Member :バード、まり、わた、まるひ
Author :バード
山に帰ってきた。
プライベートな環境の変化もあって、しばらく山から離れた生活になってしまった。
仕事を片付け、明日の目覚ましをセットする金曜日は、どこか懐かしく、ドキドキした。
今回は、頂山の会の集中山行。3チームに分かれて、八ヶ岳でそれぞれの山行に取り組む。自分たちのテーマは、アイスクライミングをやること。しかも、人生で初めてのリードをすることだ。
買ってからしばらく出番がなく、埃をかぶってしまっていたアイススクリューたちに、お詫びをしながら、ぎこちなくなってしまったパッキングを済ませる。
初日。まずはアイスキャンディーでアイスクライミングの感覚を取り戻す。
取り戻すもなにも、はじめてのアイスキャンディー |
それぞれが数本をトップロープで練習したり、スクリューを打ちながら擬似リードしたり、明日の美濃戸の氷に備える。
とはいえ、今回は会山行だ。
宴が待っているのだ笑
まりが、ブログ大賞で勝ち取った高級豚肉を投入した生姜焼きを披露。
そして、なんと1人1ボトルの酒を担ぎ上げてきたせいで、お酒はほぼ飲み放題状態に。
美味しい地酒をいただきました |
サプライズ結婚おめでとうイベントもあり、宴は大いに盛り上がった。
まぁまぁ明日は硫黄岳チームと赤岳チームも朝は早いので、ほどほどに就寝(ほどほどだったか?)
昨日来た道を戻りながら美濃戸の氷を目指す。しばらくすると沢の左岸に氷瀑を発見。
なるほど。想定していたより長いナメ滝が立派に凍っている。
ワクワク感とナーバスが入り混じったような心持ちでハーネスをつけ、ガチャを身につける。
できないことをやりにきたのだ。
やりたいことをやりにきたのだ。
懐かしい気持ちとともに、ハーネスにダブルエイトを結びつける。
激しく叩きすぎて氷を破壊しないよう、慎重にポイントを探りながら、身体を上に上にとあげていく。
どこを登れという限定も、プロテクションの縛りもない、目の前の自然の摂理を、見て、考えながら、自分の力で登っていく。
終了点をクリップした時、そこにはとても大きな充実感があった。
自分の力で、この氷瀑を登ったのだ。
こういうクライミングを、もっと大きな山のなかで出来たら、どれだけ素晴らしいだろうか。
これまで登りたいとも思えなかったラインにイメージを膨らませている自分が嬉しかった。
まるひのカッコいいリード写真 |
まずは今回見えた小同心クラックを、裏同心ルンゼから繋げてみたい。
まだまだ八ヶ岳には沢山の憧れがある。
できないことをやりにきたのだ。
やりたいことをやりにきたのだ。
自分が頂に入った目的も。
そして今回の山行も。
できなかったことが、少しずつできるようなるように。
やりたいことが少しずつカタチになるように。
やっぱり山にいないと憧れは湧いてこない。
今年はもっと山に情熱を注ぎたい。
そんなことを感じた山との再会だった。