Date : 2012/08/17-19
Member : テトラオドン、のりさん、組長、(guest:Kenさん、TMさん、主将さん、OSさん)
Timeline :17日 「上高地」0923~1226「横尾」~1530「涸沢」
18日 正午までボルダリング後に、宴会
19日 「涸沢」0455~0547「一般ルートとの分岐」~0614「東稜取り付き・登攀開始」~0644「東稜上」~0809「ゴジラの背終了ビレイ点」0850~0855「懸垂下降点」~0957「北穂高岳山荘・山頂」~1203「涸沢」1300~1755「上高地」


涸沢をベースに岩稜バリエーション2本と空いた時間にボルダリング。。山ヤにとって極上の時間を過ごしに、お盆最後の涸沢に行ってきました。


今回は、とにかく涸沢を遊びつくすプラン。涸沢にベースを張り、2日目に前穂北尾根、3日目に北穂東稜、空いた時間は涸沢ボルダーで遊ぶ・・・。涸沢は山ヤの楽園です。
涸沢ボルダーは、ゲスト(いやむしろ我々がゲスト・・・)のKenさんのお誘いがあって、ボルダーマットなら運びますよーってことで今回実現。Kenさん達は今年で3年連続涸沢ボルダーには来ているようです。涸沢までいくので、ついでにと、一度は行ってみたい前穂北尾根を計画し、2日目にのりさんと合流して、のりさんリクエストのゴジラで有名な北穂東稜に行くことになりました。

17日早朝。車2台に荷物を詰め込んで、一路、沢渡へ。南からの湿った空気が流入しており、大気の状態が不安定なご様子。やっぱ降られるかなーと思いながら、準備を始めます。
沢渡では、ちょうどよく10人乗りくらいのジャンボタクシーが来て、ちょうどよくオッサン3人組と同乗できて、バスより安く上高地まで行けました。幸先の良い出だしです。天気の方も意外とよさそう。青空も見えます。


上高地でボルダーマットをザックにくっつけます。さすがは皆さん涸沢ボルダー3年戦士、ゴムチューブで手際よくザックにマットをくっつけました。この方法が一番良いそうです。
こんな感じでくっつけ・・・
こんな感じで歩いていきます

そして、目立ちます・・・ 
上高地に食パンマン2人現る!!!

今回自分のザックには、6,7人用テント、50mロープ、クライミングシューズ、ガチャ類、その他の泊まり道具、そしてこのボルダーマット・・・。重さを測ってはいませんが、肩への食い込み具合からして、25~30㎏ってところでしょうか。昨年末の大倉尾根ボッカトレで35キロまではコースタイム通り歩ける事を確認済みなので、今回は自分の脚力がスペック通りに機能しているか確認するいい機会にもなりました。また、Kenさん他のボルダラーは、3段とか4段とか登れちゃうとても強ーーい人たちなんで、小川山ボルダーで3級くらいしか登ったことがない自分にとっては雲の上の人達、いやもはや大気圏外の人たちです・・・。まあ要は、せめて歩きくらいは意地を見せなきゃっていうわけです。

そんなこんなで、体を軋ませながら歩き始めます。う~ん、気持ちいい♡♡♡

ていうか、重さはともかく、この姿、とにかく目立ちます!!!そりゃそうです。涸沢までボルダーマット背負って行く人なんてあんまりいないだろうし、上高地あたりの山を知らない観光客から見たら、小屋まで蒲団の荷揚げかな・・・、くらいに思われても不思議じゃありません。。
こちらはこちらで、口をポカンと開けてこちらをガン見のバカボンのパパみたいなオッサンやすれ違いざまに何度も振り返る人たちの視線をある意味楽しみながら、やっぱり人いっぱいの河童橋を通り過ぎます。
天気は上々。穂高連峰や明神岳を見上げながら、何度も通ったこの道をどんどん進みます。

