Member : こう、まるひ
Author : まるひ
4/18-20@御殿場で野外救急法を受講してきた。
一般的な救急法は短時間で病院へのアクセスができる前提になっているが、
野外救急法は病院へのアクセスに時間を要する点で前提が異なる。
今回受講したコースはWMA(ウィルダネス・メディカル・アソシエーツ)のWAFA(ウィルダネス・アドバンス・ファーストエイド)。
全14日間で、録画済みビデオのオンライン講習を終わらせた後、対面セッションの実技講習が3日間ある。
受講費は約7万円(+宿泊、食費で約1万円)とお高いが、費用以上の学びがあった。
■オンライン講習
20章からなるビデオと教科書を見ながら約14時間の勉強と小テスト。
約10日間で終わらせないと実技講習を受けられない。
内容が濃く、ビデオでしか説明がない事項もあるため適当に流すことはできない。
平日コツコツ+週末の1日を集中する作戦で、ビデオは1.5倍速で見ながら教科書に書き込み。以降は1.75倍速で2〜3回見落とし確認。
久しぶりに勉強した感じがしてある意味?楽しかった。
ビデオはスライドと講師による解説を並べた形式で実技解説なども交えたものだったが、少し前までスライドと音声のみの苦行のようなコンテンツだったらしい。
解説動画作るのも時間がかかるので、素晴らしいアップデートだ。
■対面セッション
机上で学び、実技で確認、を繰り返す3日間だった。
その様子を見てみよう。
…
ドリルと呼ばれる傷病者発見から救助までの練習(この写真は講師による実演)
あれー?人が倒れてる?
大出血を止める練習。
傷の中に指を突っ込んで出血箇所を直接圧迫する。
傷の中に指を突っ込んで出血箇所を直接圧迫する。
並んでいるのは腕に似せた模型。
腕モの皆さん
血液風の液体1リットルが入ったパックを
腕モのチューブに接続すると…
大出血を止める体験ができます
大出血を止めるには指で圧迫した後、出血箇所と傷口にガーゼを詰め込むという鬼の所業にさらに鬼を重ねるのだが、やってみると止めるのが難しい。ずっと指で抑えていたい。
他の受講者が失血死させているのをよく観察して、500mlの失血で抑えることに成功?した。
その他、
脊椎損傷テスト
創傷の手当
刺さった木の枝や葉っぱを
取り除くことができ、
血を洗い流したりと中々リアル
低体温症パッケージ
パッケージ完了
集団アレルギー発症の設定でドリルをしたのだが、発症者が全員エピペンを持っていてアナフィラキシーではない発症者にもエピペン(練習用)をぶっ刺すという「金槌持ったら何でも釘に見える」「エピペンなまはげ(エピペンはねぇが〜 > 持ってます! > ブスーッ! > ギャー!)」になってしまったことは記しておかねばならないと思う。
■結果発表〜
- 規定の手順を正しく追うと一定以上のクオリティーが保てる
- 手順や処置に関してフィールドガイド(上の写真のオレンジのガイド)にまとめられていて、全てを覚える必要がない
- 医療的行為に関する考え方や法律上の問題についても詳しく説明されている
- 講師の教え方が上手い
費用と時間の確保、オンライン講習をこなすのは大変だったが、継続して学ぶに足る内容と講習クオリティだった。実際に傷病者をケアする場面に対して自信は持てないが、勇気を持って対応することはできそうだ。
ひたすらドリルをやるブラッシュアップ講習があるので、また近い内に受講したいと考えている。
現場からは以上だ。