昼闇山(東南面、一ノ倉川上部、ダイレクトルンゼ)_山スキー

2025-04-05

02_残雪期 10_BC d_上信越

Date : 2025/04/05
Member :じょーじ+会外3名(K君F君C君)
Timeline :焼山温泉0530→アケビ平0620→昼闇谷0715→昼闇山1100→東南面滑走150m→一ノ倉川へ登り返し&一ノ倉川滑走150m→昼闇山登り返し→昼闇山1400→ダイレクトルンゼ滑走→昼闇谷1450→アケビ平1500→焼山温泉1515
Author :じょーじ

昼闇カール

山スキーヤーなら一度は行ってみたい昼闇山。山スキー系の雑誌を開けば4冊に1冊は特集が組まれていると言っても過言ではないはず。昼に闇の山と書いて読み方はヒルクラヤマ。厨二マインドをくすぐるネーミングだ。頸城山塊の奥側、海谷山塊側に座するため都内からはひたすら遠い。焼山温泉にアプローチするのに一回日本海に出る。

なので、登り始めはみなほぼ完徹状態でグロッキー。幸いなことに旧ゲレンデは雪に覆われていて初めからシールをつけての出発。
5〜6パーティぐらいいそうな駐車場。
4月になったといえども日の出前は寒くて帰りたくなる。眠いし。
徹夜明けテンションに近い。(もちろん素面)
旧ゲレンデを進むとすぐに昼闇山が見えてくる。
昼闇山はめっちゃ遠くに感じてテンションが下がる。
(山頂まで水平距離およそ8Km)
林道をひたすら進む。
小川沿いは雪解けがすすみ、蕗のとうがチラホラと。春だ。
林道から外れる手前あたりで阿弥陀山が見えてくる。
夏は登れるらしい(藪漕ぎ)。
昼闇谷に入る手前のアケビ平あたりでツェルト泊しているパーティーがいた。
よく雑誌とかで2〜3泊の特集とか組まれている時のテン泊適地だろう。
確かに都内を朝方出発し、1日目はここまで&宴会、2日目アタック&下山はQOS(Quality
of Ski)が高そうである。
アケビ平を過ぎるとやっと昼闇山が近づいてくる。
昼闇谷
雪付がよく雪崩の心配もなさそうなので谷底を歩く。
谷底は冷たい空気の川になっていてめちゃくちゃ冷える。
谷底を進むと銀白のカールが見えてくる。
綺麗な雪面が残っているようで期待が高まりペースも上がる。
(寒いので早く日陰を抜けたいだけ)
谷を抜けると目の前に広がる昼闇カール
カールの雪面は落ちておらず、ダイレクトルンゼも滑れそうに見える。
年によってはカールがズタズタでどこも滑れないこともあるようなのでとりあえず一安心。
ただ、寒かった谷底から一転、4月の強烈な日射で今度はめちゃくちゃ暑い。半袖になると照り返しで肌が焼ける感じがするが、締まった雪の上にパウダーが乗っているなんとも美味しそうなコンディションに早く突っ込みたいのでここから始まる急登を頑張る。
カールに近づくといくつか大きなグラインドクラックが入っているのが確認できた。
ダイレクトルンゼ側はクラックがあまりなく問題なさそうなものの、日射をもろに食らっている東面はリスク高そうであった。
雪解けが進むと雪崩リスク評価が難しそうなカールのようだ。
昼闇台地へ登る尾根の取り付きはカールの裏側からもアプローチできるみたいだが、雪がしっかりついてたのでカール側から直登した。
カールの登り始めからはずっと鉾ヶ岳を背負いながら進む。
F君とK君が絶好調で鬼引き。
日本海側特有の重い雪を切り開いてくれた。
昼闇台地につくと、北アルプス・栂上新道エリアが一気に広がる。
左手前に見えるのが雨飾山。(1月に滑走したP2は裏側)
翌々週に計画している雪倉岳もしっかり見える。
昼闇台地にあがる手前でどうも雪付が悪く
キックターンがうんともすんとも行かなくなったので15mほど雑にシートラ。
台地まで来ると山頂が見え、これを登ればご褒美が待っている。
カールの裏側?から回ってきたパーティのトレースと合流して歩きやすくなる。
登頂
すでに日焼けで真っ黒なメンバー。松崎しげるにも勝る黒さだ。
山頂には数パーティいて一ノ倉川を滑るパーティーがほとんどだった。
奥に見えるのが新潟焼山。縦走しているソロが見えた。
山頂からのまず1発目の滑走は東南面。
前に滑る3人がやたらうるさいのが気になる。
締まった雪面に軽いパウダーが20CMほど乗っている予想を超えるコンディションでテンション爆上がり!これは声がでてしまうのもわかる。
それにしても性格がシュプールにでる。
シュプールのアップ
東南面落とすか悩んでいた他パーティーが小さく見える。
2本目は少し登り返してからの一ノ倉川上部。
すでに数パーティが入っていたが、まだまだ面つるが残っておりここでも絶叫。
今シーズン1、2を競う極上の雪面。日本海を眺めながらすべるのも最高。
一ノ倉川からの登り返し。
今日すでに1500mほど上っているので流石に疲労感が出てくる…人と出てこない人がいるらしい。
山頂手前のそりたつ雪壁を力技で突破する。
そして本日のクライマックス、斜度45度オーバーの昼闇山山頂ダイレクトルンゼ滑走。
山頂から少し外れた灌木の合間からドロップする。
なかなかの斜度。
狭いルンゼ内思い切った滑走ができなかったのが心残り。
カリカリの上に数センチのねっとりした雪が乗っているような感じだった。
今回は超軽量ツアー板で来てしまったが次回はしっかり踏める硬い板でくるしかない
ルンゼを抜けるとカールの大斜面をぶっ飛ばせる。
いっきに500m弱落とす気持ち良すぎる滑走。
むしろノンストップなので太ももが悲鳴を上げる。
大満足のTheDAY
やり切った感しかない。

ただ私が殿でダイレクトルンゼ滑走しているところ、スキーヤーズレフト側に寄れ寄れと滑走中無線が飛んでて「??」となっていたのは、他のルンゼからのサイズ1行かないくらいの雪崩があったからとのことだった。
待っていた3人は急いで移動して難を逃れたらしいが、その待っていたリグループポイント付近までデブリが流れていた。
待機していたポイントもそんな悪くはなかったように思える箇所だったが、安全を確保する難しさを考えさせられる。


やり切った後はカールからのデプローチ。
この写真撮ったのがだいたい1350m地点なので、焼山温泉の350m付近までまだ1000mもある。
つまり全然やり切っていないのである。
15時を過ぎて妖怪板掴みがたくさん出てくる中、限界を迎えた太ももに頑張ってもらい下山。
登り返しがほぼないのが救いのデプローチだった。

アプローチは真っ暗で気づかなかったが、下界は桜も咲はじめ春の様相。
いわゆるうっかりパウダーと言っていいのか、最高の春スキーはじめとなった1日だった。

おわり。



おまけ:下山めし道の駅おたりの鬼の厨…のアイス 






















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