Member :あ~り なっちゃん
Timeline :中の湯-釜トンネル-上高地-明神-徳沢-横尾-
厳冬期の北アルプスは雪山の対象として最大の目標である。その中で唯一やさしいとされるのが蝶ケ岳(他は燕岳)で、2年前にモトキさんとスグリンとで、アタックしたがあえなく敗退。2日間の短期日程だったので、そもそも無理だった。今回、3日間をフルに使っていけば、フツーに登頂できるものと思っていた(のだが)。
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午前9時過ぎに、上高地の玄関口の中の湯から横尾を目指して出発。すこぶる快晴で、焼岳や穂高連峰などこの時期ならではの景色を堪能。ルートは平坦な道をただ歩くだけだったが、徳沢あたりから雪が多くなってきた。それでも、トレースがしっかりしていて、横尾の冬季開放小屋到着が午後4時過ぎ。思ったよりも時間がかかった。
小屋内には先客で関西の年配達の山岳会が7人ほどいたが、気をきかして隅の場所をあけてくれた。そこに贅沢にもテントを張る。後から、別のもう1グループも到着して、3パーティになった、彼らも、明日蝶ケ岳アタックらしい。この開放小屋は本当に快適だった。小屋の前には、水がじゃぶじゃぶ出ているし、冬季用のトイもあった。
小屋内には先客で関西の年配達の山岳会が7人ほどいたが、気をきかして隅の場所をあけてくれた。そこに贅沢にもテントを張る。後から、別のもう1グループも到着して、3パーティになった、彼らも、明日蝶ケ岳アタックらしい。この開放小屋は本当に快適だった。小屋の前には、水がじゃぶじゃぶ出ているし、冬季用のトイもあった。
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朝から、降雪混じりの天気の中、午前7時過ぎに出発。稜線まで樹林地帯が続きラッセルが予想される。既に出発した2グループに先行してもらい、トレースをいただこうという寸法だったが、30分位で追いついてしまう。
2グループ、15人位の行列ができているが、先頭はラッセルに慣れていないのか、もじもじしていて遅く見える。昨年末に剣の早月尾根で強烈なラッセルを経験した(免許皆伝の)私には、ただ歯がゆい光景だった。仕方なく予定より早く先頭を行くことにした。
何人かと交代しながらラッセルをしていると、あることに気づいた。ラッセルをしているのは、関西の年配グループの何人かで、もう1つのグループ連中は後ろからただ付いてくるだけではないか。その謎のグループは年齢層40代中心とおぼしく若手も2人はいる。1人の若手が3番手まで登り上がってきて、次に「私が先頭を行きます」と言ってくるようなタイミングで目があったのだが、その瞬間ソイツは立ち止まって、テルモスを取り出しお茶休憩を始めた。なんて連中だ。その謎のグループは、最初はガイドとお客たちかと思っていたが、後で愛知のぼ山岳会であることを知った。弱い山岳会があるもんだ。うちの会(頂)のメンバーだったら、ラッセルとみるや、我先にさせろと言い争いがおきるだろうに。たぶん。
そうこうしているうちに出発から5時間。ひたすらラッセルは続き、後続はかなり離脱して、先頭は私を入れて3人。謎のグループはいつの間にか全員撤退していた。ちなみになっちゃんは、ワカンがなくつぼ足だったので、ラッセルは無理だったが、驚異的な粘りで4番手につけていた。
そろそろ時間的に撤退かなと思った12時過ぎに、樹林地帯を突破。稜線に出ることができた。
そこで、予想以上の激しい強風をくらい、立っていることすら厳しい。ここからピークまでは夏時間で20分。滑落ポイントはない事は知っていたがとても行く気がしなかった。
それでも300メートルくらいは進んで、なにかのモニュメントまで行ったところで、引き返すことにした。ここから冬季小屋までの下山はあっという間の2時間弱だった。
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まだ暗い午前6時20分出発。朝焼けの明神岳、穂高はすばらしかった。平坦な道をあきあきしながら、中の湯に向かい到着は午後1時前だった。