しかし、、やっぱり天気予報通り、横尾を過ぎ、屏風岩を見上げる樹林帯でついに雨が・・。ボルダーマットにブルーシートをつけます。ますます何持ってんのか分からなくなります。
何コレ??
本谷橋を過ぎたあたりからの坂で、テトラオドンさんがかなり遅れ気味に。今週はずっと体調を崩していたようで、朝会った時から、体調良くなさそうだなーとは気づいていましたが、歩きはめっぽう強いテトラオドンさんが涸沢までの楽な登山道でこれだけしんどそうにしているのを見て、思っていた以上に悪そうだなと思いました。と、同時に、明日の前穂北尾根はちょっと無理かな・・・と考えていました。
相変わらず、周囲の奇異の視線を浴びつつ、ようやく涸沢に到着しました。そして、今回くらいの重さなら、まだまだコースタイムよりも早く歩けるスペックを確認できました。
・・・と、のんびりする暇もなく、しばらくやんでいたのについに本降りに。。。慌ててテントを立て、駆け込みましたが、全身びしょ濡れ、テント内大洪水、という大惨事でした。
雨が強くテントを打つ中、特にやることもないので、なんとなーくつまみを食い始め、なんとなーくビールやウイスキーが出てきて、なんとなーく飲みが始まり、なんとなーく酔っ払っていきました。
そのままなんとなーく就寝。テトラオドンさんの苦しそうな咳を聞きながら、明日はまさかの体調・天気ともに全快という奇跡を信じながら、3時前に目覚ましをセットしました。


翌朝、奇跡は・・・・もちろん起こりませんでした。
起きた時にとりあえず外を見てみると、満点の星空。素晴らしい天気です。天気が悪くなるにしても正午まではもつだろうと思いました。今日はいける、と思って隣を見ると、そこにはテトラオドンさんの死体が横たわっていました笑。だめだこりゃ・・。そりゃ、あんな体調悪いのが1晩寝たくらいで前穂北尾根行けるくらい良くなるわけがない。残念でしたが、今日の前穂北尾根は中止ということで、2度寝しました。
「山は逃げない」と言う人がいますが、やっぱり行きたい時・行ける時に行っとかないと、何となく行けなくなっちゃうんですよね・・・。山は逃げなくてもチャンスは逃げる。まあそんなこといってもしょうがないし、一番残念なのは、涸沢まできて薬飲んで寝込んでいるテトラオドンさんなんでね。今日はボルダリングをめいっぱい楽しもうと気持ちを切り替えました。

7時頃からゆっくり活動開始。
よく晴れているので、昨日、濡れに濡れたあらゆるものをそこらへんの岩に散らかして乾かします。
お盆ということもあって混雑が予想されましたが、涸沢のテント場は思っていたよりもテントの数が少ないです。
そんな静かな朝。不意に静寂を打ち破って、「滑落ー!!」との声。続いて、「76歳、男性ー!!」との声。どうやら北穂沢付近で滑落事故が起きたようです。伝言ゲームのように、上の方から涸沢のレスキュー隊の詰所までコールが伝わっていました。76歳で北穂を登るのも確かにすごいですが、山岳事故の多くはそういった高齢者によって起こされるのかもしれません。その後、ボルダーをやっている最中に、県警のヘリが事故者を吊り上げて下界に運んで行きました。
救助ヘリ

涸沢ヒュッテ裏のボルダーを物色し始めます。まずは、ヘリポート用のノボリの立ったボルダーでアップ。最高の景色をバックに簡単なスラブ面を体をほぐしながら登ります。ヘリポートのすぐ脇なので、ヘリが来る度に「風が強くなるので気をつけて下さーい」と注意されます。まあそんな大した風ではありませんでしたが、個人的にはこの岩は「爆風スラブ」としました。爆風スランプみたいだなぁ・・・。
次々へりが・・
きもちいいー
続いて、同じ岩の手前のかぶった面の右アレートを左上するラインで課題を作ります。中央に走る細いクラックや小さいカチ、そしてアレート上のスローパー等をつなげて上のガバを取って終わり。
3~4級、限定ありで1級くらい。ただ、弱小の自分にとってはもはやアップ課題ではありません・・・。主将さんの美しいムーブと穂高連峰の美しいスカイラインをしばし鑑賞。。
途中、小屋のお兄さんがやってきて、仕事の合間に自分も登っているんですよーと言ってきました。よかったらマットも貸しますよーと言ってくれました。今度来る時はマットなしでOKかも!?
自分のレベルにあった課題を探しに、辺りのボルダーを見て歩きます。
とてもいい気分です。穂高連峰の美しい景色に囲まれて、ぶらぶらとボルダーを探し歩く。ロハスな時間でした。今年は少々残雪が多いらしく、一昨年や昨年よりもボルダーが雪で埋まっているらしいです。涸沢のボルダーは、大きいものはボルトが打ってあるものが結構ありました。

