硫黄岳・赤岳

2011-12-28

03_積雪期 i_八ヶ岳

Date : 2011/12/23-24
Member : テトラオドン、組長(記録)
Timeline :23日:美濃戸山荘0716~0838赤岳鉱泉0955~1105赤岩ノ頭~1124硫黄岳山頂1208~1314赤岳鉱泉
24日:赤岳鉱泉0602~0624中山乗越~0630行者小屋~0729地蔵ノ頭~0740赤岳展望荘~0821赤岳頂上小屋~0826赤岳山頂0905~0930文三郎分岐~0957中岳~1029阿弥陀岳山頂1050~1136文三郎分岐~1213行者小屋~1233赤岳鉱泉1320~1435赤岳山荘P

八ヶ岳の主峰、赤岳にサンタ探しに行ってきました。

先週の天狗に続き、クリスマスの今週は八ヶ岳の主峰、赤岳に挑戦です。
個人的には、夏や残雪期には何度か登頂したことがありますが、厳冬期は初めてです。まだまだ雪山の駆け出しの自分には、不足のない相手です。

今回もテトラオドンさんのパジェロで深夜の中央道をすっ飛ばし(安全運転で)、美濃戸口に到着。ここから赤岳山荘までは、未舗装の悪路です。以前、ステーションワゴンで来たときは、やむなく美濃戸口で駐車しました。車で行けるところを歩くのは、気分的に嫌ですよね。でも今回は、サハラ砂漠も行けちゃうパジェロなので、躊躇なく赤岳山荘まで進みます。赤岳山荘までの道は、轍が深いところがあり、セダンタイプの車だと底をこすりそうです。まあ、赤岳山荘Pにはフィットが停まってましたが・・・。
途中、完全に凍結しているところがあり、冬タイヤじゃないと無理そうです。

悪路をユッサユッサ揺られながら赤岳山荘Pに到着。結構広い駐車場です。深夜なのでまだ車は5~6台ほどでしょうか。北斗七星が輝く満点の星空の下、車の中で就寝zzz

23日朝、5時半頃起床。寒いのでなかなかシュラフから出られません。どうにかこうにか起きてライトを点けると、待ってましたとばかりに商売熱心な赤岳山荘のおやじが、駐車料金頂きます、と、ドアをノック。はいはい、朝早くからご苦労さんです。
その間にも、続々と他のパーティーが出発していきます。


腹ごしらえをして出発。
事前の天気予報では、クリスマス寒波だとか雪、霧、強風、凍傷、転滑落の恐れ等々、不吉な文字が並んでいたのですが、見事に快晴。気温も-10℃くらいでしょうか。コンディション上々です。
ちなみに、赤岳山荘前の人口アイスゲレンデはびちゃびちゃ水をかけてコツコツと作成中でした。まだ、登れなそう。

美濃戸山荘を通り過ぎ、柳川北沢に入ります。南沢は歩けますが治山工事中です。


アイス用のアックスやガチャ類が重そうなザックを持ってノロノロ歩く人たちの脇をすたこら登っていきます。柳川は半分くらい凍結しています。

つららがかかったボルダーを眺めては、「つららボルダーやー」「つららあるからグレードアップやー」と下らないことで盛り上がります。途中、カチカチに凍っているところが2,3か所あり、危うくトリプルアクセルを決めるところでした。



横岳の岩峰群を眺めながら、歩いていくとあっという間に赤岳鉱泉に到着。
・・・の前に、初めてみるアイスキャンディーに圧倒されます。まだ朝早く、青白くそそり立つアイスキャンディーを眺めて、思わず武者震いしました。・・・寒いからね。



テント場は広くこの時点でまだ10張り程度しかなかったので、アイスキャンディーの抜群のロケーションにテント設営。赤岳鉱泉は小屋で水の補給ができ、食堂も充実しているので快適なテント場です。


山小屋の人に天気・登山道の状況等を確認して、まずは足慣らしの硫黄岳に出発。


テクテクと高度を上げていくと、次第に横岳の岩峰群、赤岳、中岳、阿弥陀岳が綺麗に見えてきます。天気最高、無風です。何で冬の空はこんなにも青いんでしょうか。空の青と雪の白で目がチカチカします。



樹林帯を抜けて、赤岩の頭に到着。出発前にもときさんから、硫黄岳は爆風地帯だから危険を感じたらすぐに撤退すること、耐風姿勢をしっかり勉強していくこと、と、アドバイスを受け、どんなもんかとちょっぴり期待♡♡♡していたのですが、稜線に出ても冷たい北風がサラリと頬を撫でただけでした。


大展望の中、快適な稜線歩きを経て、硫黄岳頂上に到着。頂上は御一人様休憩中でした。
広い頂上では、北風が多少強くなりましたが、全く問題ありません。ロールケーキのような爆裂火口が迫力満点です。快晴、360度の大展望が広がっていました。
テンション全開で何となく大ジャンプを決めてしまいました。


