らぐ大好きな場所だ。
やがて、谷川らしい白いのナメがどこまでも続く。
万太郎本谷は2回目だが、相変わらず、この前半部の渓相は素晴らしい。
釣り師が二人いたが、このへんで魚影を見たことはない。釣れんのかな。

 相変わらず、関越の換気口は健在。もはや観光名所の一つですらある。
 オキドウキョのトロまでの釜と小滝は右岸側からへつって越える。季節柄、積極的に泳ぐ気分ではない。よく探せば、スタンスはあり、全くつからずに通過できる。深い釜のある滝の一部の岩が大きく剥離していた。登るラインはもう少し左なので問題ないが、まだまだ無数のクラックが走っており、もう少し崩れそうな雰囲気だ。
よく整備された登山道や、記録豊富でゲレンデ化した沢ばかり行っていると、山登りは他のスポーツと一緒で管理された遊びの一つと勘違いする人がいる。残置のロープやピトンをよく確かめもせずに全体重をかける人がいる。
山登りは管理されたスポーツではない。今、乗っている岩が崩れたって不思議じゃない。自分の安全は自分で考える。山登りは冒険だ!!たぶん・・・。
まあ、目の前の山がいきなり噴火し出したら、どうしようもないですが・・・。
おんたけに取り残された人たちが一刻も早く救助されることを祈ります。

季節柄、泳ぎたくない、と言っておきながら、オキドウキョのトロでは早速泳ぐ・・・笑。
秋とは言っても少し歩いているとだいぶあったまってきたので、ひと泳ぎくらいかましてもいい。
去年は、ここでシュノーケル付けて遊んだなぁ・・・。

 最後のトロは左岸からパスした。
そういえば、初めてここへ来た時よりも、渓から受けるプレッシャーが大きく減ったと感じた。
水量とか沢自体の自体の問題ではない。もしかしたら、少し自分の方が強くなったのかもしれない。
 オキドウキョを越え、深い釜の小滝を左からへつって越えると、井戸小屋沢の出合いにつく。
最初の方は、渓は狭く、ゴルジュ地形だ。最初の滝は、簡単に左からの巻きとなるが、その後はだいたい左岸側のバンドや水流のすぐ近くをへつったりして、5~6m前後の滝をいくつか越えていく。難しいところはない。
ゴルジュ地形の部分は、日差しが少ないので、オキドウキョで濡れた体が冷えてくる。

 そうすると、次第に空が広くなってきて、前方には赤く色づき始めた稜線の荒々しい岩峰が見えてくる。こりゃ、楽しくなりそうだ。


左岸バンドを行く

 気づけば背後に茂倉岳が聳えている。ここからはこの沢の真骨頂だ。
谷川の沢の特徴が「明るさ」だとしたら、この沢はまさにそれを体現している。
空は広く青く、岩は白く、木々は黄色や赤に染まる。色彩鮮やかな秋の沢は格別だ。


 小障子沢を分け、沢は右に大きく屈曲する。次の小滝は右からへつって越えるが、少しバランスがいる。良いホールドがわかってしまえば簡単だ。
次の滝は、右岸の草付きを小さく巻く。巻は簡単。
 両岸は急峻な草付きの顕著なV字渓となり、ますます空は広く渓は明るくなる。




 簡単な小滝をいくつか登っていくと、20m大滝に到着。それほどスケールは大きくないが、開放感がたまらない。
右の乾いた簡単な岩場を登る。
大滝



本谷の左俣を分けるてからも 3つほど滝が続く。どれもホールド・スタンス豊富で簡単だ。

 最後、窪状からわずかの藪こぎで万太郎を見上げる稜線登山道に飛び出した。風が少々強いが、とにかく天気がよく、周囲の展望も素晴らしい。紅葉もまだ半ばではあるが、ところどころのもみじは燃えるように赤かった。
下山路の吾策新道は、少し滑りやすいが、短いので楽だ。
青空へと駆け抜ける

稜線到着

 


茂倉、一ノ倉、谷川



仙ノ倉
下山後は、いつもの岩の湯で汗を流し、湯沢名物へぎそばを小嶋屋でいただく。コシと喉越しがたまらない。

今年14本目の沢。
とにかく明るく開放的で自分の中ではヒツゴー沢と並んで谷川の沢の代名詞となりうる沢だ。
滝登りはどれも簡単でロープを出すようなところはなかった。7時間ほどで行って帰って来れるので、日帰りで気軽に谷川の沢に行きたい時にはおすすめ。ただし、初心者がいるときは、お助けを出すところが多いと思うので、もう少し時間がかかっちゃうだろう。

今年の沢もそろそろ納時か・・・。
有終の美を飾る沢。どこにしよっかな・・・。

(組長)

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