Member : 組長(CL)、もとき(SL)、テトラオドン、さとこ、A子、ひろみん、ちえ蔵(記録)
Timeline :
3/2 赤沢山の支尾根に取り付く(10:00) ~ 標高1200m付近(13:40) ~ 雪洞完成(17時半頃)
3/3 下山開始(08:45) ~ 土合山の家(10:00)
雪深い上越 赤沢山に雪洞山行に行ってきました。
この週末は、上越国境の「仙ノ倉山 北尾根」へ美しい雪稜を求めて山行に行く計画でした。 しかし、この週末も、発達する低気圧の通過で、大荒れの天気との予報。(なんだか毎週末、あまり天候が芳しくないのです・・・。)
少々天気が悪いくらいなら、雪山力を高めるためにも、仙ノ倉を決行しようと計画していましたが、大荒れでチャレンジするのは危険なので、豪雪を利用した雪洞&宴会山行に切り替えです。
そんな天気の中でも土合駅は大盛況。午前2時過ぎにテトラオドンパジェロが到着すると、駅の中も、ホームへと向かう廊下にも登山な皆さんがシュラフにくるまり、イモムシのように寝ていました。
翌2日の朝は、雪洞山行に切り替わり、天気も悪くてテンションダウン↓、すっかり寝坊。駅の外は吹雪き。山に行かずに、駅の周りで掘っちゃう?!と少々弱音な考えも脳裏をよぎりましたが、
「雪山で雪洞掘るのはいつ?! 今でしょ!」
ということで、土合駅の裏手にある「赤沢山」をターゲットに決定。土合駅のテーブルで、25000分の1の地形図を見ながら、登山ルート、雪洞を掘るならどの辺り?等の相談をします。
9:45土合駅を出発し、土合山の家に向かいます。今回取り付いた尾根は、山の家のすぐ裏手にある、右手に著名な沢筋がある尾根。ワカンを装着し尾根に取り付き始めると、気分もノッて来ました。
地形図で取り付く尾根確認 |
上越の雪は水分を含んで重いです。アルミのワカンは冷えて雪が付くし、ラッセルは体力と要領が大事。まずは男・組長が歩みを進めます。6人用テントを背負って、ザックもデカイのに、さすがですね。
「頂 山の会」は2,30代が中心です!と会紹介をしてから、早数年、20代も30代になり、30代も30後半になってきたので、腰とか痛くなっちゃうのです(泣)。
そんな中、雪国美人で有名な秋田出身のA子さんは、小柄ながらもガッツなラッセルを披露。さすが雪慣れしていて、要領よく雪を踏み固めていきます。
深いラッセルで雪と格闘するA子 |
デッカイ雪庇 |
雪洞作成地の適地とは・・・?どんなところが良いのか現場監督さとこさんに教えて頂きました。
・十分な積雪があるか(雪洞の高さを確保できるか)
・雪崩や滑落の危険性はないか
・雪をかき出すのに楽か(斜面が良い)
・入口が風上を向いていないか
・積雪の中に木の枝など出てこないか などなど。
雪洞作成に必要なもの。スコップ・ツェルト・元気な人間。そしてチームワーク。掘る人、雪を掻き出す人を分担し、手際よくやらねばなりません。なぜなら、吹雪の中にいるのは寒いから、ひとまず掘って雪の中に避難するのが一番。
掘る人は、まずは細かいことは気にせず掘る。スコップやスノーソーを使って、ブロック状に切り出すのがコツ。雪をお外に出しやすい。雪を出す人は、ツェルトや銀マット、ブルーシートを使って、まとめてお外に出すのがコツ。ただし、欲張って雪を溜め込んでからお外に出そうとすると・・・、動きません。雪は重いのだー。
一心不乱に掘る |
ツェルトで雪を出すのだ |
お隣さんと開通~ |
雪洞作りも体力と要領が大切。そして掘りやすいスコップも。テトさん(以下、テトラオドンさん)のスコップは大きさもパワーも抜群。雪慣れしているA子さんも手際よく整地を進めます。夫婦の寝床が完成したもときさん、ひろみんも加わり、最後はみんなで大部屋を完成!
天井をきれいに |
なんか床赤くて・・・❤?! |
鳥鍋ぐつぐつ♪ |
雪洞プラス宴会山行のつもりでしたが、雪洞掘りに体力を使ってしまった感の頂 30代は結構早々ダウン。お酒もそこそこに20時過ぎには就寝となりました。
深夜、もときさんが大部屋を訪問。雪が凄くて、入口埋まらぬよう見に来てくれたのです。加えて、天井から水滴の滴る音が・・・。水滴の落下地点を探しますが、よく分からず、あきらめてシュラフに潜り込んでしまいました。
翌朝起きると、えー!!天井が下がっている!(通常下がるものなのですが、雪質や天井の仕上げが疎かだと、危険なほど下がるそうです。
外も雪が積もって片方の入口はどこだかわからない?!という状況です。70cmくらいは積もったのではないでしょうか。夜中にもときさんや、さとこさん、テトさんが入口の除雪をしてくれていたのでした。ありがとうございます(ぺこり)。降雪が多いときは、みんなで手分けをして、除雪しなくてはいけません。
2日目、赤沢山山頂はもうすぐそこですが、相変わらず吹雪いているので、登頂せずに、温泉入りに帰ろうーと朝ごはんの鮭雑炊を戴いて、そそくさと下山開始。一晩のうちに降った雪で、すっかり昨日つけたトレースは消えています。下山時、登ってきた尾根と少しルートを外しましたが、雪まみれになりながら、シリセードではしゃいで、たまに雪にハマって、温泉目指して一目散に下山しました。
雪まみれではしゃぐ |
土合駅もみえてきたよ |
わたくし、初めての雪洞山行となりましたが、色々勉強になりました。
①作成適地を探すのが大切。強度を保つために、積雪の高さに注意。
②作業分担で効率よく。
③天井はドーム状にきれいに(天井の下がり、水滴落下防止)。
④濡れ対策。雪洞内は湿度100%で乾かない。そもそも濡らさぬように。
⑤荷物の整理整頓。ピッケル、シャベル、ワカン類も雪洞内に収納(降雪で埋もれちゃう)。
⑥雪洞崩落や一酸化炭素中毒など、過去の事故事例を学んで、安全で楽しい雪洞を。
などなど。
また機会を設けて、より洗練された雪洞を掘り、ステキな雪洞ライフを過ごしたいです。