Date : 2017/12/13
Member : 組長、あーさ
Timeline :赤岳山荘~北沢~赤岳鉱泉1003~1035F1~1105F2~1116F3~1140F5~1215大同心基部~大同心稜~1315赤岳鉱泉~1500赤岳山荘
Author :組長


アイス初めは定番の・・・


裏同心ルンゼ。
シーズンが早いアルパインアイスの定番から今年はスタート。
アプローチの林道は、4駆スタッドレスならまだ余裕。少し雪が乗ったくらいで走りやすい。
さすがに平日ということだけあって、赤岳山荘の駐車場も4台ほどしか停まっていない。さっそく集金にやってくるバアさん。そういや赤岳山荘の老犬はまだ健在なのだろうか。ぽっこちゃんって言ったけか。A子さんお気に入りだった。

さっそく北沢を歩き出すも、雪が適度に乗っていて氷を隠し歩きやすい。最近、伊豆や甲府の太陽ポカポカの岩場にずっといたから、厳冬の八ヶ岳の寒気に体が耐えられるか少し心配だったが、体の方も毎年のことで雪山の匂いに反応したのか、スムーズにアジャストした感じがした。
ま、9末くらいにスイスで雪山登った気もするが・・・。
途中、下山してきた鉱泉の若旦那と挨拶を交わす。

荷物も軽いし赤岳山荘からなので、すぐに鉱泉に着く。
周囲には先行していた3人Pと鉱泉スタッフ以外に人影はなく、テントも一つ静かに張られているだけだった。
アイスキャンディーは先週末からオープンしており、氷職人がホースを持って、せっせと週末の傷を修復していた。
今年からアイスキャンディーではみんなの防寒テムレスが使用禁止になったらしい。1/10くらいの価格のグローブに負けている某山岳メーカーの僻みかと勘ぐりたくもなるが、小屋としてもそれなりの理由があってそうしたようだ。まあみんなテムレスじゃ、せっかくの美しい氷もインスタ映えしないしね。

9時の鉱泉の気温は-14度。確かに止まって準備していると寒くなる。3人組も今日は裏同心ルンゼに向かうようだ。
鉱泉を出発し大同心ルンゼを横切ってから裏同心ルンゼの踏み跡に入る。先行3人組のトレースがあるが、前日あたりに降った新雪が綺麗だ。周囲は雪山らしい独特の静寂に包まれている。さすがに何年も雪山をやっていると感動は薄くなる。初めて雪山に入った時のような感動はもう何年も感じていない。
でも、下界に置いてきたいろいろなことを忘れさせてくれるような、山についつい没頭してしまうような雪山の匂いに、頭が浄化されるような気分になった。山が好きと言われればそうだ。でもなんかもうそれだけではない。
新雪を蹴散らし裏同心沢をゆく
 白銀のルンゼを詰めていくとさっそくF1が現れる。先行Pは最も傾斜の強いところをロープを出して登っていた。だいぶ埋まっている感はあり、簡単そうなのでそれぞれフリーソロで取り付く。
少し割れやすい。また落ち口もすこし薄かった。
F1

とりあえず簡単なところを登る
 続いてF2の3段40Mが現れるが、下部の傾斜のない滝は雪で埋まっている。こちらもワラワラとフリーソロで登っていくが、久しぶりの前爪での登攀にふくらはぎが早くも悲鳴を上げる。最上段は少し立っているが、週末にクライマーに相当叩かれたのか、ボコボコしていて全く問題ない。
F2

F2最上段
 ここに来て雲が取れ始め、F3上に雪のびっしり付いた美しい大同心が聳立していた。稜線は強風に叩かれ、雲が稜線を越えて渦を巻いていた。しかし、ルンゼ内は風もなくすこぶる快適だ。
F3も見た目簡単そうなのでフリーソロ。落ち口が薄く少し緊張する。
F3
 F4は雪で埋まってしまったのかよくわからない。
最後のF5も左の方が少し傾斜のある長いラインが取れるが、特に強点をつくこともなく、快適に右側をフリーソロした。
F5

裏同心ルンゼを見下ろす

こちらも落ち口が少し緊張する
 最後は大同心基部に向けてトラバース。先行Pを抜いて膝上くらいのラッセルで大同心基部に至る。大同心基部の展望台は八ヶ岳随一の展望だ。
大同心に向けて雪壁を上がる

下界も良く晴れている

インスタ映えする八ヶ岳の人気者

小同心も雪がびっしりえ少し難易度上がっているっぽい

下降する大同心稜

後続する3人が大同心をトラバースしている
 大同心稜は概ねトレースが残っていたが、ふかふかの新雪を味わえた。
結局、ロープもスクリューも使わなかった。今年は氷結も早いみたいだが、着雪も早い。裏同心ルンゼもそろそろ賞味期限切れだろう。
下山後は定番のモミの湯。脱衣所で自然にババアが入ってきて掃除していたが、どこまでババア化したら性を超えた存在になるんだろうとなんとなく考えつつ、そういや何年か前の青木光線でジイが女子風呂の蛇口の修理で普通に入ってきてびっくりしたという女子の話を思い出しジジイは基本何歳になってもダメだろうなという考えつつ、久しぶりに体全体で感じた大自然の余韻に浸っていた。
山はいいね。

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