原小屋沢

2014-05-18

06_沢登り g_丹沢

Date : 2014/05/17
Member : テトラオドン、まり、フジ、組長
Timeline :本間橋付近P0812~0906二つ目の丸太橋で入渓0933~1020雷滝~1132バケモノ滝~1232ガータゴヤの滝~1425原小屋平~1548棒の木丸~1658早戸川林道ヘアピンカーブ


東丹沢の秀渓、早戸川・原小屋沢を遡行してきました。
丹沢にしては、明るく開け、かつダイナミックな渓相でとても楽しめました。表丹沢や東丹沢では1,2を争う秀渓だと思います。


沢初めのテトラオドンさん、まり姉さん、フジさんとともにヒルの待つ東丹沢へ・・・。まあ結論としては、ヒルいませんでした、と。よかったよかった。

久しぶりの愛車始動で、ゴキゲンのフジさん、林道の状態があまり悪くなく・・・笑、いまいちエクストレイルすることできず・・・。

パパ二人のGWのパパっぷりを聞きながら、早戸川へ。釣り人多し。子供連れて釣りもいいね。
会話が皆さん大人です・・・。子供・・・、うーん、今んとこ考えられない。。笑。。

本間橋付近は沢装備を整えるパーティーがすでにいる。
駐車スペースはいくつかあるので、なんとかなる。
さてさて出発。

しばらく林道を行き、伝道から登山道へ。道標はないけど、「保安林」の看板の下にサインペンで雷滝とかトレイルとか書いてある。登山道をしばらくで造林小屋。傾き気味・・・。蹴りいれたら、崩れそうだ。あの大雪に良く耐えたな。。

手作り感満載でちょっとアスレチックな登山道を経て、ファイト一発的な丸木橋を誰も期待通りに落ちずに越えて、2本目の丸木橋へ・・・って、橋プカプカ・・・。橋じゃないねコレ、流木だねコレ。目の前を行くハイカーが胸までドボン。パイオニアの失敗に学び、僕らはここで入渓しちゃうことに決定。ザックをガサゴソやってると、飯忘れたことに気づく・・・。楽しみにしてた、マンゴー蒸しパン。車に忘れた。。。御嶽では飯買うのさえ忘れた。今回は買ったけど車に忘れた。まあ一歩前進かな、と。

落ちろーって見る僕
でもだれも落ちない・・・

流木橋・・・
 本谷沢の手前からご入渓~。。
沢はしばらく明るく開けた渓相へ。丹沢とは思えない開放感。V字に切り取られた空に本日の遡行の期待感が高まる。
空が青すぎて、木々が緑すぎて、目がチカチカする。
 釣り人2名を追い抜いて、大岩の滝へ。
左からいってみる。マントル6級位の岩があって、ちょっと頑張ってみるけど、フェルトソールじゃどうにもならない。仕方なく右のガレから行く。まあガイドブックには右から行けって書いてあるわけだけど、そもそもそんな説明文は読んじゃいない。自分にとってチャレンジングな沢なら、登路なんかもこまめにチェックするけど、初級の沢ならそれほど詳しくはみていない。沢登り本来の楽しみになるべく浸りたいからだ。滝を見て、まず登れそうか見る、無理そうだったら、どう巻くか考える、初めてその滝を見た人と同じように、考える。そして、トライしてみる。そういう過程が、沢ヤとしてクライマーとして僕を強くしてくれると信じて。。もちろん行き詰った場合に脱出できるかどうか、登ってみて先に行けなかった場合に撤退できそうかどうか(たとえば滝上に木が見えるなど)なんかをよく考慮して・・・。なんも考えずに突っ込む一発屋は困る。勝算あってのチャレンジだ。結果的におつりが出るくらいがちょうどいい塩梅なのだ。僕は先鋭的なクライマーではない。安全に・・・チャレンジしたいのだ。

ノープランな文章はいつも脱線する。
沢に戻る。

戻った途端に、どーんと雷滝。
さすが、観光名所だけあって、見応え充分。
陽光に光るしぶき。思わず見いる。

直登するなら右の凹角か。4級くらいかな。でも今日は、沢2回目のフジさんもいるし、皆さん沢初めなんで無理はしない。さらに右側のガレから小さく巻くことに。ちなみにガイドブックでは左から行くらしい。ここも自分で考えて登路を探す。右のガレが巻くにしても最もシンプルだと思った。行ってみたら、実際に古いロープが下がってた。そうだよね、ここ登るよね。先達に答え合わせしてもらう。ルーファイ力ってのはたぶんこうやって身につくんじゃないかなって考えてる。ガイドブック片手に登るのは、山登りの面白さを半減させる。どーしてもわからないときは、ガイドブックで答え合わせしちゃうのは安全上よいことだけど、ね。

ってまた、脱線だ。
雷滝

しばらく遊べる小滝が続く。
フジさんも沢の楽しさがわかってきたみたいだ。
パジェロとエクストレイル確保・・・。って、嘘ですよ。お二人と行きたいんですよ!!

