Date : 2019/3/3
Member : ふじさん、ゼロ、まり
Timeline :5:20谷川岳ベースプラザ→6:30一ノ倉沢7:00→8:30シンセンノコル→第2峰9:30→11:30オキノ耳→トマノ耳11:45→(天神尾根)→13:20ロープウエイ
Author :まり

憧れの谷川東尾根に行けた!!
雪稜好きとしては、雪壁あり、トラバースあり、ナイフリッジありのヨダレものの最高のルートでした!!

谷川東尾根は雑誌の紹介記事で見て、いつかは行きたい、と思っていた憧れのルート。
でも以前の組長のブログや、トラバースルートの動画を見ると手ごわさがひしひしと伝わってくる。といわけで、甘えん坊の私は、ふじさんとゼロを誘い、脇を固めて臨みました。

谷川岳ベースプラザの裏から出発。最初林道のルートがよくわからず右往左往するものの、トレースをみつけて快適林道歩きを1時間強。途中、戻ってくる人に出会ったので様子を聞くと、すでにこの日は3パーティほど入っており、シンセンのコルに向かっているとのこと。は、はやい。。(ちなみにこの方は足の調子が良くなく、降りてきた、とのこと)。いろんな話をしながら歩いていると、マチガ沢にたどり着き、ほどなく一ノ倉沢の入り口に到着。


冬の一ノ倉沢に来てしまった。おどろおどろしい荘厳な雰囲気
 一の倉沢。。まがりなりにも山をやってみる身としては、憧れとともに、畏敬の念を抱く地名である。そんな一の倉沢に初めて、しかも、冬に来てしまった。実際一ノ倉沢を目の前にすると、オドロオドロしい雰囲気が覆っており、自然と身震いがした。
 
きたぜー

ここで、ハーネス、ガチャ、アイゼンを装着し、いざ、東尾根に向かう。ここからはシンセンコルまで一気に沢を登り上げる。谷の中なので当然雪崩が怖い。ふじさんから「スピード重視で行くよ」と言われ、しかもそのためにふじさんとぜろは私の荷物を分担してくれた。。優しい。。。さすが、男気。

で、登る。すでに3パーティはいっているせいか、トレースはばっちり。ところどころにある小規模な雪崩のあとを超えながら、コルに向かう。途中、雪片が上からおちてくるなぁと思っていたら、なんと左岸でアイスをやっているパーティが。きれいに凍った滝である。こんなところでアイスクライミングはきもちいだろうな、と思いつつ、私は必至にふじさんとぜろを追いかける。やっぱり早いよ、、、雪もしまっているし、雪崩のリスクも小さいと判断し、途中から追いつくのはあきらめて自分のペースで高度をあげる(といっても、何をどうしても追いつけないのですが、、、)。1時間半ほどでコルに到着。
シンセン沢を登る
シンセン沢もそれなりの斜度

ところどころ雪崩の跡を超えながら登る
 少し休んで、ここから、第2峰に向かう。第二峰までも少し急な斜面をダブルアックスで上る。ちなみに私のアックスの斜面へのさし方をみて、ふじさんがもっと腰を入れて!と指導が。私自身は真剣、必至そのものなんだが、ふにゃふにゃと力ない感じだったらしい。。あれま

シンセンのコルから第2峰へ向かう
第2峰にとりついているパーティの最後尾が出発するのを少し待ち、その後つづいて我々も取り付く。リードはゼロ。ふじさんはアッセンダーで、ラストはまり、という順番。ゼロ、フジさんに続いて、私が向かう。途中の岩が少しいやらしいが、ふじさんのお助けロープにも助けられてクリア。先のルートを見ると、ロープは不要と判断し、ロープはしまう。この第2峰がこの日のこのルートの核心であり、この日はこの1ピッチのみロープを出した。
 

第二峰の全容、下のほうがビレーヤー、上にリードがいる
ゼロが支点、途中に登っているふじさんがいる

ここが少しいやらしかった岩場

第二峰の登り始め
で、ここからはざ・雪壁!!高度感のある急斜面をダブルアックスできめながら、どんどん登る。ありがたいことに、先行パーティのおかげでステップがしっかりある。私はステップを遠慮なく利用させてもらったが、横でやんちゃなふじさんは自らステップ切って登ってる。元気だ。。それにしても楽しい。
がしがし登る

トレースくっきり

結構な斜度です
 
そして、雪庇ごえの地点に到着。ここにも雪庇の切れ目にはちゃんとトレーズがあるのだが、ふじさんの男気発動。ここでふじさんは果敢にルートないところからの雪庇越えに挑む。しかし、なんども挑戦するも意外と手ごわく、落ちる。しかし、ここは急斜面の途中である。本人はなんともないらしいが、見ているゼロと私はハラハラである。最終的にはあきらめてトレースを利用。
雪庇に挑む漢:俺は俺の力でここを乗り越える!トレースには頼らない!(でも結局トレース使う)
そこからもどんどん雪壁を登る。途中、南鐐よりも上の岩峰にのぼっているパーティが見えた。すごいところを登っている人達がいるものだ。上には上がいる。
南陵より上?の岩峰を登っているパーティ
雪壁をいく
 
 
ダブルアックス、大事
そして、きたー。トラバース地点。動画や写真で見た、あこがれの場所。幸か不幸か、トレースはあるし、曇り空でそこまで視界がクリアでないため、恐怖心も和らぐ。あやういところはダガーポジションをとりながら、慎重に進む。


トラバース
ダガーポジションを決めながら進む

 
そして、第1峰の基部に到着。ここで休憩。そしてもうピークも近いことに気づく。

第1岩峰は右をまく
第1峰は右から巻きながら登り、最後ピーク直下は草と岩と雪のミックスの壁を登っていく。
ピーク直下の岩と雪のミックス
頂上直下の雪庇にも立派なトレースがあり、私は躊躇なくそれを利用してピークに立った!やんちゃフジさんはトレースは使わず、自ら登り上げる。今度は成功!さて、最後は、実は谷川の登頂は初というゼロ。この感動の瞬間をトレース使わず登り上げるかと思いきや、案外迷いなくトレースを使って登頂!!
頂上の雪庇を自らの力で乗り越えるふじさん

ゼロの谷川初登頂の瞬間!

なにはともあれ、みなで無事にオキノ耳に到着!いえーい!うれしい!!

 
 
その後は、トマの耳から天神尾根、ロープウェイで戻る。

今回はトレースもあり、そこまで視界がよくなかったため恐怖心もなく、案外さらっと行けてしまったが、トレースや雪の状況によっては難易度は変わると思う。
また、この場所に入れるのは、条例で3月中旬までと限られている。
この限られた時にしか行けないという希少性に加えて、雪壁、岩、雪庇ともりだくさんのこのルートは、雪稜好きにはたまらないルートと思う。少なくとも私は楽しくてしょうがなかった。

今回私のしつこい誘いにのってくれたふじさん、ゼロに改めて感謝です。
大満足◎

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