プレ岩トレ@湯河原

2016-05-15

07_クライミング(ボルダリング含む)

Date : 2015/05/15
Member : 組長、ちえ蔵、すぐりん、A子、あーさ、かとー、aa、ざき、まっつん、ささ、名無しのIさん、くま
Author : くま

翌々週の岩トレに向けて、新人5人向けの岩講習。講師は主に組長が務めてくださいました。

入門書では見たことがあったことも、実際にやってみて、またその背景にある理論や考え方まで教えてもらえたことで、腑に落ちたことがたくさんありました。

以下、講習内容の要約です。



【基本のロープワークと道具について】
・フィギュアエイトとクローブヒッチ
・耐荷重量の目安の考え方

→自分が使う道具の性質をきちんと知っておくこと。耐荷重量や、強度をきちんと出せる使い方。ダイニーマは熱に弱い、とか。
→クライミングの道具は命あずけるものなので大事に!ロープは踏まない、土をつけない。劣化の元。カラビナもちょっと欠けただけで強度が落ちる
→ビレイヤーはクライマーの8の字がおかしいと感じたらきちんと「それでは安全が確保できないのでビレイできません」と主張すべき。キレイな8の字をつくりましょう
→クローブヒッチはクライミングの終了点などでよく使う。片手で咄嗟にできないと意味が無い。両手×ビナの向きの左右、どちらもできるようにとにかく反復練習
→終了点の作り方の基本として、支点間の角度は60度以内。60度以上だと、結局力は分散せずに、両方の支点に大きな力がかかるだけ


【支点とトップロープのビレイ】
→支点は種類によって強度が大きく異る。フリークライミングのゲレンデ以外では、リングボルトやピトンなどもよく使われるが強度は低い。沢などではロープや木をつかむなど、とにかく落ちずに早く抜けること
→リングボルトのボルトの短さはちょっとショッキングなほど…!
→ロープはある程度伸びることでショックを吸収する。登攀開始直後は、地面との距離が短くグラウンドフォールを避けるためにはロープをきつめに張る
→ビレイデバイスはロープの屈曲でロープが流れるのを止めている。角度が重要

さささんのクライミング。写真の外では緊張しながらビレイする新人が


【フィックスロープの登り方】
・(フリクションヒッチ1)マッシャー
→60cmのスリングを用いる

・(フリクションヒッチ2)クレムハイスト
→マッシャーよりも制動力が強い

・(フリクションヒッチ3)プルージック
→片手でつくれるのが利点。摩擦で熱が生じやすいため最近はあまり使わない

→いずれの場合も、結び目を上げる際は結び目を覆うようにもたず、結び目の下を握ってすりあげるようにする

・アッセンダーを使った登り方
→ペツルのタイブロック、kongのダックなど
→これに限らずビレイデバイスなど、作業中に落としやすい!落としにくい扱い方をすべし


犬も見上げる幕岩
【ビレイデバイスを用いた懸垂下降】
→「ロープの長さが足りていないことに気付かず落下」といったことを避けるために、両端を結んでおくことが多い
→下降が速すぎると摩擦熱でロープを痛めることがある


などなど。
盛り沢山で教えていただきました

個人的にはスキルトレーニングの合間で聞いた、「遭難事例を読むと、天候や技術といった側面だけでなく、人的関係が大きな原因を占めているケースも多い。信頼できない人と登るべきではない」といった、直接的な技術の講習に限らない、幅の広い話も良い勉強になりました。


これを「勉強になりました」で終わらせず。実践できるようどんどん会での山行に参加しよう!と思えるとても素晴らしい機会でした。組長はじめ、みなさんありがとうございました。

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