カサギ沢を分けると、沢は少しショボくなり、あれっと思うけど、屈曲した先には切れ込んだゴルジュとバケモノ滝がお出迎え。
直登は、・・・まあ無理でしょう。人工以外無理でしょう。
おとなしく、左から小さく巻いて滝上へ。巻きは簡単だ。
バケモノ滝
 相変わらず水量が多く、深い釜を持った滝も多い。まだまだ夏本番じゃなく、釜で泳いで…って気分じゃないけど、なるべく水にぬれないで・・・なんてセコイ遡行をしてたんじゃこの沢は楽しめない。なるべく水線をせめて、しぶきを浴びながら楽しむ。それでこそ沢だ!!

水際を攻めろ
 3段20mは、左の寝た側壁をたどる。
いや、それだけじゃつまんないから、最初のところは滝壺までへつってみる。背中には深い釜があるので、落ちても安全。こういった場所でどんどん遊んで練習するのがいい。
4級のトラバース。フジさん、超ギリギリ。テトラオドンさんは余裕??まり姉さんは、やらんのかい・・・。
3段20m

見てるか、息子よ

パパはすごいんだぞ
 そのあとも、小滝に課題を見つけて遊ぶ。なかなかしびれるスラブ課題がいっぱい。フェルトソールでのスラブは相性抜群…に悪い。

水と戯れるのが沢だー
少し雲が出てきたけど、時折さす陽光は、新緑にさらなる輝きを与え、水は光を得て喜んではじける。僕らはそれらを存分に受け取る。
やがて現れる美瀑。
原小屋沢のオオトリ、ガータゴヤの滝だ。
段々になった岩の上を水流が踊るように飛び跳ねている。
左から簡単に巻けそうだ。でもここは直登でしょう。
一応ヒモをつけて登りだす。水流すぐ右。っていうか、水流の中。夏を待っちゃいられない。レッツ、シャワークライミング !!
ガータゴヤの滝
 残置はピトンひとつ見つけたけど、使わず。ナッツ決めてびしょぬれで滝上へ。Ⅲ+。ぬめりがあるので要注意。もう少し右側の乾いたとこのほうが簡単っぽい。
フジさんは、ちょっと苦戦。リードできそうですか??まり姉さんは、A0。そうそれでいいんです。テトラオドンさんは濡れたくない感いっぱいでのスピードクライミング。まあびしょぬれですけどね。さすがに滝上でのビレイ中は冷えた。
水際族


いいね、浴びてるね

5月だからって、妥協はしないよ
 原小屋沢のツメは超平和だ。次第に水は涸れ、つめてるのにどんどん傾斜が落ちる。左右からいくつも支流が入るけど、ただまっすぐ本流を行く。最後少し登ったら、丹沢名物ハイカーとのご対面で原小屋平に到着。芝生のある気持ちいい広場でゴロゴロしながら、沢装備を解除する。
原小屋平
下山は、1433先の支尾根から早戸川林道のヘアピンカーブに直接下りられる尾根を下る。登山道は付いていないが、踏み跡は明瞭なところが多い。山仕事の皆さんが使っているようで、看板や杭、テ―プも多い。
1292や979あたりが読図ポイントにはなるが、とくに難しい読図はない。迷う人もいるようだけど、地図が見れていれば、まあ普通迷わんでしょう。
ぴったりヘアピンカーブに到着。

帰りはなぜか相模湖温泉うるりの湯。1000円!!高い・・・でも超きれい。でもやっぱ高い。しっかり取り戻そうと、炭酸風呂、寝転がりの湯、ジャグジー風呂、サウナ・・・とにかくすべて利用しとく。最後は冷水機で水をがぶ飲みしてやったぜ。。元がとれたかな・・・うーん、貧乏くさい。。

飯は食べなかったけど、打ち上げでファストフードを喰らいながら、まり姉さんとテトラオドンさんと3人で人生を語る。山を通じて知り合って、こうやっていろいろと腹を割って話してる。まり姉さんが言うように、不思議なもんだ。。
僕は、一人で山にいってるときには味わえなかった楽しさがそこにはあると最近よく感じる。山を知る、人を知る。大事なことは本当は後者なのかもしれない。
まあ、たまには、自然と一対一になってみるのも大事ですけどね。

ということで、原小屋沢。
期待以上の沢でした。明るく開けた渓相と豪快な滝、豊富な水量。新緑がまぶしいこの季節が遡行適期でしょう。まだヒルもいませんでした。いや、いたかもしれませんが、大丈夫でした。
丹沢の初級の沢としては、間違いなくイチオシです。

フジさん、車ありがとうございました。沢って楽しい、っていっていたのがうれしかったです。また行きましょう!!

(組長)

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