白樺沢ケサ丸沢

2015-09-06

06_沢登り d_上信越

Date : 2015/09/06
Member : 組長(L)、フジ、ちえ蔵
Timeline :林道05:10~登山道~入渓07:10~ケサ丸沢出合07:40~旧道(登山道)10:45~下山13:40


秋雨前線の間をぬって、上越は湯檜曽川の支沢、白樺沢ケサ丸沢へ。
巷は(会は?!)集中山行ですが、どうにもこの日しか日程が取れないため、全然集中ではありませんが、沢へ。
9月末に控えた、沢集大成に向け、短いが癒し系より登攀的なケサ丸沢をセレクト。



茹で上がりそうな暑さが今はもう、夢だったのかと思う。そんな曇天の空模様が8月末から続いています。今週も悩ましい天気の中、どうにか天気がもちそうな上越へ、沢を求めて。

前夜、いつもの関越道を走り土合駅に到着。久しぶりの土合ステビバだなぁと思いながら駅構内の様子を見に行くと、モスラを彷彿とさせる蛾がガラス一面に張り付いています・・・。蛾が恐ろしすぎるため、車中泊に変更。車内で恒例の乾杯。おつまみのおでんに、季節の移ろいを感じました。

翌日、4時起床。今日は午後から降雨の予報。豪雪に磨かれた上越の沢は、降雨による増水の危険地帯。雨が本降りになる前に、沢を抜け登山道に上がる行動計画です。

今日は、湯檜曽川右岸の林道をフジイトレイルで入って行こうとしましたが、「災害」の表示と通行止めのトラロープが。車は白毛門登山口の駐車場に停め、林道を歩いていくことにします。歩き始めてすぐに、通行止めの意味を理解。西黒沢にかかる橋は、すっかり土砂に埋まっています。8月初旬の群馬集中豪雨の時のものでしょう、その凄まじさを再認識。
通行止め
林道終点から登山道を辿り、武能沢に合流。ここから湯檜曽川に下降して遡行を開始すれば、魚止メ滝ですが、本日は巻きで。そして沢床に降ります。

ガスった空模様が少々残念ですが、沢の水は澄んでおり、遡行準備をしながら、気持ちがあがってきます。
広い沢床、澄んだ水

私は約1か月ぶりの沢、緊張感が増し、身体もぎこちないです。加えて、うっかりヘルメットを車内に忘れてくるという失態。ショック・・・、いつも頭を守ってくれていたヘルメット。失って初めてあなたの大切さに気付きます。(失ってないけど、車にあるけど・・・。)
右岸にあがって

ヘルメットの無さに少々凹みながら、遡行スタート。最初のミニゴルジュは、右岸を一段上がって通過しました。

曇り空でも、水が蒼い。そして磨かれた岩盤と若々しい草の感じ、上越の趣きです。
空が青ければ、なお釜も蒼い
僅かに残る雪渓。そして奥には白樺沢の大滝が。
雪渓の残骸

白樺沢出合

左に白樺沢の30m大滝、右にケサ丸沢の滝。右の滝を越え、ケサ丸沢に入ります。
ケサ丸沢に入るとすぐに2段25mの滝。右岸の草付きの岩を登り、上段は導かれるように草と灌木の斜面をトラバースし落口に降ります。そこから息つく間もなく、大ナメ滝がスタートします。
組長さんは、持ち前のバランスと沢靴のフリクションを巧みに使い、そのまま大ナメに突入。しばらくそのルートを観察していましたが、自分とフジ兄は、ちょっとリスキーと判断。周囲を観察していたフジ兄が、左岸に渡って、上手く灌木をつないでナメ滝上に降りました。
2段25m滝
 
下段は草付きの岩を攀じ登り


滝上から大ナメ帯が始まる

その後は短い遡行距離ながらも、多くの滝が登場します。これがなかなか難しく、ヌメリがイヤラシイ。今回、私のテーマは、ルーファイ。滝を前にして、どのラインをどのように繋げるのが、安全で楽しいのか、考えながら、リーダーのセレクトや動き、実際に登った結果と照らし合わせます。
8mの滝は右岸を灌木伝いか、左岸を登るかで迷います。灌木は安心だけど、藪が濃そう。それよりも左岸にはホールド、スタンスともにありそうだし、滝の落口手前は、有効そうな灌木もあるし。
リーダー組長さんは、右岸を選択しようとしていましたが、みんなで相談し、遡行図のアドバイスもカンニングしたりして、左岸の水流右に取付いてみました。組長さんリードで。

が、・・・これが悪い。乾いていれば、アクアステルスのフリクションも効くであろう岩肌は、今日はしっとりと濡れており、ヌメリが強い。手が届くかと思えた灌木も、意外と遠く、ランナーも取りにくいところでした。それでも流石の組長さん、慎重に確実に突破です。ここは、右岸灌木伝いの方が、安全だったなと思いました。


こうやって、どのラインを登るのが良いのか、見極められる視点や考える道筋を身に着けたいと思うのですが、うーん、難しい。でもそれが愉しい。
8m滝、ロープ出し確保
まだまだ、ナメ滝が続きます。ヌメリに足を取られないように、スタンスを見極め、時には灌木をテナガザルのように掴んで掴んで進んでいきます。

灌木を掴み
 
スタンスをよく見極め
 


こちらも滑りが強く、慎重にロープで
遡行図にはわかりにくいと書いてあった旧道は、しっかり下草が刈られ手入れされていました。数か所崩落していましたが、さすが国道です。

旧道に上がってしばらく歩くと、ぽつぽつと雨が降ってくることありましたが、本降りになることなく、白毛門登山口の駐車場に帰り着きました。
お天気は終始ガスって残念でしたが、山に身を置き、自然を愛で、自分の頭と身体を駆使して、今日も充実した一日だったと、帰路につきました。
(ちえ蔵)


















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