Date : 2011/08/05-07
Member : しゅうへい・まりりん・組長(記録)
Timeline : 5日 中房温泉登山口~合戦小屋~燕山荘
6日 燕山荘~燕岳~燕山荘~大天荘~大天井岳~東天井岳~横通岳~常念小屋
7日 常念小屋~常念岳~蝶槍~蝶ヶ岳ヒュッテ~蝶ヶ岳~三股
夏山シーズン真っ盛りなので、北アルプス表銀座のチャラい縦走コースを歩いてきました。
1日目。
8月初旬の夏真っ盛りなのに、どうも天気が不安定な様子。夏は夏らしくしてくんないと困ります。
案の定、吉祥寺を出発してからすぐに土砂降り。ただ、パワーのないまりりん車で、、頑張って高速を突っ走っている間にその健気さにお天道様が打たれたか、何とか微妙に天気は回復。雨スタートっていうテンション上がんない状況は回避できました。
しゃくなげ荘の登山者Pに車を停め、しゃくなげ荘前から中房温泉行きバスに乗ります。
中房温泉は人も車もいっぱいで、道の途中にも多数駐車していました。さすが人気の燕です。
団体のおばちゃん方が仲良くみんなでおミカンを頬張ってます。おばちゃん集団山行には、おミカンはマストです。なんでかね。
とにかく、天気も心配だし、何より20人くらいの団体おばちゃんに登山道を封鎖されたらたまらないので、そそくさと出発。高い藪が茂る急坂の登山道を少し登ると、水場のある第一ベンチに到着。日差しはありませんが蒸し暑いので汗だくだくになった体に、燕岳からの差し入れでリフレッシュ。今回の日程は、水場がないので貴重な水です。
合戦尾根は、北アルプス3大急登とか何とか言われてはいますが、よく歩かれていますし、ジグザグに道がつけられているので、たいしてキツくありません。ただ、途中から、小雨がパラパラと降り出します。
そうこうするうちに、合戦小屋に到着。休憩所のみの合戦小屋では、荷揚げ用のケーブルでぶらぶらやってきたスイカが名物。みんなアホみたいにスイカを食っているので、あまのじゃくで、なおかつ反体制派の組長は「その手に乗るか!」ってことでスイカは拒否。素直なしゅうへい&まりりんさんは旨そうにスイカを頬張ってました。まあ正直旨そうでしたけどもね。
燕山荘のテント場は結構小さく、到着が16時ころだったこともあって、すでにテントの張る場所がない・・・。小屋前の広いスペースに張らせてもらえないかと、三十路のまりりんさんスマイルで頼んでみるも、すげなく断られました。しょうがないので、少し空いたスペースを見つけ、隣のテントの人に「もう少し端に寄せてくれませんか」と頼み、何とかテントを設営できました。
こんな感じ。隣の人、特にカップルの男性の方が邪魔なのが来たなーって顔してました。そんなことはどこ吹く風のアホ丸出しのPEAKS専属モデルのしゅうへいさん。
なにはともあれ飯!ってことで、待望のまりりんさんが用意してくれた夕食です。
豚肉とミックスビーンズとあとアレコレいれてトマトで煮込んだ何とかっていう料理で、まあ料理名は忘れたけどとにかく美味い!小屋の窓の内側でおばちゃま方が召し上がっている燕山荘の飯よりもこっちの方がはるかに美味いんじゃねーかってくらいの出来でした。 山荘では、ここの名物らしいスイスアルプス気取りのでっかい笛みたいのを燕Tのおっさんがプカプカと吹いてました。
2日目。
ご来光を燕山頂で見ようと早めに起床。赤くなりだした空のもと、燕岳山頂を目指します。
山頂にはすでに人が結構います。天気はそこそこの晴れ。雲が少しありますが、逆に雲によって朝日の美しさが倍加します。燕山頂から北側の尾根では赤い空とガスの滝が「写してけろ」って言わんばかりに絶景を提供してくれました。
朝日をみる8月3日で三十路になったまりりんさん。心なしか夕陽に見えます。姉さん、夕陽じゃなくて朝日でっせ。・・・一応、謝っておきます。すいません。またおいしいご飯、お願いします。
気分を変えて、みんなで槍をバックにぱパチリ。
燕岳は綺麗な花崗岩の奇石が林立しているのが有名ですが、朝からテンションが上がった組長&しゅうへいさんが大人げなく岩に登ってはしゃぎます。
燕岳周辺は、誰が言ったか高山植物の女王といわれるコマクサが群生していて、運よくちょうど見頃でした。コマクサからの槍。
天気を気にしつつ、テントを撤収して出発です。相変わらず人いっぱい。
歩き始めは、まあそこそこの天気。裏銀座の山々や槍は、ドでかい山体を見せていますが、顔はガスで隠れています。雲がまったくなかったら最高の空中散歩コース何だろうなーって思いながら、それにしてもやっぱり山はいいなーって思いながら、歩を進めます。
天気は次第に悪くなり、大天井までの稜線上で、ついに小雨が降り出しました。ところどころ、団体さんの行列もでき、いまいちテンションが上がりません。その上、恥じらいもなく人目に付く場所でケツ出して用を足しているおばちゃまを見たしゅうへいさんとまりりんさんは、あんなババアにはなりたくないねぇ・・って。天気とともにテンションも下降気味の中、大天荘に到着。人は相変わらずいっぱいです。
なんも見えないのは分かりながらも、取りあえず大天井岳頂上を往復します。ここも晴れたらすごいんだろな。
東天井岳付近でライチョウに遭遇。子供もいました。
東天井岳から横通岳のコースも気持ちのいい稜線コースですが、小雨が降ったりやんだりで、視界が良くありません。
こてこてのトレランウェアに身を包んだダサい(個人的な意見)人たちが時折走っていきます。歩いた方が楽しいのに。
天気もいまいちだからか何となく歩きも早くなり、予定より早く常念小屋に到着。今日もテントが込みそうなので、昨日の二の舞を避けるために早めにいい場所を確保します。テントを作って取りあえず一息・・・のポーズをとるPEAKS専属モデルのしゅうへいさん。
常念小屋は平らで広い場所にある綺麗な山小屋です。燕山荘とは違ってチャラついてなく、落ち着いた良い雰囲気です。
なにはともあれ、飯!とビール!
