Date : 2019/5/2-3
Member : ヤマ、まり、ワタ、バード
Timeline : 1日目 11:30猿倉〜13:00白馬尻
2日目 3:50白馬尻〜主稜線~10:40白馬岳~10:50白馬山荘(休憩1時間)~大雪渓~13:00白馬尻(休憩+撤収作業1時間)~15:00猿倉
Author : ヤマ

ついに来た白馬岳主稜!


チームを結成して約1年、やっと自分達の力でここまで来れた!
今年の目標の山行の一つにあげていた白馬岳主稜。
今シーズンの雪山の集大成。
当初4月頭に計画していたが、天候が悪くかったため中止となり、今回のGWのタイミングに賭けてきた。
また、この山行に向けて行った阿弥陀南陵、宝剣岳サギダル尾根、大源太山葡萄尾根の経験がうまく活かされるか!?
年々体力の衰えも感じながらも(涙)、事前に平出和也さんや田中幹也さんの映像(クレイジージャーニー)を見て気分を高揚させ、
自分はまだまだだー!と言い聞かせながら、気合を注入し臨みました。

1日目:諸先輩方の過去のブログを見てもわかるように、白馬主稜自体は1日で行くことはできる。
その為、取り付き前のベースキャンプになる白馬尻に向けて猿倉から、1時間半かけて歩くだけ。
朝出発で、猿倉に車を置き、荷物を担いで白馬尻にベースキャンプを作りました。
ちなみに、5月は車で猿倉まで行けますが、4月の中旬まではその手前の二股駐車場に停めることになり、その場合、白馬尻までは3時間かかるらしい。

駐車場からは雪が残っている林道を歩きしばらく歩き、そのまま、トレースを辿って歩いていくと、目の前に白馬岳が現れます。圧倒的な存在感、そして目の前に堂々と山頂まで美しいラインを見せる主稜。
白馬尻に着いて、主稜を見ているだけで緊張と早く登りたい衝動でワクワクする。

猿倉の駐車場からスタート!

猿倉荘の横を通過

しばらく林道歩き

5月ともあって雪も結構溶けてます

今日のゴールは間近

白馬尻に到着!

白馬尻に着いてからは、ベースキャンプ作り。
テントは、権力を活かし購入した新品のモンベルの4人用ステラリッジテント。
エスパースより若干狭いが快適でした。
なぜかフライシートのファスナーが開閉時に生地に噛んでしまい出入りが若干困難。トイレの近い私には一苦労でした!!(テントの張り方が悪かったかも、、、)

とにもかくにも、ベースキャンプを構築してからは、主稜への取り付きルートの確認を4人で何度も打ち合わせ。
目の前には大きな雪崩の跡。こんなのに飲み込まれたらひとたまりもない。

キリの良いところで、酒盛りの開始!
まりの用意してくれた料理もうまい!!
興奮のせいかバードは、今まで以上にいい感じになっていた、、、、、
もっと飲みたかったが、明日に備え20:00に就寝zzz

白馬尻から見える壮大な白馬岳

とりあえずベースキャンプの構築

白馬岳主稜を見ながら取り付きのシュミレーション
雪崩の跡のデブリがデカい

なんども打ち合わせ

天気もいいので外で宴

白馬岳を目の前に贅沢なひととき

なぜか正座

テントの中で引き続き宴会

楽しくなってきた

まりのお土産の日本酒も美味い!

夕食も美味い!!

なかなか暗くならない

2日目:1:30起床。
こんなに早く起きたのは久しぶりだ。
一杯のお茶を飲み、ワタの用意してくれた生姜たっぷりの素麺も優しく美味しく落ち着く。
空を見ると、満点の星空。天気も良さそうだ。
食事をし、アタックの用意をし準備しているうちに2時間以上もたってしまった。
3:50まだ暗いうちに、ベースキャンプを出発。
ベースキャンプ近くの大きな雪崩跡(デブリ)をトラバースし、尾根の最下部から取り付く。
幸いにもトレースを見つけ、それに習って尾根に出ることができた。
尾根に出ると空は明るくなって、日の出を迎える。
尾根の様相もわかってくる。長く山頂まで続く美しいナイフリッジ。
恐怖感と同時に上まで行きたいという願望も込み上げてくる。
主稜は全部で8峰まであるが、実際どれがどの峰なのかはよくわからない、とにかく尾根を進む。
この天気の良さで、雪はグズグズだが、トレースのおかげで歩きやすい。
慎重ながらも順調に高度を稼いでいきました。

雪崩の跡をトラバース 

尾根まで急登は続く


  
続く

もう少しで尾根



尾根に出ると空は明るくなってきた

頂上まで続く主稜

ご来光を背中に歩く

天気もいい!

