Date : 2021/04/02-03 
Member :バード、ワタ、まり 
Timeline :
4/2 二股655-920猿倉940ー1240小日向のコル1300ー1445欅平
4/3 欅平435-515 標高2308 525-700ジャンクションピーク720-855杓子岳915ー
最低鞍部950-白馬尻ー二股1440  
Author :まり

憧れの杓子岳双子尾根にようやく行けた。
思い焦がれていた期待以上に素敵なテンバ&ルートだったけど、残雪というより夏日の暑さで、体力は奪い取られました。

あれは組長の杓子岳双子尾根のブログを見た時の事。大きな欅の木がぽつんとある山の中のテンバ。すてきやん☆
そして、2年前に白岳主稜を登った時に左手に見えていたしゅっとした尾根。かっこいいじゃん♪

ずーっとずーっと行きたいと思って、計画するも天気が悪いなどで長年叶わず。
だが、時はきた。
4月上旬に予定する。ただ、この時期だと雪の状況によっては2泊3日くらいかかるかも、と念のためにに金曜に有給取得。他のメンバーにも休みを強要。ただ、それが当たった。日曜は確実に悪くなる天気予報の週末だったので、我々は金-土でいくことに。

仕事に追われながら必死に木曜夜に都内を出発。
金曜は朝からピーカンのいい天気。
この時期は猿倉までの林道は閉ざされているので、車まで行けるのは大分手前の二股まで。二股では、金曜なのに他にも2パーティほど駐車場で会う。みんな好きねー、と思いながら林道をとことこと歩く。が、すでに暑い&重い。しかも途中から雪が出てくる。暑いからゆるんだ雪に足がとられる。猿倉に到着するまでにげんなりしてしまった。。


猿倉の小屋には当然人はいない。が、BCの人がちらほら降りてくる。みんなこの時期、平日でも大雪渓目指して入山するらしい。そして、ふと気づくとバードがトイレの小屋の上から落ちてくる雪解け水を必死にペットボトルに集めている。なんとやつは500mlしか水を持ってきてない、とのこと。山、なめすぎ。ただ、この500mlの水は、のちのち命の水になる&この行為は笑えないことになるのでした

暑いねーとぐったりしながら、今度は小日向のコルを目指す。猿倉からちょっとだけ林道をなぞり、早々に林道を外れて尾根にとりつく。トレースはないので、地図をみながら適当に入る。そして暑さで緩くなった雪に沈むので、すぐにわかん装着。
ゆっくりと高度を上げていくと、杓子の頂がみえる雪原に出る。かっこいいーーー!!そして、山の中ににいることを実感し、皆テンションがあがる!



ただここからが地獄になった。
小日向のコルまで高度をあげるのだが、急な斜面の上に、雪が緩いので、ワカンでも沈む。
そして久しぶり(1年ぶり)の雪山テント泊装備の重み。
さらに、夏日のような暑さ。
この3重苦で全身の汗腺という汗腺から汗が噴き出る。頭も顔も汗だらけで、サングラスに汗がたまる始末。必死に高度をあげる。トっプをつとめてくれているバードには心から感謝しながら、ようやく小日向のコルに到着。
と、そこには5-6人ほどの学生らしきパーティがテントを張り、近くの斜面で尻滑りで遊んでいる。なんか楽しそう。にしもて、ここまでトレースがなかったので、一体どこから来たのか。謎だ。


暑くて重くてヘロヘロになった私は、もうここがテンバでいいんじゃない、と弱音を吐く。が、バードに明日を考えると欅平まで行きましょうと諭される。冷静に正論言われたら、頑張るしかない。



さて、小日向のコルから欅平までは標高差200m程度。でもその200mがつらい。やっぱり雪がぐずぐずなのよ。暑いのよ。。。えっちらおっちら。途中にでてくるシュルンドと戦いながら、そしてなけなしの水を貪るように飲みながら、歩を進める。一歩がこんなに重いとは。。そして、水がこんなに貴重だとは!
ひーひー言いながら、ようやく欅平に到着!!
やったぁぁ!!!