最近、ビールもどきばっかり飲んでいてすっかり本物のビールの味を忘れていた組長の貧乏舌に、アサヒスーパードライが次々と流れ込みます。
そして、まりりんさんの飯。この日は、豚の角煮丼。これがもう美味すぎる。。付け合わせにキムチまでついちゃって。。。生まれてきてよかったなあと親に感謝しました。
しゅうへいさんもすっかりご満悦。「俺はこういうまったりした時間を過ごすために山に来るんであって、歩くのは嫌いなんだよなー」とか。歩くの嫌いなら、じゃあ何でアンタは山岳会に入ったの?っていうかなんでワンゲル部の部長やってたのってツッコまれます。
そうやって楽しい時間を過ごしている途中でまた雨。それも今度は土砂降り。テントに避難して、いやいや行動中じゃなくてよかったとホッとします。ノロノロ歩いてたおばちゃま方は、かわいそーに雨に打たれていることでしょう。
日が落ちる前に時折晴れ間が見え、テントから北穂、大キレット、南岳、中岳、大喰岳、そして槍ヶ岳がところどころ見えました。晴れていたらここもやっぱり絶景なんでしょう。
3日目。
天気は晴れ。ところどころに雲があります。常念岳の山頂近くで太陽が出ます。
山頂からの景色は絶景で、穂高連峰、槍、黒部五郎、立山、剣、鹿島槍、大天井、燕、富士山、南アルプスの山々と一通り見えました。
常念は2回目ですが、前回は何も見えなかったので今回は満足です。
常念から蝶の稜線は、天気も比較的よく、気持ちよく飛ばします。ただ、途中から槍や穂高連峰には雲がかかり始めます。
途中、2592ピークからの下りで、ニッコウキスゲのお花畑がありました。
蝶槍付近のなだらかな2664ピークがどうやらしゅうへいさんの大学時代のワンゲル部の雪訓合宿場所だったらしく、ガスで何も見えない上、特に何もないところで一人大学時代の思い出ではしゃぐしゅうへいさん。まりりんさんと組長は、ふーんってな感じで別に何とも面白くもありません。
蝶ヶ岳頂上ではあまり視界は良くありません。
そして、三股までの急坂を下山。途中、山頂付近で雷が鳴り出し、三股に着いた頃には小雨が降り出します。
三股からは、当初の計画では国営アルプスあづみの公園のバス停まで林道を歩くつもりでしたが、カネがない組長はしゃくなげ荘の駐車場まで歩いちゃおうと考え、本当は3時間は道路歩きがあるにもかかわらず、ブーブー言われないように、「2時間くらいで駐車場まで着くんじゃないっすかねー」なんてテキトーなことをまりりんさんに言って、歩き始めます。。人間、知ってた方がいいことと知らない方がいいことがあるんです。うん。
途中、猿の群れに遭遇。「なんだコラ!」って猿にガンを飛ばされながら、てくてくと林道を歩きます。
ヒッチハイクでもしようかーなんて話しながら40~50分程度歩いたところで、釣り人のおっさん二人がこちらをジロジロと見ていることに気付きます。どうやらこれから軽トラで帰るところらしく、荷台に乗せてくんないかなぁーなんて淡い期待を抱きつつ、横を通り過ぎようとすると、おっさん曰く「どこまで行くの?乗ってくか?」。僕らは待ってましたとばかりに「是非お願いします!」と頼み、おっさんが釣ったイワナが載った軽トラの荷台に揺られて、烏川渓谷のキャンプ場まで快適に下山。「世の中捨てたもんじゃないねー」と、ご満悦のしゅうへいさん。涼しい風にあたって気持ちよさそうなまりりんさん。林道歩きがそろそろ飽き、ブーブー言われるんじゃないか内心心配していたのでホッとしました。それにしても、なんだか良い夏の思い出になりそうです。おっさん、ありがとうございました。
軽トラに乗せてくれたおっさんにお礼をいってしゃくなげ荘Pまで長閑な穂高の町を歩きます。
しゃくなげ荘で入浴。400円とリーズナブルで設備もしっかりしており、いい温泉です。
帰り道は、笹子トンネル辺りから八王子の近くまで大渋滞。6時間くらいかかりました・・・。途中、隣の観光バスのおばちゃん方が車内のきみまろライブの映像でおミカンを食べながら大爆笑していました。おばちゃんにはおミカンときみまろはマストですね。きみまろミカン。
今回の山行は、必ずしも天気に恵まれたわけではありませんが、朝はしっかりと景色が見れたし、花もきれいだったし、飯も美味かったし、温かい人情にも触れられたし、青木鉱泉とは違って温泉もよかったし、ということで満足度の高い縦走でした。
長々と失礼致しました。
(組長)
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