軍刀利沢・熊倉沢左俣東沢

2012-06-19

06_沢登り f_奥多摩・高尾

Date : 2012/06/17
Member : うろた、のり、ちえ蔵、テトラオドン、組長
Timeline : 「入渓点」0944~1032「15m大滝」~1349「三国峠」~1443「熊倉沢左俣東沢下降開始」~1626「熊倉沢右俣左俣分岐」


今週もやっぱり沢。
梅雨時は、ワンデイで遡行できる近場の沢がやっぱり都合がいいですね。そんな感じで今回は、ヒルが出始めた丹沢を避け、秋川へ。人気の軍刀利沢を遡行し、熊倉沢左俣東沢を下降してきました。


前日、Pump2で8時間ほどみっちりとパンプさせてきたので、手指がパキパキ。今日も全力で遊ぶぜ!と意気込んで、雨の上がった秋川渓谷のワインディングを気持ちよく飛ばして、矢沢林道上の駐車スペースに到着。落合橋付近は駐車禁止の看板があり、また、その手前の駐車スペースも4台ほどすでに駐車。仕方なくその下のスペースにテトラオドンパジェロと自分のバイクを駐車。落合橋までの間に、計7~8台ほど駐車できそうです。なお、落合橋から先の入渓点まで車で入れますが、駐車スペースは少なく、ぬかるんだ悪路なので、歩いて行った方がよさそうです。

天気は曇り。今日はこれから晴れて暑くなるという予報なので、いっぱい濡れるぞーって感じでワクワクです。
落合橋から先の通行止めの看板をよけて矢沢林道を入渓点まで歩きます。途中、巨大ミミズ出現に湧き、真っ赤に熟れた野イチゴを愛でながら、程なくして入渓点に到着。
入渓点には、木に赤テープが巻いてあり、また、水流のある沢の出合いなので間違えることはなさそうです。
沢支度を済ませ、いざ、ごにゅうーけー!!

入渓後すぐに沢幅が狭まり、薄暗いミニゴルジュ。ジャブジャブと水と戯れながら進みます。

いかにも奥多摩らしい苔むした渓相に心和ませ、新緑の空気をいっぱい吸い込んで、しみじみ沢はいいなーと心から思います。
ミニゴルジュを抜けるとすぐに幅広2mの滝。しましま模様の岩肌に透き通る水が綺麗で、やっぱり沢はいいなーと本日早くも2回目の感慨。この滝は左から簡単に登れます。

先には、3×4m滝と2条4m滝が見えます。美しい滝です。釜も深そう。真夏なら泳ぎ、ですかね。まあ、泳いでもよかったんですが、この時点でまだ膝下しか濡れていなかったので、へつって取り付きました。濡れるまではあまり濡れないように、濡れたらもういいや!!ってバシャバシャ浴びるのが人間の心情です。さっさとドボンして濡れちゃった方が楽しいのかもしれません。
3×4mは簡単。2条4mは右側から釜をへつって登ります。赤茶色にヌメっている岩はフリクションゼロ。スリップしないように慎重に登ります。スリップして釜にドボンしてもらった方が面白かったんですが誰もが無難にこなします。
その先の滝(たぶん逆くの字滝)も左側から簡単に登れます。
この先のなんでもない小滝で、股間に水をバシャバシャ浴び、パンツまで濡れ、もういいやーって。しっかり濡れてようやく本当の沢支度完了!!!です。
8mナメ滝ではあえて釜に入るうろたさんとテトラオドンさん。それにしても釜って思っているよりも深いですよね。予想の1.5倍ほど潜って、ついウヒャヒャってなります。
8mナメ滝は、左側を登ります。最初ちょっとへつり、ホールドいっぱいの水流沿いをガンガン登ります。
その先、2~3mのの小滝を左から登ると、15m大滝が出現。深い釜に真っすぐ落ちる2段の滝はとても綺麗。うほー。
滝見物をしていると、後続の4人組が追い付きました。大宮アルパインクラブという山岳会のパーティーです。この日は、上部の滝でもう1パーティーに追いつかれたので、自分たちを含めて3パーティー入渓していたようです。
しばらく滝見物をしているので先に行ってもらいます。
大滝は、直登は無理そうです。水流左からかなり水を浴びながら登るラインもあるかなと思いましたが、かなり悪そう。普通、この滝は右側のルンゼから高巻くそうですが、まずは水流になるべく近いラインを探すのがやっぱり沢ヤの本懐(あくまで弱小・沢ヤ気取りの個人的な意見です。悪しからず。)。ちょっと巻き気味ですが、倒木の重なる右側のルンゼ状を中段の灌木まで上がり、灌木でランナーを取って、バンドを水流まで左トラバース。水流の右側を直上することにしました。
まあ、結局、登った後の素直な感想は、これは登ることもないんじゃね!?っということでした。倒木がうるさいし、中段まではほぼ巻きなんで・・・。上段に乗っ越すところのホールドはヌメヌメです。
『巻きのうろた』は、スマートに高巻いてなんか食ってました。

その後の5×6m滝は左側から簡単に登れます。
続いて、5mのチョックウッド滝。
チョックウッドに手がかかるまでは、シャワーを浴びながら突っ張って登ります。ちえ蔵さんのり姉さんもちょっとてこずりながらも登ってきます。上部の乗っ越しは顔に水を浴びます。人が水であっぷあっぷ苦しんでいるのを見下ろしているのはなんか楽しい♡♡♡
その先の4m滝は右側から簡単に歩いて巻けますが、あえて水流沿いを左側から登ります。リーダーとしては不適です。どーも。
でもやっぱり、ホールド・スタンスを探しながら考えて攀じっていくのは楽しい。