進む

場所によっては雪も溶けて岩場も出てくる

モンキークライミング!

そして登る 

稜線を進む

進む

進む

進む

登る

日も上がってきた

進む

そして登る

登る

進む

誰だかわからない

だいぶ高度を上げてきた






しかし、最後の核心となる雪壁の手前で事件は起こる。
先行して進んでいたまりとバードが、先を行く2人のパーティーを抜いた後、
そのパーティーのうち一人の男性が足を滑らせて右側の沢方面に滑落。
私は後ろにいたので、そのシーンを見ていないが大きな叫び声だけ聞こえた。
しばらくして、200〜300m程下の方に滑落者が小さく見えた。どうやら無事なようで自力で登ろうとしている。
安堵の気持ちもさながら、幸い僕たちは無線を持っていたので、連絡を取り合いながら、そのパーティーの安全確認と救助の連絡をして先に進んだ。
後で連絡が入ったが、その滑落者は救助ヘリで搬送され、肋骨を折ったが無事とのこと。ホント良かった!

右下の尾根の左に人が小さく見える
だいぶ下まで落ちたようだ

長野県警に連絡
レスキューの講習が活かされた

その後、僕たちは、さらに慎重になりながらも尾根を順調に登りきり、最後の核心となる雪壁の前にたどり着く。
待ちに待った核心はこれかー!60度の壁と言っていたが、それ以上に急な壁に見える。そして、ワクワクする。
そして、ものすごい渋滞ですでに列ができている。(実際、僕らは雪壁の前で1時間以上待った)
やっと順番が来た。
今回のシステムは、ロープ1本で二人を繋ぎ、残り二人は中間でアッセンダーを使って登る。
スノーバーで支点をとり2ピッチで登っている人が多かったが、4人という人数と時間短縮のため、僕たちはある程度フリーで登り、60mのロープで1ピッチで登ることにした。
リードはまり、渋滞の間をかき分けながら途中スノーバーでプロテクションを取り、順調に登る。次に私、そしてワタ、最後にバード。
雪はグズグズであったが、足を蹴り上げ大事に足場を作れば、スムーズに登ることができた。
それぞれ、最後の雪庇(ほとんど無かったが、、、)を4人とも越え、そしてその場が白馬岳の頂上!
目標を達成した歓喜の瞬間であった!!

核心手前の渋滞

順番待ち

やっとクライミング開始

リードするまり

順調に登るが、他のクライマーが気になる

最後の雪庇を越える

続いてヤマ

越える!


そしてワタ

越える!

最後にバード

まりはバードをビレイする

登る

そして越える!











4人とも頂上まできた!

歓喜!!

頂上は凄い強風、記念写真を撮り、白馬岳頂上宿舎が営業中だったので、そそくさと逃げ込み、昼食も兼ねて一休み。
さあ、あとはベースキャンプまで大雪渓を下るだけ。登ってくる登山者が多かったが、僕たちは尻制動で、その横を一気に滑る。
話しには聞いていたが、あっという間に下山できて楽しい!(僕は100均で買ったソリを使いました)
雪崩の恐れもなく順調に白馬尻に到着し、撤収作業を終え、そのまま駐車場まで無事下山。
帰りはフジさんオススメの倉下の湯で汗を流して帰った。
2日間天候にも恵まれ楽しかったー!

風が強いのですぐさま山小屋へ下山

頂上付近はもう雪が少ない

山小屋で一息

大雪渓を尻制動



気持ちいい!
滑る滑る



大雪渓広い!バックカントリーでまた来たい

あとは下山するだけ

ゴール!

今回挑んだ白馬岳主稜、その前に経験した雪山の経験が大きく影響し、そして活かされました。
ロープの使い方やシステムだけでなく、その時期の天候、雪の状態の把握、ルートファイ能力、体力など様々な経験の必要性を実感しました。
今後も安全に楽しく、時には厳しい経験を重ねてたくさんの山に登っていきたい。
来年の雪山の目標はどこにしよう!?

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