続いて、左の方に移動して、ウインドアウトロックと呼ばれているらしい岩で遊びます。
自分は、右下のガバカチスタートの5級くらいの課題で楽しみます。無酸素運動のボルダリングは、2300mくらいある涸沢の高地でやるとすぐに息が切れる感じがします。
その他に、左アレートを使った3~4級の課題をOSさんが難なく登ったり、主将さんがトライし続けたアレートを使わないプロジェクト直上課題(2段くらい!!!
)をそれぞれ楽しみます。

さらに左に移動して、大きなボルダーへ。小さなカチから、そこ掴めるんですかーっていうリップを取り、最後はマントルを返す。主将さんによれば、1級らしいです。自分は見るだけ。スタートすら出来そうもありません・・・。。すげーなー。同じ人間とは思えません。
頭の上に聳える前穂北尾根や北穂東稜の大きな岩稜は登れるんだろうけれども、この目の前の小さなボルダーには全く歯が立ちません。なんか切ない。。

テキトーに別の面で6級くらいの課題を作って楽しんでいると、にわかに雨が降り始めます。あー、やっぱり来たかーとため息をもらしつつも、粘って遊んでいると、雷が鳴り始めます。鳴り始めますというよりも落ち始めます。雨も強くなってきたので、さっさとテントに避難しました。
避難中、槍ヶ岳方面と屏風方面に落雷があったような音がしました。実際この時、槍ヶ岳では落雷死亡事故が起こっていたようです。槍ヶ岳山荘のブログによれば、事故者の60代の男性を含むパーティーが雷が鳴る中、レスキューの人の拡声器による注意喚起があったにもかかわらず、あえて危険な穂先に登って行って、案の定、落雷にあったようです。ゴロゴロなる中で避雷針のような槍の穂先に登るのはまさに自殺行為です。先々週に槍の北鎌に行った時も、自分たちが穂先から下りてきた後の夕方ころ、雷が鳴り出し、遅れて穂先に到着したパーティーがレスキューの人に「早く下りてこーい!!」と怒られていました。

山岳での雷はとても怖いです。これまで何度も怖い思いをしてきました。
この日は、予定では前穂北尾根に行くつもりでした。確かに、雷&雨が始まったのは正午前であり、朝起きた時の「正午まではもちそう」という予想は当たっていました。また、あの時間に出発していれば正午前に涸沢に下山、少なくとも奥穂の山荘には避難できていたと思います。しかし、落雷の危険性が非常に高い稜線上で雷にあたってしまっていた可能性も十分あったわけで、結果的に見れば、テトラオドンさんの体調不良による中止は不幸中の幸いということだったのかもしれません。この日の雷はかなり激しく、怖かったです。

テントに逃げ込むと、今日の朝6時に上高地を出発していたのりさんが心配になってきます。なーんて思いつつも、のんびり昼寝。
雨がやんだのを見計らってヒュッテの方に行ってみますと、ちょうどのりさんに出会えました。7人分の夕食を背負って一人で涸沢までやってきたのり姉さん。ありがとうございます。お疲れさまでした。
涸沢のボルダーはすぐに乾きます。14時頃から、今度はのりさんといくらか回復したテトラオドンさんをまじえて、午前中に自分が物色していた簡単なボルダーを目指します。
パノラマコースから左に外れたところにある苔の付いたボルダーです。濡れていることを度外視すれば、超簡単です。9級くらい??上にはペツルが打ってありました。のりさんのためにトップロープを張って、TMさんの熱血指導のもと、のりさんトライ。
のり姉さん登れず・・・。ヒイヒイ言って、TMさんの叱咤激励の中、こんなつもりじゃなかったと泣きそうになっていました。それを見て大いにウケる自分、笑。いやいや、こんなコアな遊びに付き合わせてしまってスイマセンでした。
その後はまたまた天気があやしくなってきたので、すぐに避難できる詰所裏にある有名な昼寝岩のトラバース課題を主将さんがトライ。チョークの跡もいっぱいついています。さすが主将さん、昼寝岩を1/3くらいぐるりと回ってしまいます。その後ぽとりと落ちてしまいましたが、難しいところはほとんどクリアした後です。ルートでいったら12Cだそうです。なんだそりゃ、絶対無理・・・。

