泉水谷小室川谷

2015-05-24

06_沢登り e_奥秩父・奥武蔵

Date : 2015/5/23-24
Member : ちえ蔵、フジ、akko、組長
Timeline :23日 三条新橋P0908~0931小室向~入渓1010~1156S字峡~1405石門~1427小室の淵~1501幕営地(1110m)
24日 幕営地0700~0747雨乞滝~1122稜線~1231大菩薩嶺~1317丸川峠~1550三条新橋P

やっぱり沢は泊まりです!!




朝発でたどり着いた三条新橋の駐車スペースには早くもたくさん車が・・・。ほぼ釣り師のようです。いや、僕らも釣り師です。気持ちだけは・・・。
源流釣りの雑誌を車中で読んでしっかりイメトレ。
ここぞというところに流れる毛鉤。水面を割るイワナ。まるで黒部の山賊のように早合わせで尺イワナを釣り上げる・・・ぼく。
イメージはバッチリでした。イメージだけは・・・。

最初の2段7mは残置Fixがあるが、使わなくても登れる。
 序盤は少々平凡な感はありますが、渓相よりも魚影ばかり追う僕らには、大した問題ではありません。
大自然


そうこうしているうちに、S字峡と言われるゴルジュ帯に突入。
最初の6mは右岸の岩場に乗り上げてから、4mくらいの懸垂下降で沢床復帰。


完全にゲリラ的なやつですね
やっぱりまだ少し寒いのでへつり主体の遡行になります。もう少し暑ければ・・・というよりも少し気合が入っていれば、完全に泳ぎ!!の場面が多々あります。
 そして石門の滝へ。
残置が多く、滝のあらゆるラインにスリングやらピトンやらが見えます。滝手前の残置ロープがたれているところから登りました。
紐をつけて登り始めますが、なかなか悪いです。目の前のフィックスを掴めばさっさと登れそうですが、それではダメです。いやダメじゃありませんよ笑。
登山とは表現だとどこかのクライマーが言っていました。どこをどのように登るか。それはクライマーとして、どう自分を表現するかの問題だと。
・・・なって、カッコイイ話はイマイチしっくりきません。要するに自己満足の世界です。安易にフィックスを使えば、後悔し、フリーで登れば満足する。おつむの弱い僕にはそう単純な方がいい。
とにもかくにも、なかなか悪い岩を慎重に登り、皆さんをビレイします。

少し行くと石門。

石門
もう少し行くと観光名所の小室の淵です。真夏なら泳ぎでしょう。
真夏じゃないので素直に巻きます。右岸を巻きますが簡単です。
小室の淵

この沢の岩は縞々の模様がついています。
中ノ沢を分けると、時間もいい感じになってきたので本日の宿を探し始めます。少し行くと、左岸に最高の一等地がありました。本当に素晴らしい場所です。たぶん僕んちよりも地価が高い気がします。

タープをはり、竈を作り、最高の夜に向けての準備を整えます。
そしてここからが本日の核心です。ここからが本当の真剣勝負です。渓魚との駆け引きです。
ここまでの沢なんかもはやどうでもいいのです笑。
頭にねじり鉢巻をして源流師の正統派スタイルに身を包んだフジ兄が早速竿を垂らします。
餌釣りです。
僕は、黒部の山賊に憧れて、テンカラで攻めます。

渓魚はいました。しかし、うまいこと毛鉤を咥えてはくれませんでした。3、4回、水面を割って、ヤマメが毛鉤をくわえ込んだようにみえましたが、合わせが遅かったのか、そもそもかかってなかったのか、逃してしまいました。
結局、釣果ゼロ。フジ兄もゼロ。源流師への道のりは長い・・・。

そんなしょぼくれた気分も、焚き火にあたって、ビール飲んで、うまい飯が出てくれば、もうすっかり忘れてしまいます。
沢はやっぱ泊まりです。改めて実感しました。
サッポロさん、1枚1000円でどうですか。