テント張る前にビールで乾杯!!うまい!飲めない私にもこの一口は激うまでした



ここは本当に素敵な場所。白馬も杓子も白馬鑓もきれいにみえる。
あったかいので、外で水をつくったりしながら、このテンバを楽しむ。
夕方からはガスが出てきたけど、雲海になってそれはそれで綺麗だった。

さて、明日はピークに向かってアタック。そして大雪渓を下る。明日も気温が高い予報。このルートでの脅威は大雪渓の雪崩。雪がくずくずになる前に早く大雪渓を通り過ぎたいので早めに出発することに。
日本酒、焼酎をがっつり持ってきてたバードもワタも酒をそこそこに早々に就寝する
(あとでワタにあまり飲んでなかった理由を聞いたら、「飲んだくれて何か支障をきたしたらクビになると思って」と言ってた。くびって。相変わらず面白い)


朝というか夜中。まだガスが残っていて、それほどすっきりしていない。そして、暖かい。。
朝ごはんはバード担当で「辛ラーメン」。ちょうど辛ラーメンの創始者辛さんが亡くなった時だったので追悼辛ラーメン。実は私は初めて食べた。で、思ったより辛かった!辛くて、ちょっとしか食べれれなかった。色々具もあったのに、残念。美味しかったのよ、バードの朝ごはん。また作ってね

さて、がちゃを装着し、ヘッデンつけて出発。そのころにはガスもなくなり、今日もいい天気になりそうである。
私はこの時間は寒さでアイゼンがザクッと決まることを想定していたのだが、ザクッではなく、ふにゃ。。。この時間でもあったたかいのである。日の出前でこれかーと、今日もぐずぐずの雪になるかと思うとぞっとする。

途中で日の出を見る。素敵。やっぱり山の中で日の出、日の入りは特別。
その光景が本当に愛おしかった。







朝ごはんに食べた辛ラーメンを感じながら、これまた必死にのぼる。
岩稜帯に到着。岩稜帯にいくか、雪壁を詰めるか迷ったが、この雪のぐずぐず状況を考え、岩稜帯を選択。
が、これまた微妙だった。。。逆層でもろいのである。何これ、、
しかもなぜかその場所は私がトップ。。
こっちか、いや、こっちか、と右往左往しながら、岩稜帯脇にある木を使って突破。
怖かっったーーー

そして再び高度をあげる。杓子のピークはずっと見えているのだが、全然近くならない。むきっ。でも近づくにつれてスキーヤーのトレースが見えてくる。みんなすごいところを滑っている。。
そして、振り返ると雲海。これを見るとにやけが止まらない。
そして、左手には白馬主稜。登っている人も見えた。
いやー贅沢。




これまた”ようやく”、ジャンクションピークに到着。
さて、ここからも急斜を高度あげ&トラバース。
ダブルアックスに装備を変えてバードが先頭きってトレースを付けてくれる。ありがとう!!





山頂直下にも岩稜帯登場。そして、なぜかここも私がトップ。
ここはちゃんとホールドもあり、安心して登れる。


そして、ついに頂上!!
劔が見える。五竜が見える。蓮華が見える。なんでも見える!!
トレースもなく、人もいないところを自分たちだけで登り上げたというのはこれまた格別な達成感。
素直に嬉しい!!!!




が、大雪渓を通過する時間を考えた際の想定ぎりぎり時間に到着したので、我々にはゆっくりしている時間はなかった
まったく寒くないピークを後に、今度は大雪渓への降下場所まで急ぐ。
稜線上は雪があったりなかったり。


最低鞍部から大雪渓に突入。
暑くてぐずぐずの雪を駆け降りる。しかも、谷の中は風が全くなく、まじで暑い!!
暑さで切れながら、白馬尻まで急ぐ。
それにしても白馬主稜の雪が少ない。2年前のGWよりも雪が少ない。これだとGWはやぶだらけになるんではないかと。



白馬尻で栄養補給し、猿倉までとことこ歩く。
白馬主稜の時に一度歩いている道なので、白馬主稜の時にこのあたりでXXがあったよねーとか思い出話しをしながら歩く。
そして、3人とも水がピンチな状況になっていたため、猿倉のトイレの屋根から落ちてくる雪解け水を集める。昨日バカにしてた行動をすぐに自分が実行することになるとは。冷たくておいしいい。

さて、猿倉から二股までの林道歩きがこれまただるい。
しかも、BCの人が音もなく後ろからやってきて、涼しい顔で抜かしていく。スキーがうらやましすぎる。
しかも、私は最後の最後で木の枝に足をひっかけて、アスファルトに顔から激突。。サングラスしていたので、サングラスが食い込んだ額の真ん中から血がだらー。そして左目周りは青たん。。。あほすぎる。私は、2年前もサービスエリアで躓いて頭から転び、たんこぶを作っている。。山の中の出来事でなくて、本当に良かった
(ちなみにその後、2週間経っても青たん。。しかも、顔の中央部は青から黄色に変化。Web会議の時代であることに感謝)

あっっつい中、ようやく車に到着。
温泉からみえた杓子岳双子尾根が思った以上に立派&急だった。
そりゃ疲れるわけだわーと思いつつ、久しぶりの雪山泊の北アルプスは本当に素晴らしかった。この双子尾根も欅平も本当に素敵な場所でした。満足!!
みんなありがとう!!





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