Date : 2022/01/09-10
Member : ワタ、ゼロ、まり、よっしー
Timeline :
【1/9】
0730鹿島山荘駐車場-1100ジャンクションピーク(1767m)-P3(1978m)-1330幕営地
【1/10】
0600幕営地-0640 P2(2198m)-0755 P1(2411m)-0915爺ヶ岳中峰-1100幕営地-1430鹿島山荘駐車場
Author :よっしー


頂での2022年一発目の山行は、爺ヶ岳東尾根。
年末頃にワタからお誘いいただき、臨むこととなった今回の山行。

爺ヶ岳自体は夏の一般縦走で登ったことはあるが、東尾根に関しては夏は藪漕ぎとなり、冬季限定ルートとなるらしい。

ルート名はなんとなく知ってはいたが、自分の中では"冬に行きたいルート"としてはノーマークだった。

計画にあたり直近の積雪状況が不明であることと、天気の関係で1泊ないし2泊も想定。
ヤマテン予報では3連休のうち最終日がピーカンとなりそうだったので、後ろの2日間で行くこととなった。


前夜はいつもワタが手配してくれる、清里の保養所でぬくぬくと過ごした。大浴場まであるなんて素晴らし過ぎる。ありがとうございました。

翌朝は早いので晩酌も軽めにし、寝床についた。

1/9(1日目)

暖かい布団でぐっすり眠った翌朝、清里から2時間ほどかけて、登山口のある鹿島山荘へ。

この日は天気が思わしくなく朝から小雪が舞っていたが、樹林帯歩きが中心のため、幕営地まで行くのは問題ないだろうという判断だ。


今シーズン初の雪山となる僕は、身支度の手順を少しずつ思い出しながら出発した。

が、出発後いきなり最重要アイテムの一つであるアイゼンを車に置き忘れたことに気付く。慌てて戻りアイゼンをパッキングし、先に進む3人に追いついた。

いきなりの急登で汗びっしょり。気温も高め

3連休の中日のため、前日から入山したパーティがいるようで、トレースはしっかり残っていた。
実際、途中で何組か下山してくるパーティに遭遇したのだが、前日の悪天候により撤退してきた人が多いようだった。

みな笑顔

歩いている最中、韓流好きな僕以外の3人はその話題で盛り上がる。
韓流といえば、大学生の頃に観た映画「私の頭の中の消しゴム」ぐらいしか記憶にない。

当時、寮で同部屋だった後輩男子2人でDVDを観たのだが、ド直球の純愛ラブストーリーに、鑑賞後は男同士何とも言えない気持ちになったのを覚えている。
なぜ僕は、この映画をチョイスしたのだろうか(決して、その気はなかった)


それはさておき、標高を上げていくにつれ、だんだん視界が開けてきた。

この日のためにアルパインザックを新調したワタ

最初の目標となるジャンクションピーク(1767m)に到着し、小休憩。
計画ではラッセル地獄(いや、天国?)を見込んだワーストケースで、このジャンクションピーク付近にテントを張る予定だったが、時刻はまだ11時頃。

トレースのおかげで余裕をもったペースで来れており、P3~P2付近の幕営適地まで歩みを進めることにした。

とはいえ、P3はまだまだ先のように見えた

先行パーティのテントを発見

P3付近(1978m)まで登っていくと、雪が少し深くなってきてツボ足ではちょっと歩きづらくなってきた。息を切らしながらも、P3に到着。

P3。だだっ広いピークだった

P3付近は遮るものがなく、もう少し風の弱いポイントを探し求めて先へ進む。

そして13時頃、P3~P2の間にある最良の幕営地を発見。ここまでだいぶ余裕をもって来れて一安心。

ここに泊まってと言わんばかりに既に整地されたテン場

ちょうどこの時、爺ヶ岳のピークまで行って戻ってきたというパーティに遭遇した。
稜線はかなりの強風だったとのことだ。明日は風が収まってくれることを祈る。

温かい飲み物やごはんのため、せっせと水づくり


今夜の晩ごはんは、ゼロお手製の韓国鍋「コムタン」である。
まともな食担は初めてとのことで、事前に自宅で試作してくれたそうだ。
牛骨染みる美味しい鍋でございました、ありがとうございます。

さらにゼロは、ワイン500mlボトル×2本も担いでくれていた。
スパイスまで仕込んできたという、できる男っぷりを存分に発揮。見習わせていただきます。

当日の写真を撮っておらず、後日送ってもらったワインの写真

しばし酒を酌み交わし、この日は早めに就寝。


1/10(2日目)

冬山だとテントが狭く、今回のモンベルテントでは僕の身長だと足が伸ばしきれなくて、あまり寝付けなかった。足が長くてすみません(うっせ)

しかしそれでも、計2~3時間程度は眠れたはず。

朝食にワタが作ってくれた、生姜の良く効いた雑炊をいただき、眠い体を起こした。


夜明け前に出発し、少し歩いていくと眼前に爺ヶ岳の主稜線が見えてくる。


暗闇の中に浮かび上がった巨大な峰は、まるで宇宙空間に漂う戦艦のようだった。



P2(2198m)

P2手前まで来たあたりで、ストックからピッケルに持ち替えて先へ進む。

ナイフリッジ(ボケているが)

過去の記録を見ると、P2を過ぎてすぐに現れるという5mほどのナイフリッジは踏み固められていて、特段難しさは感じなかった。
ロープも一応持っていったが、これ以降も使う場面はなかった。





息を飲むほどの美しさだ

徐々に日が昇ってくる



山も赤く染まってくる

少し慎重な足取りが必要なところ

動物の足跡を発見。こんなところを駆け回っているのだなぁ




やや急登の後、P1(2411m)に到着。ちょうどこの辺りでも先行パーティがおり、おそらく南尾根から爺ヶ岳を目指していったものと思われる。トレースを作っていただき、ありがたい。。

ここからの眺望も抜群だった






P1まではほぼ無風に近いぐらいだったが、さすがに山頂付近の稜線まで来ると風がかなり強くなり耳が痛くなってきた。
先行パーティのトレースも、吹き荒ぶ風ですぐに埋まってしまい、膝下ラッセル程度ではあるが急登では少しきつい。交代交代で進んでいく。


そして無事、ピークの爺ヶ岳中峰へ!
北アルプスが一望できる最高の場所だった。


ちなみに爺ヶ岳は北峰と南峰もあるのだが、今回はそこまでは行かず。強風のため長居するのはしんどいので、サッと下山することにした。

ナイフリッジ再び


無事テン場へ帰還


テントを撤収し、さようなら

この日も気温が高めで、標高が下がるにつれて雪がぐずついてきた。
残雪期のような状態で歩きにくく、途中で何度かコケながら下っていく。

無事下山!

そして14:30頃、無事下山。
近くの温泉で温かい湯に浸かり、2日間疲れた身体を癒す。

みな腹ペコになり、がっつり系の店を求め「ハングリーボックスユキ」という飲食店へ。
僕はポークカツを注文。食欲をフルに満たしてくれた。

写真ではわかりにくいが、相当なボリュームである

というわけで天気にも恵まれ、僕にとってここ数年でも指折りの絶景であったように思う。他のメンバーもしきりに感動している様子で、非常に満足度の高い山行となった。
同行していただいた皆さん、ありがとうございました。

2022年のはじめ、心に残る良い雪山となった。

おわり

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