その後も雨が降ったりやんだり。涸沢音楽祭が賑やかに始まったので、またなんとなーく宴会に突入。ヒュッテのテラスでビアー!!!
あまり上手くないけど?!

のりさんが背負ってきてくれた豚キムチどんを作り、ちょうどよく現れた虹を愛でながら、楽しくおいしい夕食を頂きました。のり姉さんが、BEGINをちょっといやらしくしたような小太り兄ちゃんに絡まれていました。さすが姉さん、今日もモテモテです。でもアレ!?はない・・・かな。
ヒュッテ内では賑やかに音楽祭が続きます。なんと!!!ワイン&コニャック飲み放題だったので、ちゃっかり混ざってちゃっかり飲みまくります。これまで何度涸沢に来たかわかりませんが、ヒュッテ内に入ったのは初めてでした。いい雰囲気の小屋でした。映画「岳」写真がいっぱいありました。

音楽祭のお姉さん・女の子と


大いに涸沢の夜を満喫してから、最終日を朝から満喫するため、目覚ましを3時にセットして就寝。












3日目。
起きて外をみると、ガスがかかっています。ただ、ガスは薄く、太陽が出ればなくなるような程度でした。今日はいけそうです。のりさんとTMさん、そして薬で何とか誤魔化しつつ・・・のテトラオドンさんと共に北穂東稜に向かいます。
北穂沢を登っていくにつれて、次第に前穂や奥穂、涸沢岳にかかるガスがとれはじめ、朝日にオレンジ色に染まる美しい山体が露わになってきました。下の方のテント場からは、こんな朝早くから涸沢音楽祭が始まったようで、『負けないで』が流れてきました。これからっていう時に、ちょっと違うなーって思いながら、南稜一般ルートが大きく左折するゴーロ状で右の方に北穂沢をトラバースしていきます。踏み跡があるらしいのですが、よく分かりませんでした。まあ、東稜に取り付ければいいのだからどこ歩いても大丈夫でしょう。
登るラインを見定めてから、東稜下のガレ場でガチャをつけます。北穂沢の雪渓上では、おサルの子供が滑りながらじゃれ合っていました。それを見ながらお父さんサルとお母さん猿は大岩の上で朝から励んでいました♡
岩かげでTMさんも出すもの出して頂いてから、東稜に向かうべくガレを登っていきます。振り返れば、前穂北尾根の美しい岩稜が見えました。いつか絶対行きたいなー。そのスカイラインを目でなめていると、なんか性欲に近い衝動が湧いてきました。ある意味変態か???・・・。。

東稜に取り付くにはまず草があるガレ沢を上がります。足元の岩は崩れまくるので、思うように進まないし、落石にも注意です。
上の写真の赤いラインを今回登りました。青の方が簡単だと思いますが、ガレがうるさかったのと右の小リッジの方が面白そうなのでそっちから上がりました。

このリッジを登っている最中、先に行ったテトラオドンさんが子供の頭大の落石を2つ落っことしてきました。10m下にいた自分の方にそのうちの一つが跳ねながら向かってきます。逃げる時間も場所もない上、サイズ的にあたったらやばそうなので、「あっち行ってー」と願いながら頭を守るように体を丸ませると、ケツにバチコーン!!当たりました。。ケツの柔らかいところだったので何とか大丈夫でしたが、さすがに痛かった・・・。帰って見たら、いい大人のケツが青くなっていました。あーあ、オレ、ケツ青いなぁー。
そういえば、先々週の北鎌の独標直登中に、逆に自分がテトラオドンさんに同じサイズの落石を落としてしまいました。そのお返しをしっかりされました。テトラオドンさんは律義な男です笑。
この後、ラクー!!
少し遅れて、のり姉さんとTMさんが登ってきます。日が当っておらず少し濡れているせいか、「滑る滑る」と言いながら登ってきます。
後ろは前穂北尾根

