Date : 2014/07/06
Member : 組長(L)、akko、ちえ蔵
Timeline :7:25入渓 ~ 8:12大滝 ~ 13:14遡行終了 ~ 14:42滑川温泉下山
梅雨の晴れ間を狙って、東北は吾妻連峰、前川大滝沢へ行って来ました。
天気図を眺めながら、梅雨から逃げて北上し、この週末は初!山形の沢へ。
前日土曜夕方、東北自動車道でレンタカーをとばし、サービスエリアで白河ラーメンを食して、奥羽本線・峠駅へ到着。「峠駅」の旧駅舎は不思議な造りで、大きなプレハブ小屋。スノーシェードというそうで、この中で、以前は板谷峠の急勾配を登るために、スイッチバックをしていたそうです。
マニアさんには有名らしい |
趣きがある旧駅舎の中でテントを広げ、定番の寝酒をしながら、この夏行きたい沢に想いを馳せて、おやすみなさい。
翌日、青空の中、入渓地点の滑川橋へ車で移動。橋の近くの駐車スペースは4台くらい停めれそう。身支度を整え、滑川橋の脇から、いざ入渓。
開けた空に、赤茶けた岩肌を流れる白い水飛沫。「おー!」とか言って感心していると、「このくらいは、まだ小っちゃいですよ。」と組長。この言葉の意味は、後の大滝で・・・。なるほど、納得させられます。
それにしても、開けた沢は本当に気持ちがいいです。
空の青、木々の緑、滝の白、釜の深い藍色。カッコイイな。
2段15mの滝は、瀞の左側をへつり、その後、滝を直登。組長は、スタスタ歩いて登っていきます。私は初アクアステルスの威力に感動しながら、フリクションの利きを一歩一歩確認して登ります。で、フェルトソールのakkoさんは・・・、そう、やっぱりちょっと滑ります。そーなんですよね、フェルトはこういう所は、滑るのよ~、去年、上越の西ゼンを、ヒヤヒヤしながら、登りましたよ~。
スタスタ行く人 |
フェルトでヒヤヒヤ、頑張る人 |
その後は、「ここは道路かい?!」という広々とした赤茶けたナメの連続。
車道か?! |
極上~ |
極上のナメ床に歓声をあげ、きゃっきゃ、きゃっきゃと歩いているうちに、組長が、お先にどうぞと、レディーファーストで先を譲ってくれます。
ハイライトの予感をビシバシ感じながら行くと・・・。
あれがもしや・・・ |
まさに圧巻の大滝登場。
「でかーい!!」 (あっ、「大きい!!」でした。レディーだから。)
見上げる大滝 |
大きすぎて滝上部を撮れず |
落差120m、日本の滝百選の滑川大滝。立派です。
「ほー」と滝を仰ぎ見ながら、こんな大滝の真下で、水飛沫を浴びて滝に手が届くこの距離で、このスケールを味わえるなんて、やっぱり沢登りって、良いな。ヤメラレナイな。
大滝は左のルンゼに明瞭な巻き道あり。途中、いやらしいトラバースがあるので、慎重に。
高巻きのトラバース |
その後も、ナメ滝や釜の美しさに、はしゃぎながら遡行していく。炎天下なら、ダイブが気持ち良さそうな釜が続きます。
4mくらいの幅広滝は |
左手前のバンドを登ったり |
スラブで天日干しされてみたり |
開放感が最高! |
ホラ貝沢の出合を過ぎ、更にナメ滝や深い釜が続きます。青空のもと、釜の色はなんとも言えない美しさ。最高です。
こんな滝も |
フリクションをきかせて快適に
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8m幅広の滝は右から木々を超えて |
そんな中、不思議な形の2段8m滝。組長は果敢に、かつ慎重に取りつき、中央のリッジを登っていきます。「それはちょっと無理だわ!」と判断した、私とakkoさんは、左から巻きを選択。ちょいと探すと、こちらも明瞭な巻き道がついています。が、わたくし、やってしまいました・・・。乗っていた細かいスタンスが、ボロッと崩れ、ずるりと滑り落ちてしまいました・・・。幸いにも、少しの生キズと履いていたファイントラックの膝が破けたくらいで済んだけど、沢で落ちてはいけません。反省、反省です。
不思議な形の滝、絶妙に登る |
豪快な10m滝は、豪快に右側を登れて、とっても快適。
10mの滝 |
飛沫をあびて気持ち良い登り |
Y字?V字?の滝は、手前の釜を泳いで、取りつき、登ります。東北だから、さぞ水が冷たいかと思っていましたが、この沢は温泉も流れ込んでるそうで、それほど冷たくありません。時たま、硫黄の匂いもします。
Y字みたいな滝 |
泳いでとりつく |
壊れた吊り橋をくぐり |
巨岩帯を過ぎ |
沢が狭まってくると、終わりの予感。登山道と合流し、遡行終了。ザックを下して、その先の潜滝とやらを見に行きます。なるほど、潜滝。
20m潜滝 |
無事の遡行と素晴らしい大滝沢に感謝しながら、三人で握手を交わし、装備を解いて下山開始。少々荒れた登山道を下り、途中、鉱山跡を忍ばせるトロッコの車輪やレールをまたぎながら、大滝の展望台で、大滝の見納めをして、滑川温泉へ下山。
大滝展望台 |
吊り橋を渡り下山終了 |
日本の秘湯・滑川温泉は、硫黄の香りがする熱めのお湯。私はこういうの好き。露天風呂は混浴と書いてあったので、さすがに本日は露天は遠慮して、内湯につかってきました。
帰りの高速は、レンタカーの返却時間に追われながらも、サービスエリアで佐野ラーメンを堪能~。行きも帰りも、東北ご当地ラーメンを頂く。
前川大滝沢は、難易度2級下くらいの初級の沢という位置付け。人気ルートだけあって巻き道はしっかりしており、この日も自分たちを含め、4、5パーティーが入っていたもよう。
今回ロープは出さず、全て易々とまではいきませんが、ホールド・スタンスをしっかり確認すれば、登れる滝も多数で、ワクワクしっぱなしでした(一度ずり落ちて、肝を冷やしましたが・・・)。
大滝沢をおススメしてくれた組長、ありがとう。
akkoさんと私は、感動いっぱいの素晴らしい美渓でした。
おそるべし東北の沢! ステキ過ぎます! また行きます。