関西クライミングツアー

2017-01-09

07_クライミング(ボルダリング含む) m_西日本

Date : 2017/01/6-9
Member : あーさ、組長
Timeline :6日:北山公園ボルダー 7日:道場烏帽子岩 8日:レスト 9日:豊田ボルダー
Author :組長


新しい年の初めは新しい岩場へ・・・


年末年始の仕事のヤマをなんとかやり過ごし、ようやく訪れた僕の正月。正月なんで人気課題イロドリみどりのメデタイ岩場がいい。
ここ兵庫県六甲の北山公園は、"バーカーショック"冷めやらぬ1980年代に、いまでこそオリンピック種目としてメジャーになりかけているボルダリングが、日本において産声をあげた場所でもある。街から少し丘に登ったところの散歩道にいきなり花崗岩の綺麗な岩がゴロゴロ転がってんだから、ちょいと登ってみるっぺか、と素直に思ってしまうのも無理はない。おそらく、バーカーが華麗にデットして足を切ってひらりとミッドナイトライトニングを登るのを見なくても、人であれば(いやサルであっても)、自然と登ってみたいと思ってしまう、そんな気がする。

毎日散歩しているという巨泉似の大阪のオヤジが「若いってのはいい!!」「力いっぱいやりなさい!!若いうちはあっという間だから」と何故か底抜けに明るく話しかけてきて、関西人のオヤジは明るいなぁと何故か変に納得しつつ、親父が言うように、年取ったり、いろいろ責任背負ったり、なんか人生進んでいくといろいろあって、まあこれからもいろいろありそうで、山さえあればいいなんて通用しないことはわかっているわけで、こうやって無心に岩にかじりついている時間のなんと幸せであること、なんとかけがえのないこと。
「オヤジ、俺頑張るよ!」とどこの誰ともわからない関西のハゲオヤジに人生への覚悟を考えさせられてしまった遅い正月。

まそんなことがどうでもよくて、北山公園はまさにボルダー天国で「キタヤマニア」というサイトでフルカラーのA6版のトポの小冊子までダウンロードでき、しかもHPでは限定ホールドの説明やラインの詳細な説明等が載っていてまさに「遊び」としては申し分ない。
前夜、会社の複合機の前で岩のフルカラー写真満載のトポを大量に印刷しながら、誰かほかの社員がコピー取りに来たりプリントしようとしたらなんて言い訳しようかとドキドキしながらプリントしてきたかいがあった。
オモロイヤロック。形おもろい。

アップのはずが・・・

まずは見晴らしの良いエレファントエリアへ。西宮市内から海までを見下ろせる非常に展望のいいエリアに「美味しそうな」ボルダーがゴロゴロしている。とりあえず手頃な「オ・モロイヤロック」でアップ。6Qくらいの課題で遊ぶ。
その後、北山公園らしい課題、らしい初級スラブへ。初級7Qといっても侮るなかれ、ムーブ強度的には5.10はあると思うどスラブだ。シューズの性能とバランス感覚をフル回転させてなんとかクリア。

初級スラブ



天気はサイコー、そして誰もいない!
でもって、メインのエレファントノーズ3Qに取り付くも、こちらはさらに高さが有り、高い位置で手に足のシビれるムーブが待っていて、正月気分のヤワなハートには堪えた。
エレファントノーズのとなりの6Qくらいのクラック


エレファントノーズ、象さんの鼻はもっとシワシワあるはずなのになぁ・・・
そして、北山公園の看板課題、いや関西を代表する課題、将棋岩へ。
その名のとおり将棋の駒そのものの道端の花崗岩には普段はたくさんのボルダラーが群がっているらしいが、平日だからか誰もおらず、ボルダリングの歴史的遺産を独り占め。
といっても1Qや1Dといった正面の看板課題は、僕らの実力とふと立ち寄ったに過ぎない浮つき感では歯が立たず、端っこを登る「将棋入門4Q」で勘弁してやる。
入門といえども、テクニカルな足置きが要求される素晴らしい課題で僕らの実力では十分楽しめた。
今度来た時は、関西の1Qのベンチマークと言われる正面の課題をやってみよう。


