Member : モトキ(報告)、まみ、ひろみん
Timeline : day1 舟山十字路(9:00) - 旭小屋 - 立場岳 - 青ナギ手前(15:30)
day2 幕営地(6:15) - P3ルンゼ - 阿弥陀岳 (11:00) - 御小屋尾根 - 舟山十字路(15:00)
2年前の夏に偵察して依頼、宿題となっていた阿弥陀南稜へ。風と寒さで、適度に厳しくも楽しい登山となった。
車は舟山十字路に駐車。雪はほとんどない。まずは旭小屋を目指し、のんびり歩き始める。
<計10台ほど> |
旭小屋から先、立場岳への登山道を見つけられずいきなり迷う。小屋右手の斜面を少し登ったところで、2年前、小屋の左手を迂回したことを思い出して、引き返した。よく見ると地図にもそう記してある。1時間半ロス。
<旭小屋> |
<立場岳へ> |
15時半に青ナギ到着。P1~P2の幕営地は諦めて、青ナギ手前の尾根上にテント設営。樹々の間から阿弥陀南稜の全貌が見える。ここから見ると、やけに険しそう。登れるかな…。青ナギ端に他パーティのテントひとつ。キムチ鍋を食べて、20時頃就寝。
<阿弥陀岳> |
翌朝は寝坊して4時30分起き。出発は6時15分。ガスで視界は70~80mほど。風はやや強く、けっこう寒い。携帯でJAC予報を確認すると、昼まで風速15mとのこと。不安だが、とりあえず取り付きを目指す。
無名峰ピーク付近にテント。中の2名パーティは、「天気がイマイチなので停滞中だが、これから出発する」とのこと。P1~P2間には数パーティの幕営跡あり。雪は全般的に少なく、固く締まって歩きやすい。先行Pと思われる踏跡を辿る。P2を越えると風が強くなった。
<P1下り> |
<P2を左から巻く> |
<P3へ> |
心配していたトラバースは問題なく、P3基部に到着。ひろみんとまみちゃんは岩陰で待機してもらい、P3ルンゼ取り付きまで偵察に向かう。大学山岳部という男子がビレイ中。彼らの他に、先行2パーティとのこと。もし、ここで誰にも会わずトレースもなければ、引き返していたかもしれない。
ルンゼ取り付きは風弱め。露出していたワイヤーにセルフを取り、ロープの準備をする。モトキが50、60の2本のロープを結んでリード。支点が貧弱だったり、肩絡みの可能性もあると考え、フォローは一人ずつ上げることとする。ビレイはひろみん。
出だしの岩のみ、ちょっとクライミングっぽい。ルンゼ内は前爪でガシガシ登れる。10mほどで、左手にリングボルト有り。さらに15mほどで、右手にもリングボルト。積雪量によっては埋没しそう。さらに15mほどで、ルンゼ真ん中の岩に新しめのリングボルト。ここを支点にフォローを上げた。やや強い風が吹き付け、粉雪が舞う。かなり寒い。「早く来てくれ~」と念じるが、ロープの張りすぎでビレイ解除に手間取っていたようで、時間がかかる。こちらも状況が分からず、出だしの岩に苦戦しているのかと思う。ややあって、ひろみん、まみちゃんの順に上がって来た。
2ピッチ目もモトキがリード。とにかく寒いので、次はフォロー2人同時に登ることとする。20mほどで、1、2手、氷のトラバースあり。その先、正面に灌木を発見。ルートは灌木へ直進っぽいが、吹きさらしになるので、風を避けようと左の岩へルートを取る。岩にスリングをかけて支点とし、2人を上げた。
<P3ルンゼ 2ピッチ目> |
<2ピッチ目を見下ろす> |
<直進する後続パーティ> |
さらに5mほど登って、稜線へ。風の強さは、耐風姿勢の一歩手前程度。ロープをしまって歩く。P3~P4手前は、特に危険は感じなかった。P4トラバースも踏み跡がしっかりしており、難しくなさそうだが、念には念でロープを出してスタカットにした。
<落ちられまへん> |
11時頃、阿弥陀岳山頂。握手。まみちゃん、いつも通りちょこっとした握手。ほっとすると同時に、充実感につつまれる。北稜などからは2パーティ。南稜には、把握できただけで7パーティ入っていた模様。
<阿弥陀山頂> |
下りの御小屋尾根は出だしが急だったが、フィックスロープも露出していたため、苦労はしなかった。
<御小屋尾根の下り> |
まとめ:
これまで経験したアルパインでは、一番厳しい環境だった。ルート自体は簡単だったので、無事登頂でき、よい経験になった。反省点は、寒さのため、いろいろな動作、特にロープワークまわりが雑になったこと、コールが届かない状況での意思疎通がイマイチだったこと。まみちゃんの冷静さに助けられた。初アルパインのひろみんが楽しそうでよかった。