Member : バード、マリ、ヤマ、ワタ
Author : バード
BOY MEETS "OFF-WIDTH"
晩秋の小川山。岩に挟まれ過ごした2日間はワイド&ワイルドだった。
これまでにも小川山の5.9で驚くことはたくさんあった。
ジムだけがクライミングの世界だったころ。
初めてきた小川山でのスラブは衝撃的だった。ツイスト、ソラマメスラブ。ナンジャコリャと、恐ろしくもこれが外岩5.9かと感動したものだ。
小川山物語だってそう。えー、、こんな長い長い岩壁を登って5.9??ジムのグレーディングはどうなっているのかと混乱した。
次にクラック。小川山レイバックを登ったとき、そこにはグレード以上の満足感があった。
そして、最近は生意気にも「まぁ体感5.9だね」とか岩場の初心者に言いたい放題、言い放っていた訳だ。
閑話休題。
昨年に登った屋根岩2峰セレクション。その頂上から隣の岩峰がひどくかっこよく見えた。
「ほうほう、あれが3峰か」となにも知らずにレモンルートにとりつき、3ピッチ目の直前に雨に降られて撤退。
ただ、前のパーティーが何やら岩に挟まれフガフガ言っているのを見て、いつかあんなこともやってみたいなと宿題となっていた。
コロナの影響や天気、指の怪我もあり、なにか一つ今シーズンの成果を探していたとき、思い浮かんだのが「レモンルート」だった。
どうやら核心部は5.9のワイドクラックらしい。
ということで、土曜日にワイドクラックの練習→日曜日にレモンルートのホンチャンとあいなった。
はじめてカラファテでそれを見たとき、「自分の人生でこれを買うことは無いだろう」と思っていたキャメロット#6を腰にぶら下げ、まずはお姫様岩「ネイキッドクラック」を目指す。
Wide BoyzのクラックスクールのYouTubeを読み漁った甲斐もあり、見事オンサイト。
5.10aがオンサイトできたなら大丈夫でしょう!と翌日のレモンに臨む。
秘密の窓からネイキッドクラックへ。 これをオンサイトで発見できたらあっぱれ。 |
人生初の#6投入 |
見事に左膝をワイドに切り裂かれる。 |
日曜日、豪快な二日酔いのまま、米津玄師 「Lemon」を熱唱しながら屋根岩3峰に到着。
この「レモンルート」、フリークライミングでも、アルパイン色の強いマルチだ。
岩はところどころ脆いし、ボルトもミニマムである。約50mある1ピッチ目にはボルトは1本しか打たれていない。
とはいえ、それが岩そのものと対峙しながら、よじ登っていくクライミングそのものの楽しさにもなっている。
・1P(5.7):ボルトが中間に1つ。アルパイン的な印象のルート。凹角を右のクラックにカムを決めながら。
・2P(5.8):トラバース。露出した高度感と絶妙な足置き。マリが懸命なリードで突破。中間のボルトはなし。
・3P(5.9):いざ核心のピッチ。
下部はハンドサイズ。ここも面白い。うまくスメアも駆使しながら上部のワイドエリアまで。
ボルトにクリップすると、ここからが本番。練習通り体をねじ込んでみる。「!?!?」これは昨日のネイキッドクラックとは違う難しさがある。ワイド2日目、さすがに甘くない。
どうにか左半身をロックし、右足のヒール・トゥーが利くポイントを探る。
キャメロット#4を決め、ズリズリと這い上がると左にハンドジャムが取れるようになってくる。
ワイドから脱出し終了点へ。息切れと緊張からの開放感に浸っていると、ふと見た左足が血だらけだった(笑)これがワイドクラックの5.9か…恐るべし。
・4P(歩き):あるき
・5P(5.7):ワイルドなセクション。ルーファイも面白い。
青空の下、いざレモン! |
1P目、長くて楽しい |
3P目。下部はハンド、上部がワイド。 |
ワイドで嘆く乙女 |
3峰頂上から。2峰ピークが見える。 |
デキる男はアースカラー |
ピークに登りあげる。真っ青な空に小川山の岩峰群が一望できる。
隣には2峰セレクションに登りあげるパーティーが見える。去年の今頃、私たちもそのピークで喜びに満たされていた。
岩登りって面白い。クライミングって、小川山って最高だ。
紅葉色づく小川山。来年もまた来よう。