将棋岩

とりあえず入門しといた

2日目。
今日はルート。これまた関西の人気の岩場、裏六甲の烏帽子岩へ。
道場駅の駐車上に車を止め、20分ばかり歩いていくと、それと分かる道が現れ、奥からクライマーの賑やかな声が。
高さ、幅ともに十分な大きさの岩場、そして平らで居心地のいい取付き。もうこれだけで早速ここが気に入る。
高難度のルートはないからか、どちらかというと山岳会系のクライマーが多くいるようだった。早速右奥の5.9アンダーの課題何本かでアップし、人気課題へ。上部のハングをガバガバのアレートとポケットでもって豪快に超えていく「ゴールドフィンガー10a」や60mロープをいっぱいに伸ばしてひたすらスラブを直上する「太陽がいっぱい5.9」、これぞ唯一無二、発破孔の貫通ホールドにルートのネーミング由来を知る「タイムトンネル10a、思い切ったレイバックから上部は微妙なバランスのトラバースを要求される「アフターバイトダイレクト5.9」。すべてグレード的には易しいが、星つきルートで特徴があって登っていて楽しい。本気課題に半ば悲壮感漂わせてトライするのもいいが、いろいろな特徴を持った5.10程度のルートをオンサイトでどんどん登っていくのもとっても楽しい。ただ、少しグレードは辛めかなと感じた。
また来たい岩場だ。今度は「ジャスティス11a」や「盛り上がろう11b」とかをやってみよう。
太陽がいっぱい、3つ星の人気課題
広沢寺を思わせるスラブを延々とたどる。終了点からの景色が素晴らしい
3日目は雨でレスト。のんびりアウトレットとか行きつつ夕方から名古屋に移動してひつまぶしを食す。

4日目は、これまたボルダー天国の豊田。歌石の駐車場が分かりづらく迷ったが、ついてみればとても大きな駐車場でしっかりトイレもあって快適。
早朝から早速ボルダラーの車が集まり始め、みんな地元の知り合いなのか、ワイワイと話に花が咲いていた。昨日の雨は時よりかなり強く降ったため、乾きが心配だったが、方方に偵察にいったボルダラーがどうやらどこも厳しそうな感じの話をしていたので、ちょっと意気消沈な感じがしたが、実際、大田エリアに入ってみると人気課題はどれもしっかり乾いていて安心。
早速、人気のハーフドームで4~5Qの課題で遊ぶ。相変わらず豊田の岩はフリクション抜群でそのぶん指皮にはがっちり食い込み痛い・・・
ハーフドームの脇の6Qくらい
少し遊んでいるとワイワイと若者が集まってきて「セッションしましょう」と言ってきたので一緒に登る。ボルダリングっちゅうのはわいわいとみんなでセッションして楽しむのが普通らしいが、どうもその雰囲気が好きでない・・・別に人が嫌いなわけではないが、一人か二人くらいで黙々と世界に入るのが好きだ。
「うなぎの寝床」という1Qの超人気課題を狙っていたが、ワイワイ若者が群がっていたので近寄れず・・・。
以前豊田に来た時にもいたが、ここには必ずストーンマスターみたいな開拓者のおじさんがフラフラ?歩いていて、迷っていると道を教えてくれたり課題を教えてくれたりする。あーさがトラバースの3Qくらいの課題をやりたいといったら、すぐ近くのトラバース課題まで案内してくれ、少し先の槍エリアにももっと楽しい課題があるといろいろと教えてくれた。なんかこういうのいい。

でも結局そのあと「J」の岩のドドンパって課題であーさが鋭いエッジに指を引っ掛け、ぱっくりいって終了。
帰り際、最近初登されたという「煌」という課題を登っているクライマーを見学。よく見たら有名なフリークライマーの田中曉さんだった。5.13以上はあるらしい。のっぺりとした見事な巨岩を唯一のラインで登る素晴らしいルートだ。いつかこんな課題を初登できたらどんなに素晴らしいことか。

久しぶりに訪れた豊田は、ますますエリアが拡大し、まさに日本を代表するボルダリングエリアとなっていた。少し遠いいがまたぜひ訪れたい。
ドドン・・・

パ!!
初めての関西ツアー。王子が岳とかもっと行きたいところはたくさんあったが、それぞれの岩場で人気の課題を十分に楽しめたのが良かったのと、関西の岩資源の豊富さが羨ましく思えた旅だった。沢もそうだが、西は岩も奥深い。
こうやって、岩を通じ、沢を通じ、山を通じ、旅するというのがいい。

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