ビーパルさん、1枚2000円でどうですか。
翌朝も、少し早起きして竿をたれますが、水温が低いせいか、そもそも渓魚の動きがなく当たりゼロ。まあ、そういうときもあります。自然相手だからこればっかりはしょうがない。

本日の遡行は、雨乞滝10m、4段40m滝と見どころ満載です。


雨乞滝

4段40mは3,4段目がなかなかいやらしい。3段目は自分は左から行きましたが、右から行ったちえ蔵さんは随分簡単そうに歩いてきました。ここは、右から行ったほうが良さそうです。akkoさんは左から行って、そのまま4段目まで左から越えていきました。結果的にはこれが一番正解だったようです。
4段目は右側にフィックスがあり、まあとりあえずそこまでいって右から越えますかと進みますが、岩がツルツルで滑りまくります。ようやくフィックスまでたどり着きますが、ふとした瞬間足が滑ってズルズルーっと・・・。既にセルフをとっていたので事なきを得ましたが、それを見たフジ兄は戦意喪失で右岸巻きに進路変更。
その後慎重に進みますが、やはり非常に滑りやすく、しかたなく、A0で。残念、無念。
4段40m

その後も2段20メートルの滝など迫力のある滝場が続きます。
右から巻き気味に登ります。
蛇抜沢を分け、日本庭園のような美しい多段の滝を越えると、水は枯れ、すこし歩きにくいガレ場が続きます。
苔むした多段の滝
息を切らしてどんどん高度を上げていくと、次第に沢形は曖昧になり、稜線を感じながら鹿のトレースを追っていきます。少々の笹薮を蹴散らしながら広い空に飛び出してみると、そこには富士山がありました。あるとわかっていましたが、こうやって目の前に急に絶景が広がると、思わず歓声を上げたくなるほど感動します。
左右には平和な登山道が続き、平和なハイカーがたくさん、楽しそうに歩いています。
ボクらを変人扱いでちらちら見ていますが、もうそういうのには慣れました笑。

空の向こうに・・・
富士山が。
まだまだたくさんのハイカーが登ってきます。ちびっ子たちもいっぱいです。山ってきもちいいよねー。
しょぼくれた頂上で念願の肩組み写真を撮って、丸川峠方面に下山を開始します。当初は大黒茂沢下降の予定でしたが、気分的に笑にやめました。
丸川峠では、有名な豆から挽いたおいしいコーヒーをいただきます。小屋のオヤジは、いかにも山小屋のオヤジっぽくて、いい感じです。

美味しくいただきました。
登山道から林道の下山は少々長く、疲れましたが、沢筋には魚影が濃く、今後、釣り師として訪れてみたい小沢を色々と物色できたのは良かったです。

無事に車までつきましたが、沢登りの際には何かとやらかすフジ兄のエクストレイルが、パンクしてました笑。
バイカーに道を譲りつつ、よくやく奥多摩の最後の一軒のスタンドへ。お客様は神様接客に慣れつつある都会で生きる人間にとっては、笑ってしまうほどのひどい接客態度の夫婦でしたが、最終的には、愛嬌というか素朴さが印象として残りました。
川越ナンバーダサいねー、そもそも埼玉ってのが全体的にダサいよねっていう、奥多摩のババアには笑ってしまいましたが、まあそのとおりかもしれません笑。

やっぱり沢は泊まりですね。
泊まり沢にこそ、沢の醍醐味の半分位??笑が詰まっている気がします。
魚もつれて山菜もあったらそりゃ最高だったでしょう。
でもまだまだシーズンはこれから。そう思うだけで、人生って素晴らしいと思えてしまうボク。複雑でストレスの多いことばかりだから、単純明快にワクワクすることも時には必要だと思います。

(組長)











このブログを検索

人気の投稿

最近の投稿

Archive

QooQ