東稜上まであと少し
東稜に立つ
東稜上に出ると、大キレットから槍が岳までの絶景が広がっていました。表銀座の山々はもちろん、鹿島槍や白馬も見えました。最高の天気です。
常念
素晴らしい景色を堪能しながら、積み重なった巨岩を次々に乗り越え進んで行きます。
ゴジラの背まではリッジは比較的広く、難しいところもあまりありませんが、1ポイント、のりさんが苦戦していました。ルートがよくわからないというところはありません。ルート上にはアイゼンの跡がいっぱいついています。基本的にはそれをたどれば間違いないでしょう。
だんだんとリッジはやせ始め、両側がすっぱり切れ落ちるようなところが多くなってきます。のり姉さんビビり始めます。
右側(北穂沢側)に落ちそう
核心と思われるゴジラの背の3mくらいのピナクルを回り込む手前のナイフリッジで一応ロープを出します。自分が先に行って、TMさんにビレイしてもらい、ロープをフィックスしてのりさん・テトラオドンさんがカラビナ通しで通過、最後にTMさんがフォローしてくることにしました。
3mくらいのピナクルを回り込んで登るところは、北穂沢側に体が完全に露出するので、とても高度感があります。楽しい人は楽しいし、怖い人は怖いし・・・って感じです。落ちれば一気に北穂沢まで落ちそうです。
ランナーは、スリングをかけるのにちょうどいい岩角がたくさんありますし、残置ハーケンも散見されました。広い安定したビレイ点まで50mロープほぼいっぱいでした。ただ、岩をいくつも回り込んでいたので、ロープがかなり重くなり最後は綱引き状態でした。最後のナイフリッジは、有名なところで針の上を通るような楽しくかっこいいところです。絵になります。
背中側が絶壁
ピナクルを回り込んで・・
続いて、のりさんが上がってきます。自分の位置からは見えないのですが、姉さんは最初のナイフリッジからビビりまくりで、3mピナクルの辺りでは、岩にへばりついたまま「無理無理ー」って首を横に振っていたそうです・・・。後で聞けば、怖くて若干思考停止状態だったようで・・・。「おせーなー」と鼻ほじりながらしばらく待っていると、ようやく最後のナイフリッジの上に顔を出します。プルージックに変わっていました。姉さん、ここの通過に25分くらいかかりました。お疲れ様。
姉さん、固まる・・・
ゴジラの背

後に続くテトラオドンさんは5,6分でサクサクっと通過。TMさんもかなりビビりつつも??難なく突破。ただ、ピースしている時以外はマジ顔でした笑。
ビレイ点
フィックス
野良仕事
ゴジラの背は、ムーブ的に見て難しいところはありません。スピード重視ならロープは出さないかもしれません。ただ、高度感は抜群です。今回、のりさんのリクエストでここに来たので、せっかくだからのりさんにリードしてもらおうかなと考えていたのですが、リード中に無理無理言われても困るので、今回はこれでよかった!?かな。
姉さん、すっかりグッタリで、「フィジカル面もメンタル面も課題ができた」と意気消沈。まあ気楽にやりましょう笑。
ゴジラの背から少し歩いたところ、ゴジラの頭あたり??から東稜のコルに下りるところで懸垂下降の支点があります。岩にスリングが5,6本巻きつけてあり、残置のカラビナもかかっています。クライムダウンも可能ですが、支点がしっかりしているのでラッペルした方が安全で楽です。12,3mほどです。
東稜のコルで少し休み、北穂山頂に向けて最後の登りです。適当に登りやすそうなところを登っていきます。難しいところはありません。