風も弱く快適な山頂で、大展望を30分以上も楽しんでから、下山開始。


写真じゃ分かりにくいですが、太陽光を受けた雪の結晶が七色に光り、その幻想的な風景は、天然のイルミネーションだね、と、テトラオドンさんを詩人にさせます。
雪道の下りは超ハイペース、・・・になっちゃいます。あっという間に赤岳鉱泉に帰着。テントがだいぶ増え、アイスキャンディーにはたくさん人がぶら下がっています。

小屋でテトラオドンさんのおごりで、ていうか施しで(ありがとうございました)、赤岳鉱泉特製ラーメン800円を食べ(「特製」感はあまりありませんでしたが)、外に出るのが億劫になるほど十分に暖まってから、テントに戻り、また夕食のラーメンを食いました。ラーメン祭りでした。脇にはいつも通りの日本酒。明日の赤岳に心を弾ませんながら、ご機嫌で就寝。。


翌24日。今日はクリスマスイブ。こんな日に男二人で寒い雪山にいるのは、客観的な状況は最悪ですが、そんなの全く気にしませんよ。
午後から天気が微妙らしいので早めに登ろうということで4時半前には起床しましたが、トイレ渋滞に巻き込まれ、結局6時頃出発。ヘッドランプの光に雪の結晶がキラキラと輝く中、中山乗越を経て、行者小屋に到着。テント場十数張りありました。そのまま休まず地蔵尾根に向かいます。
明るくなり始めると、硫黄岳から横岳、赤岳までの険しい岩稜や阿弥陀岳がそそり立ち、圧巻です。北アルプスは雲がかかっています。今日も天気は最高です。

地蔵尾根は途中にいくつも鉄パイプの階段があります。足場が網状になっているところはアイゼンがはまって登りにくいです。脇から登りました。


やっぱり、あっという間に地蔵の頭に到着。

稜線に出ると、多少の風がありましたが、冬の赤岳でこれくらいは吹いたうちに入らないんでしょう。たぶん。
朝日を受けた赤岳をながらの稜線歩きは、今回の山行のハイライトでした。言葉で語ると陳腐になるので写真のみで・・。
赤岳展望荘を経て、毎度お馴染みの富士山を左手に眺めながら、山頂に向かいます。
昨夜、山頂付近は-20℃まで下がったらしく、斜面はガリガリに凍ってます。アイゼンがよく効いて登りやすいです。

そして赤岳山頂。
快晴。少し風。紹介するのが面倒なほどお山がいっぱい見えます。北アルプスも雲が取れかかっています。クリスマス寒波はどこへいったか、気温も-10℃にもいかず、温かく快適です。のんびりメロンパン食べながらやっぱり30分以上頂上にいました。


山頂には、2,3パーティーほど。ガイドに犬の散歩の散歩のようにアンザイレンされた人たちが登ってきます。文三郎尾根からは続々と登ってきていました。
キレット方向との分岐を右折し、ちょっとした岩場を文三郎尾根の分岐まで下っていきます。次から次へと人が登ってきます。渋滞していました。赤岳へは文三郎から登る人に方が多いみたいですね。

文三郎の分岐にたどり着いた時、あまりにもコンディションが良く、また歩く速度速いのかルート集の歩行時間がいい加減なのか、まだ9時半で時間もたっぷりあるので、当初の計画では予定していた阿弥陀も往復して来ようということになりました。一応、往復時間もマネジメントして、中岳、阿弥陀岳に向かいます。気温は、オーバー手袋も要らないほど暖かです(個人的には)。

中岳のコルを経て、阿弥陀の急登をサクサク登り、難なく阿弥陀山頂へ。
山頂には北稜を登ってきた大学山岳部がなんか盛り上がってました。北稜には見た限り5、6パーティーほど取り付いていて、渋滞になっていました。寒そ。かわいそ。

まだまだ天気は最高ですが、多少笠雲がかかり始め、やっぱり天気は下り坂なようです。富士山もいかにも風が強そうです。

それでもしばらく眺望を楽しんでから、文三郎尾根まで戻りました。
文三郎までのダラダラ登り返しは、阿弥陀山頂でカロリー高めの蒸しパンを食べたんで、体力があり余っているのでダッシュで。
赤岳主稜を右手に眺めながら文三郎尾根を下山。


途中からはアイゼンをはずして滑るように下山。
赤岳鉱泉でテントを撤収し、アイスで来ていたヒデぴょんさんに挨拶してから、天気が微妙になってきた赤岳を振り返りつつ、赤岳山荘Pまで下山。途中、トリプルアクセルを2回決めました。。

最高のクリスマスでした。
&ハッピーニューイヤー!!

(組長)

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