Member : さとこ、あ~り、のり、まり、かよ、Lucy、akko、組長
Timeline :12/01 「休暇村P」1035~1508「冷泉小屋」~1538「幕営地」
12/02 「幕営地」0654~0858「三本滝」~0924「三本滝レストハウス」~1115「休暇村P」
待ちに待った雪山シーズン開幕!!!
今年は、雪山初めとして、乗鞍岳に行ってきました。結果的には、昨シーズンの雪山初めの白毛門同様、途中敗退・・・。「雪山初めは、敗退」。これが、頂のジンクスになってしまうのかー?!
今年も雪山初めの企画に、新人も含め、多くのメンバーが参加してくれました。計8人。昨年の白毛門もたくさんのメンバーが参加しましたねー。雪山シーズンに向けて期待高まるこの時期。皆さんのやる気が伝わります。
1日早朝。
あ~り車とレンタカーにそれぞれ乗り込み、乗鞍高原を目指します。車内は当然、今年の雪山の話で盛り上がります。今年も、皆さんいっぱい雪山行きましょう。
松本ICから新島々あたりまで来ると、辺りの山々はうっすらと白くなり始め、梓川を渡って乗鞍高原方向に行ってすぐのあたりから道路に積雪が見られるようになりました。天気もあまり良くなく、小雪が舞っています。
一部営業を始めたスキー場を過ぎ、立派な建物のある休暇村の駐車場に駐車。準備をしていると、やがて小雪はやみ、太陽が出て、暖かくなってきました。自分は、春夏と大して変わらない格好でOKでした。
今回は雪山初のメンバーもいます。皆さん、ちょっぴり重いザックと、雪山への期待感を背負って、出発。
休暇村駐車場 |
休暇村乗鞍高原 |
出発~ |
ちびっ子がそり遊びをする脇を綺麗に一列になって歩を進めます。スキー場のゲレンデの積雪は30cmくらいでしょうか。もう十分滑れそうです。
ゲレンデの単調な雪面を黙々と歩いて行くと、遠く向こうに乗鞍岳の山頂が白く輝いていました。
三本滝のレストハウスから上の広いゲレンデには、スキーヤーが綺麗なシュプールを描いています。乗鞍はスキーで登る人の方が多いんでしょう。純粋な登山者は我々だけのようです。ちなみに、毎年乗鞍にスキーに来ている感じのおじさんに聞いた話では、今年は雪が多くなるのが早いらしいです。スキーヤーは慌ててシーズンインしたとのこと。いつか、もう少し懐に余裕が出たら(そんなことがあるのか分かりませんが)、山スキーも挑戦したいです。
皆さん、トップを交代しながら、コツコツと歩を進めます。へそ曲がりな自分は、皆さんのトレースを追わず、ゲレンデのど真ん中を直登。振り返れば、自分の足跡しかついていない雪面。きもちー!!
あれが頂上やでー |
蟻の行列 |
スキーいいなー |
途中、本来の登山道に戻るため林道に入らなければいけないところで、間違ってさらに上まで登ってしまったりしているうちに、かよさんがバテ始める??天気も次第に悪くなり始め、小雪が舞い始めました。でもまあ風もないし、気温も低くないので悪くないコンディションです。
林道の積雪は5、60cmほど。トレースはなく、新雪の綺麗な雪を蹴飛ばしながら快適に歩きます。途中、林道から登山道に入るところには、小さな道標があります。登山道はさすがに膝くらいまではまるところも多く、遅々としてペースが上がりません。個人的には、夏の終わりから秋にかけて、フリーに専念していたので、純粋な山歩きは久しぶり。今回はペースも遅いので特に疲れるようなことはなかったですが、新雪のラッセルはやっぱり体力が要りますね。
冷泉小屋が見えてきた頃には、だいぶお疲れなメンバーが出てきたので、冷泉小屋から一つ二つヘアピンカーブを曲がった林道上でテントを張ることにしました。こんなところで!?みたいな何にもない林道上です・・・。
体力のなさを実感した??かよさんは、「大倉尾根に通う」宣言。。あんなつまらない尾根より、雪山の体力をつけるには雪山に通うのが一番ですよー。
テント内では、早速水づくり。早く酒飲ませて~~という気持ちを抑えて??、役割分担して皆さんせっせと働く。
水作り |
そして、夕食はまり姉さんの具だくさんの味噌煮込み(・・・でしたよね??)。うまい。。
夕食 |
そしてそして、酒盛り~。熱燗&炙り貝ヒモ。画的には、もうワカモノ主体の山岳会なんて言っていられません。こういう感じになってくると、何となく過去の武勇伝を語る輩が出てくる。中学の頃に族に入っていたんだぜぇ、とか、他校の不良が100人攻めてきたんだぜぇ、とか、まあそんなスギちゃんっぽい語り口ではなかったんだけれども。まあとにかく、全部まとめて、お酒のせいにしちゃいましょう。
酒盛りも終盤に差し掛かってから、かよさん、500のビールを取りだす。こっからビールですかー??さすがです。すかさず「お手伝いします」と、Lucyさん。お手伝いの意味がよく分かりませんが、要は二人はビールが好きということなんでしょう。
今日はあまりにも先に進めなかったので、明日のピークハントは難しそう。林道を少しあがるだけでもつまらないしー、ということで、それならいっそさっさと下山して、ピッケルなりアイゼンなりの練習でもして、温泉入って帰りましょう、という、ゆる~い結論に至りました。山頂を踏めないのは惜しいですが、初心者もいる中でこの大人数。トレースもない。まあしょうがない。今回は雪山を歩くことが趣旨だし。
