Member : ちえ蔵、組長、あーさ
Timeline :3日:銅親水公園0946~幕営適地1226~夏小屋沢登攀~BP
4日:BP~黒沢~横向沢~銅親水公園
Author :組長
足尾で社会科見学、ついでにアイス。
足尾というと田中正造の渋面が浮かぶ。社会科の教科書で学んだ足尾の大地は、未だに負の遺産の名残が残る。
銅親水公園の駐車場をスタートする。雪のない砂利道をブラブラ歩く我々の横をNPO法人足尾に緑を育てる会の軽トラが通り過ぎていく。道の周辺には、全国各地からやってきた子供たちの植樹が林立していた。みなの懸命の努力でここまで自然は戻ったのだが、完全に緑が戻るまでは100年、200年かかるそうだ。
自然が本気になったら、絶対にかなうはずがないとあるアルパインクライマーは言ったが、一方で自然は儚いもので、我々の積極的な関与が必要だ。自然の中で遊び学び成長させてもらっている一人として、常にそれを忘れてはならないと思った。
松木ジャンダルム |
荒涼とした足尾の大地を進み、松木沢渓谷に入っていく。林道が終了すると、松木ジャンダルムが圧倒的な迫力で迫る。穂高にあるそれよりはかなり小ぶりではあるが、おそらくそこに引かれたラインは穂高よりも難しいだろう。
荒れた林道を1時間半ほどで幕営適地となるブルドーザー広場に到着。ちょうど通りかかったオレンジなお二人に話を聞くもどの沢筋にもクライマーが入っている様子。ハイシーズンだから仕方がない。
近場の夏小屋沢を目指し渡渉する。
独特の雰囲気の足尾山塊 |
F1、F2は簡単なナメで、見上げる先に傾斜のたったF3。朝会ったオレンジャーズの二人が取り付いている。
F1 |
F2? |
F3。正面が少し凹角になっていて弱点 |
オレンジャーズは先に帰っていったが、ラッペルは巻きつけラッペル。昔、日和田で練習したが、この手のプレイが好きならともかく、苦痛でしかない。単にディセンダーを忘れただけみたいだが、ビナがあればムンターとかにすればいいのに・・・。おっさん、その手のが好きなのかなぁ。。
翌日は黒沢。
が、昨日対岸から眺めた限り、大部分が雪に埋まってルンゼが判然としなかったもんだから、あまり期待せずに取り付く。
堰堤上からトラバースして降り立ったF1は、予想通り、とういうか当然に雪壁。全く登攀意欲をそそられないので、右岸から巻く。
しかし、巻いた先のF2もこれまた当然のごとく、雪どっかり。
雪の下は凍っていて登れるには登れると思うが、雪かきをし、スノーシャワーに耐えながら登るナメ滝にあまり魅力を感じず、もっと良い時に登ったほうがいい気もして、早々に敗退決定。F1をラッペルして帰り、そのまま横向沢に向かう。
黒沢F1 |
短いが傾斜があるのでそれなりに難しい。
横向沢。左端の最も傾斜があるラインを攻める。 |
ルート自体は小ぶりなところばかりになってしまったが、足尾の独特の雰囲気の中でのクライミングを満喫できた。