小屋のすぐ下あたりで大キレットからの一般登山道と合流し、無事、小屋そして山頂に着きました。相変わらず、ずっと見ていたいような槍方面の大展望、そして滝谷の薄暗い冷たい岩壁。素晴らしい眺めでした。滝谷のドーム中央稜にはクライマーが張り付いているのが見えました。このルートは狙っているルートの一つですが、遠くから見るとものすごい露出感ですごくかっこいいです。
滝谷
予定よりも結構時間がかかってしまったので、早々に一般ルートから下山開始。よく踏まれた歩きやすい道をどんどん下りていきます。
そういえば、3,4年前だったか、ここらへんで自分の目の前を滑落していったオバちゃんを背負って涸沢小屋まで運んだなーなんて思い出しながら歩きました。オバちゃん、手首骨折やら足や臀部の打撲やらで結構あちこち痛めていたのに、ちょっと擦り傷が付いただけの顔ばかり気にしてたなー、オバちゃん、女やねっ!!、と思いました。人背負って下りるのは超大変でした。その時はザック搬送法とか知らなかったし、置いて行ったザックを取りにまた登り返したり、その足で上高地まで帰らなければならなかったしで、良い思い出??です。オバちゃん、感謝状と商品券3万円分くれました。情けは人のためならず。3万円以上ならいつでも運びまっせ。それ以下なら見捨てる・・・かな笑。
ゴジラ全景

無事、涸沢に到着すると、ボルダーチームもちょうどテントに戻っていて、ささっとテントを撤収し、下山開始。

ちなみに、今日のボルダーチームは、涸沢から少し上がったところにあるボルダーで遊んでいたそうです。ここは前日小屋のお兄さんが2,3段のプロジェクトがあると言っていたところらしく、かなり面白そうです。この日は小屋のお兄さんも一緒に登ったそうです。今回は主将さんも落とせなかったらしいですが、次回また行きましょう。見るだけでも??行ってみたいです。

涸沢に新たに上がってくる人たちの奇異の視線をやっぱり浴びながら、帰りの時間を心配しつつどんどん下ります。途中、ぱらっと雨が降りましたが、すぐ止みました。明神館あたりは濡れていたので結構降っていたんでしょう。横尾岩小屋あたりでかなり大きいクマに遭遇しました。ここらにもいるんですね。過去に山で5,6回見た熊の中で最大だったのでちょっとビビりました。
クマがいたのもつゆ知らずはしゃぐ人々
姉さん、死す
哀愁漂うOSさん

なんとか18時前に上高地に到着。最終のバスに間に合いました。・・・っていっても、結局タクりましたが・・・。
過積載??

沢渡で帰りの時間を気にしながら、温泉には入らず足湯でささっと済ます。Kenさん、足湯で顔洗っていました。すいません、まだ僕には無理です。まだ山ヤとして修行が足りません・・・。
帰りは予想通りの大渋滞でしたが、なんとなーくドン詰まりにはならずに、思ったより早く東京に着き、のりさんが最終の電車に間に合い、ホッとしました。


今回の涸沢アルパイン&ボルダーツアーはとても楽しめました。
前穂北尾根は残念でしたが、北穂東稜はとても楽しかったです。グレード的にはやはりアルパイン入門と言った感じで短すぎるのは玉に瑕ですが、高度感抜群のカッコいいナイフリッジを攀じるのは、最高の気分です。景色も抜群です。滝谷へのアプローチとして楽しんだり、今回のように前穂北尾根とセットで半日楽しんだりすれば、充実した山行になるような気がします。
ボルダーは半日程度しか触れませんでしたが、個人的にはもう少しレベルアップして皆さんのトライしていた課題に手をつける気になるくらい??にはなりたいです。スタートすらできない、とかシンドいですし。それと、涸沢までボルダーマット背負ってボルダー探しに出かけるなんて、なんかコアな世界に入り込んだなオレ、、と思いました。

Kenさん、TMさん、主将さん、OSさん、ありがとうございました。また遊んでください。
そして、テトラオドンさん、体調不良の中、御苦労さまでした。体調が悪いときと、まあまあの時の感じがアップされた写真の密度で何かわかって面白かったです。写真ありがとうございました。
のり姉さん、またアルパイン行きましょう。また飯よろしくです笑。BEGINには要注意。

(組長)











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