そんなこんなで、賑やかな夜も深まり、風が少し出てきた外。雪山テント泊のある意味核心の用足し。皆さん、一大決心して外に出て行かれました。一人でバンバン外国には行けても、一人で夜のトイレ、にはビビるLucyさん。人間って不思議な生き物だね。
先に寝ていたあ~りさんと自分は、冷たい2人用テントで就寝。夕方ころの気温が-8℃だったので、夜や朝方はもっと冷え込んだはずです。自分は靴下1枚の足先が少し冷えましたが、スリーシーズンシュラフにシュラフカバーで十分でした。季節はまだまだ初冬。まだまだ、冬用シュラフは出し惜しみ。まあさっさとぬくぬくしてしまえばいいとも思いますが、まだまだ最強装備を出すには惜しい。もっと寒い状況や過酷な状況を想定して、一つ二つ遊びを持たせておく、余裕を持たせておく。山に対する心がけの一つでもあります。
翌日。
朝からいい天気です。朝日を浴び、朱に染まる雪。雪山が最も美しくなる時間です。
それほど急がずに準備をしてから、せっかくだからワカンの練習をしてみましょう、ということで、新人さんを中心にワカンを履いてもらいました。
幕営地 |
ワカン着けてみる |
ワカンで、はしゃいでみる |
朝日を浴びながら、下山開始。冷泉小屋で見えた綺麗な朝日に、みなさんうっとり佇む。シカやウサギの足跡を見つけてははしゃぎながら昨日つけたトレースをどんどん下っていきます。途中、二人の登山者とすれ違いました。彼らは、今日一日でピークハントするそうです。もうしばらく登ってから途絶えるトレースと幕営跡に、「こんなところで終わりかい!!」と、ツッコミをいれていることでしょう。
下山途中、雪のついた小さな橋がありました。バランス良く歩いていけば、まあなんてことないんですが、そんななんてこともないところで、かよさんは多彩なムーブで皆さんを魅了していました。。。いつでもどんな時でも楽しめる。なんて生き方上手な人なんでしょう笑
普通はこうやってなんでもなく通過するけど・・・ |
かよさんは、まずシットダウンスタート!! |
馬乗りムーブで |
ズルズリと行きながら |
ここでマントルを返す!! |
サイドのポケットスタンスも使いながら、ていうか、はまりながら、 |
反転ムーブ!! |
誰も敵いません・・・。 |
登山道の途中の有名な三本滝は、8割方氷結していました。登っている人がいるのか分かりませんが、いつかはアイスで訪れてみたいです。
再びゲレンデに戻り、せっかくだからということで、アイゼンをつけ歩行練習。途中からピッケルももって、雪山っぽい?スタイルで平らなゲレンデを下山。。
アイゼンのヒモを極限まで短くして軽量化を図る(ウソ)かよさん笑。 代償としてなかなかアイゼン付けられず笑。 |
超平らなんだけど、トラバース。 |
ついでに、駐車場も近くなった斜面で滑落停止の練習をしました。下の方でそり遊びをするちびっ子の「不思議な大人がいるもんだ」目線を浴びながら、ごみ袋で滑ってみては、くるっと反転してピックを差し込む。まあ練習なんだから当然なんですが、いかにもヤラセ、って感じです。自分も2月の宝永山で油断して滑落しましたが、急激にスピードを上げて滑りだす恐さと焦りで、実際はこうもうまくいかないんですよね。まず何よりコケないことが全てです。
こういった雪の練習も、頂は他の山岳会に比べて、経験の少ないメンバーが主体の発展途上の会なので、それぞれの知識と経験を出し合って教えていくことになります。ベテランがいない分、豊富な登山経験に裏打ちされた登山技術の習得は難しく危なっかしいところもありますが、経験が少ないからこそ持てる柔軟さ、最新の知識・技術を素直に受け入れ、それぞれ知っていることを持ち寄って教え合える雰囲気。それこそが頂という山岳会にいいところなのかもしれません。
見た目はさまになっているけど・・・ |
傾斜なさすぎ・・ |
下山後は、休暇村乗鞍高原の「天峰の湯」で入浴&食事。
天峰の湯は、リーズナブル(500円)で、湯加減よし、アメニティー充実、露天あり、洗い場綺麗、くつろぎスペース充実、で、素晴らしい温泉でした。
そして、食事中にまさかのニュース。「笹子トンネル崩落で中央道通行止め」。今日は渋滞前で早めに家に帰られるーと思っていましたが、中央道が通行止めとなるとそうもいきません。それもどうやら状況は深刻そうなので、中央道は無理そう。そうとなると、した道の甲州街道もヤバいことになってそうなので、ここは無難に上信越道から関越を使って帰ることにしました。
白く美しい穂高連峰の景色に雪山への情熱を駆り立てられ、西上州の奇岩奇石を愛でながら、最近のアイドルはどれも顔が同じよねー、とかいうオバさんたちのしょうもない話を聞きながらのドライブは、だいぶ大回りにはなりましたが、飽きずに東京まで帰れました。
それにしても、東京の山ヤにとって中央道はまさに通勤路。冬は八ヶ岳があるからなおさらです。安全第一は間違いないですが、早く復旧してほしいものです。
さてさて、今年も山が最も美しく厳しい季節がやって参りました。鳥もいなければ花も咲いていないですが、春夏のパーティーのような雰囲気から、もっとディープで家飲みのような密接な関係が山と持てるのが冬山だと思います。
皆さん、今年も厳しい雪山に力の限り挑戦し、そして何より、美しい山を心から楽しみましょう。
(組長)