先には、先ほど追いぬいてもらったパーティーが6m滝に取り付いています。

右側のクラックの入った壁を登ります。クラックにはハンドジャムがばっちり決まります。別に決めなくてもいいですが。中間部に残置ハーケン1枚。上部のクラックに練習も兼ねてナッツでランナーを取りました。登攀自体は全く難しくありません。右上に巻き道もありますが、崩壊していてこっちの方が悪そうです。

その先の小滝を上がると、細長い淵があります。右側のホールドいっぱいの垂壁をへつるのが面白いです。深いのでドボンしても安全です。
まずは、うろたさんが無難に抜けます。さすが!!
続いて、自分も抜けます。ガバばかりで特に難しくはありません。スタンスをうまく拾うのがポイントです。
ちえ蔵さんは途中でめげそうになりながらもドボンせずに通過。のり姉さんのドボンを期待しましたが、難なく通過。テトラオドンさんは余裕。ドボン待ちだったのに・・・。
簡単なのになぜか興ざめするフィックスロープが垂れ下がる4m滝を越えると、奥に綺麗なナメ滝が!!「うほーい、ナメ茸ー!!」ナメ滝だよー。
こいつも普通は右から巻くそうですが、やっぱりここも水流沿いのラインを探します。ラインを探している時が何しろ楽しい。
よく見ると、水流の右側、凹角クラックにラインが取れそうです。水流沿いにもいくつか水が落ち込んでいるところがあるのでスタンスになりそう。中間部にハーケンかナッツでランナーを取れば危なくないし、最悪、誰か巻き道から登ってロープ垂らしてもらえばいいやってことで、取り付きます。一応、空身で。
中間部まで上がると、残置のハーケンが1枚ありました。やっぱり登るとしたらここだよねーと先達と対話。その後も予想通りの展開。凹角クラックや右側の苔むしたアレート上にホールドは豊富にあり、慎重に探せば水流沿いにスタンスもあります。あまり難しさは感じませんでした。

落ち口から少し離れた木にビレイ点を作って、早速、ちえ蔵さんをビレイ。中間部までは簡単に上がってきましたが、その上でかなり苦戦。アレート上のホールドや水流沿いのスタンスがうまく見つけられないらしく、あっちこっちまさぐってます。「ガンバ、ガンバ」と言っていた次の瞬間、足を滑らせツルツルーっとフォール。反動でビレイしている自分もヌメッた岩に足を滑らせ、膝をしたたか打ちました。落ちる時は突然落ちるもんですね、当然ですが。。
エイト環ビレイの場合、オートロックされないため、フォールの衝撃で制動側の手を離してしまい止められなくなる恐れがあるように感じました。そのため、ビレイヤーは、クライマーのフォール時にバランスを崩さないようにする工夫と、クライマー側のロープに引きづられないようになるべく支点~ビレイヤー~クライマーの位置関係をまっすぐにすることが大事だと思いました。まだまだ沢の勉強中です。

ちえ蔵さんがすっかり行き詰ってしまったので、いつの間にか高巻いてなんか食っていた『巻きのうろた』さんを呼んで、お助け紐を垂らします。そのまま、よっこらせ、と、釣りあげました。
続く、のり姉さんもやっぱり上部で苦戦。2匹目を釣り上げました。
テトラオドンさんあ余裕か、と思いきや、右手首負傷中なこともあって、上部で滑ってフォール。。
こちとらまたまた膝を打ちました・・・。

この10mナメ滝は、それほど難しくはないと思いますが、たぶん自分は空身な上、ロクに仕事もせずに毎週沢に通う脳ミソ空身な人間だったので、身軽過ぎて簡単に感じたのかもしれません。。。

この先は、目立った滝はありません。水流も細くなり、二俣が多くなります。ひとつひとつの二俣を地形図で追いつつ、ここは右、ここは左と忠実に詰めていけば綺麗に三国峠に抜けられます。
最後は、いかにもツメといった感じの地形でフカフカの落ち葉の上をふんわり歩いていきます。
藪こぎはほとんどなく登山道に出られます。
三国峠からの景色は、雲がかかっていていかにも梅雨時といった感じでした。ベンチには汗だくのハイカーがいました。この高温多湿の中の尾根歩きは、もはや我慢比べの領域な気がします。
のり姉さんを適当にイジりつつ峠で一服してから、登山道を熊倉山方向へ進みます。暑いです。
軍刀利神社を越え、熊倉山手前の比較的傾斜が緩くなったところから熊倉沢左俣東沢に向かって下降開始。腐葉土でフカフカの斜面を雪山みたいにキックステップでガシガシ下ります。

東沢は上部はしばらく水はありません。暑いし足周りは泥だらけなので、「水やーい」って下りていくと次第に水の音が聞こえてきて、滝が続くようになります。
5m滝と5m+8m滝は懸垂で下りました。
その後、クモの巣に難儀しながらも大体予定通りの時間に熊倉林道に着きました。

さすがは人気の軍刀利沢。コンパクトに遡行ポイントがまとまっていて、滝も楽しく登れる。ツメも楽チン。とても満足度の高い遡行でした。皆さんも大満足のようでした。もう少し日差しがあれば、もっと気持ちよかったかも知れません。
しつこいですが、やっぱ沢はいいなー。

下山後は、瀬音の湯へ。設備整い綺麗な温泉でしたが、人がいっぱいでした。

(組長)

このブログを検索

人気の投稿

最近の投稿

Archive

QooQ